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2021.05.20

ヤフーのインターンシップで社内ツールのUI改善に貢献──2020夏インターンシップ体験談【松原未和さん】

ヤフーでは2021年もエンジニアとデザイナー向けに、多数のインターンシップコースを実施する予定で準備を進めています。コロナ禍が長引いている状況ということがあり、昨年に引き続き今年もオンラインでの実施を予定しています。そこで、昨夏のオンラインでのインターンシップがどのように行われていたのか、2020年夏インターンシップ「ユーザー行動ログ アクセス解析ツールの開発」コースに参加した松原未和さんに、インターンシップの様子や参加してみて得た学びなどを話してもらいました。

プロフィール


松原未和さん
東京学芸大学大学院修士課程2年
子どもが書いた自由記述の内容把握を支援するためのインターフェースを研究中。2020年にヤフーが実施したインターンシップのコースの一つ「ユーザー行動ログ アクセス解析ツールの開発」に参加し、社内ツールの色彩設計などに貢献。
干場未来子
ピープル・デベロップメント統括本部 コーポレートPD本部
マーケティングソリューション事業で営業、エデュケーション、プロダクトマーケティング担当などを経て、2016年に人事へ異動し、採用ブランディングを担当。

現在の研究テーマは、タブレットを活用した授業改善の試み

現在、東京学芸大学の修士課程に在学されていますが、教育学研究科ではどのような研究に取り組んでいますか?

小学校で、児童の「授業感想文」を授業準備に活用する試みをしています。児童が授業でわかりくいと感じた部分、理解できなかったことを教員が把握し、今後の授業改善に役立てるというものです。
ただ、小学校の教員は忙しく、授業以外の業務でも忙殺されていることが多く、感想文の内容を細かく確認して、要点を把握する時間をなかなか取れないのが現状です。そこで、授業感想文を効率的に把握する支援システムのインターフェース改善を研究テーマに選びました。
文部科学省が公表した、小学校に一人一台のタブレット端末を導入するGIGAスクール構想も見越して、生徒がタブレットで授業の感想を送り、それをデータベースに格納します。教員はボタンをクリックするだけで、さまざまな角度からデータを解析できます。

▲東京学芸大学大学院修士課程2年 松原未和さん

私の研究室は一人ひとりがテーマを持ち、それをどういう方法で実現するか、そのためにはどんな機能が必要かを自ら考え、システムを開発することになっています。プログラミングは大学に入ってから始めました。大学の授業ではC言語とJava、研究室に配属されてからは、PythonやJavaScriptも使っています。独学ですが、自分でコーディングしてシステムを作っています。
この授業感想文は自由記述式なのですが、それも自然言語処理技術を使って解析できるようにしました。教員用の確認画面には教室の机の配置が再現されており、どの子がどんな内容を理解できた、あるいはできなかったということを知ることができます。

システムの完成度は、ご自身の評価ではどのぐらいのレベルだと感じてますか?

今年の2月に大学近くの公立小学校の先生に協力していただいて、実証実験を行いました。もっとこんな機能が欲しいという要望もありましたが、幸い高い評価をいただくことができました。
こうしたシステムが実際に教育現場に導入されるとすれば、GIGAスクール構想が実現してからだと思います。テクノロジーで授業の業務改善を行う「EdTech(注1)」の一分野だと考えています。
ただ、今回は特に使いやすさの観点からUIを重視したため、セキュリティ面はほとんど考慮していません。あと1年かけてもっと作り込み、それを修士論文に反映させたいと思っています。

教育の在り方を大きく変革させる可能性のある、大変興味深い研究ですね!

▲ピープル・デベロップメント統括本部 コーポレートPD本部 干場未来子

インターンのテーマ「UIの改善」は大学での研究とも合致した

ところで、ヤフー以外はどんな企業のインターンシップに応募しましたか?

eコマースの外資系企業と国内コンピューター大手企業です。その中からヤフーを選びました。それとは別に、大学院のフィールド研究という授業の一環で、EdTechのベンチャーに昨年5月からアルバイトとして勤務しています。これも一種のインターンシップですね。

応募したインターンシップのなかで、ヤフーを選んだ理由について教えてください。

たくさんあるなかでも「ユーザー行動ログアクセス解析ツールの開発」のコースなら、まさに自分が研究しているUIが学べると思ったからです。
ヤフーのアプリを以前からよく使っていたことも理由の一つです。私は高校まで群馬に住んでいたので、いまでも東京の複雑な路線図になかなか慣れなくて。Yahoo!乗換案内やYahoo!天気には大変お世話になっています。ヤフーのアプリは高頻度でバージョンアップされ、UIにも日々改善が重ねられている。それもすごいと思っていました。

インターン中に提案したグラフ表示の色彩設計がサービスに採用

8月末から9月中旬までの9日間のオンラインインターンシップは、どんな感じで進みましたか?

最初に、メンターから提案された三つのテーマから一つを選び、そのテーマの現状把握、実際のユースケースを調べます。次にそれを踏まえて、改善プランを設計します。そこから実装し、最終プレゼンで発表するという流れです。
私が選んだのは、社内のアクセス解析ツールにおけるグラフ表示の色彩設計です。もともと認知心理学に関心があったことや、色覚障がいのある生徒への授業方法なども大学で勉強していたので、私にとってはうってつけのテーマでした。
アクセス解析ツールのグラフ表示には、色が見分けにくいという課題がありました。色味の統一性は保たれていて、見た目にはきれいなのですが、人によっては識別しにくいと感じました。識別しやすい色を選ぶ、実線と点線を使ってみやすくするなどのUI改善が必要だと思いました。
グラフの項目数は四つで、それぞれの項目に五つの色をグラデーションで出せるようになっていました。全体では二十の色を設計する必要があります。普段からこのツールを使っている色覚障がいのある方にヒアリングをしたり、メンターからもアドバイスをいただいたりしながら、四つの改善案を提案しました。
タスク自体は多分そんなに難しいことは要求されていなかったと思いますが、四つの改善策を出すにあたって、それぞれのメリット・デメリットを整理して差別化しなければならないので、そこがもっとも頭を使ったところでした。ちなみに、実装に使ったプログラミング言語はTypeScriptです。
インターンシップ終了後に、私が提案した改善案の一つが採用され、社内でも高評価を受けたという話をメンターに教えていただきました。とてもうれしかったです。

本来なら、最初の設計に関わったデザイナーやエンジニアにも直接会って話を聞きたかったですよね。今回はコロナ禍でその機会を作ることができず残念です。。

印象に残ったのは、メンターとの密なコミュニケーション

メンターとの日々のコミュニケーションはいかがでしたか?

初日にオンラインランチ会を開いてくれて、そこではメンターと参加者という関係ではなく、最初からチームの一員として迎えていただきました。それが良かったですね。仕事中にわからないことが出てきても、Slackで尋ねればすぐに答えてもらえる。チーム全体に言えることですが、とても密なコミュニケーションができたと思います。
1on1ミーティングも固定された一人のメンターと何度も話すのではなく、チームの皆さんと日替わりでお話することができたので、さまざまなキャリアや考え方に触れる良い機会になりました。私もチームの皆さんもお互い気を使いすぎることもなく、とても居心地良く感じました。メンターのなかには時短で勤務されているワーキングマザーの人もいて、ヤフーでは、結婚して子供ができても、柔軟な働き方ができることを肌で感じられたのも良かったですね。
また、毎日の終礼や、定期開催される全社朝礼にも参加できました。川邊社長が全社員向けにスピーチし、社員の質問に答える様子をみて、ヤフーは社員の声が社長にダイレクトに届くことに驚きました。社内用語でわからないこともありましたが、後でメンターに教えてもらえました。

今回のインターンシップは、すべてオンラインで行われましたが、何か困ったことはありましたか?

最初は少しいろいろと心配でしたが、毎日の1on1ミーティングで都度相談できるので、それは杞憂に終わりましたね。オフィスの様子もメンターの方が動画を撮って見せてくれました。バーチャルオフィスツアーですね。「窓が大きくて、オフィスからの眺めが最高!」とか、それをみてワクワクしました。

入社後の目標は、膨大な数のユーザーを自分のスキルで支援すること

インターンシップに参加したことで、ヤフーへの応募を決めたとのことですが、その決め手になった理由は何ですか?

やはり、インターンシップがとても楽しかったからですね。それまでは、自分が企業で働くことがあまりイメージできなかったのですが、インターンシップを通して、ヤフーで楽しく働く自分の姿がリアルに想像できました。
自分が携わった改善がそのまま会社の業務の成果になったわけですから、自分なりにチームの一員として会社に貢献できたという達成感もありましたね。そう感じていた最終日の成果発表のときに、「ぜひ、うちに来てほしい」とチームの人たちから言っていただけたのが本当にうれしかったです。

インターンシップ終了後には早期選考のフローが用意されていると聞いていたので、すぐに応募しようと心に決め、早期選考のプロセスを経て、最終面接を受け、昨年11月末に内定をいただきました。

就職先も決まり、大学院生活があと1年ありますが、いまはどのように過ごしていますか?

単位を取る必要のある授業はほぼ終わり、研究室に通って後輩たちのサポートをしながら、修論の完成を目指しています。週に2日はアルバイトもしています。学部の友達との卒業旅行はコロナ禍のため、行けませんでした。

それは残念でしたね。。ヤフーは有休の消化率が高い会社です。1週間まとめて休みを取る社員も多いですから、もし卒業旅行に行けなかったとしても、入社後に行けるから大丈夫ですよ(笑)。

そうなんですね!
早く旅行に行けることを楽しみにしています。

最後の質問ですが、ヤフーに入ったらどんなキャリアを歩みたいとかはイメージありますか?

教育学部は教員になる人が多いのですが、私が所属していたのは教育支援について学ぶコースでした。教員のように一人ひとりの生徒にじっくり向き合う仕事もとても素晴らしいと思うのですが、より広い範囲で人々を支援していく仕事の方が自分に合っていると思ったからです。だから、ヤフーでは何万人、何十万人というユーザーの生活の質や利便性向上につながるようなサービスを生み出していきたいですね。
中長期的には、プロダクトマネジメントに関わってみたいし、博士課程への進学を支援してくれる「社会人ドクター進学支援制度」を利用してアカデミックな知見も深めて、それをプロダクトに反映させるキャリアもあると考えています。
入社後は新しいキャリアの形や、ロールモデルとなる先輩社員との出会いも楽しみです。なにより、自分がどう成長していけるのかいまからワクワクしています。

ヤフーには多様な働き方を応援するキャリア制度がたくさんあるので、どんどん活用してくださいね。次回のインターンシップもオンラインでの実施となるので、参加したいと考えている方たちの参考になるとうれしいです。本日はありがとうございました!

この記事を読んでヤフーのインターンシップに興味を持っていただいた方は、ぜひ下記より詳細をご確認ください。


EdTechとは、教育(Education)× テクノロジー(Technology)を組み合わせた造語で、教育領域にイノベーションを起こすビジネス、サービス、スタートアップ企業などの総称です。


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