ヤフー株式会社は、2023年10月1日にLINEヤフー株式会社になりました。LINEヤフー株式会社のコーポレートサイトはこちらです。
当ページに記載されている情報は、2023年9月30日時点の情報です。

CEO
メッセージ

誰にも負けない「妄想力」で、
誰も見たことのないサービスを

正しいと
思う道が見えたら、
一気に突き進む

事業を持続させるために必要なのは、「良いサービスを提供し、社会に貢献する」、「良い会社をつくって、社会に貢献する」こと、また、良いサービスを提供するためには、「ユーザーファーストに徹底的にこだわる」ことが大切です。

たとえば、私も立ち上げ時からかかわっているPayPayは2018年にサービスを開始しましたが、インターネットの歴史を振り返れば、将来的に「すべての支払いはデジタル化されていくのではないか」、「それが自然な流れだ」、ひとたびそう思って事業ビジョンを描き出すと、もうそれが頭から離れなくなります。人はそれを「妄想」と言うかもしれない。しかし、それは扉が開かれている確かな未来だし、先が見えているのに投資をしないのは、むしろリスクになるのです。

事業責任者やプロダクトマネージャーなど、各階層のビジネスリーダーにとっても、「正しいと思う道が見えたら、それを一気に突き進む」のは重要な心構えだと思います。

妄想力と遊び心で、
「こんなことができたらいいな」をかたちにする仕事

ヤフーには長く愛されている数々のサービスがあります。しかし、社会やテクノロジーが大きく変わるときには、既存サービスの磨き込みだけでなく、これまでなかったものをつくり出す必要があります。

それには、これまでのヤフーが培ってきたものを一度すっきり忘れてみるということも大切かもしれません。いまの事業の延長ではなくても、ヤフーの既存路線でなくても、いまのユーザーが本当に求めているものなら、それを最適な形にしたサービスを提供する。その力を私は「妄想力」と呼んでいます。

今日のインターネットサービス自体が、言ってみれば妄想の堆積です。毎日、誰かの「こんなことができたらいいな」という妄想からインターネットの技術が日々進化し、そのためのサービスプラットフォームが実現したのではないでしょうか。

これまで世の中になかった技術で、新しいサービスをつくり出す。その源泉にあるのはやはり妄想力だと思うのです。ヤフーの社員にはこの妄想力を鍛え、研ぎ澄ませてほしいと思います。

言い換えれば、サービスの「あるべき姿」を定め、現状とのギャップを埋める仕事をしましょうということ。「あるべき姿」とは、ユーザーが仰天、感動する、あるいはかかわった人が思わず人に言いふらしたくなる、そういうものでなければならない。

同時に、ちょっとした遊び心があってもいい。もちろんサービスの安定性や信頼性が高いことはマストですが、そのうえで、遊び心や面白みのないガチガチに堅いサービスよりも、つくるほうも使うほうもクスッと笑えてしまうもののほうが、人々の心を潤すという意味で、良質なサービスと言えるのではないかと思います。

フローからストックへ、
ヤフーが常に
「目的地」になるように

ヤフーのサービスはこれまで「ターミナル駅」のようなものでした。Yahoo!検索で何かを調べた人は、そのまま次の目的地、つまり別のページやサービスへ行ってしまうだけ。来る人はたくさんいるが、去る人も多い。しかし、これからは入り口も出口も、ヤフー自体が目的地になる必要があると思っています。

ヤフーのサービスを活用して、知りたいことややりたいことをヤフーのサービスのなかで解決できるようにしたいのです。たとえば、レストランを探すときでも、車の買い替えを考えているときでも、ヤフーに行けばそこに必要な情報があって、気に入ればそのまま予約や購入ができる。そういったことがすべてまとまっているサービスにしたいのです。

また、マーケティングでは、ユーザーのリーチ・接触の機会を増やすことで認知・興味関心を育て、さらに決済・購入・予約を便利にし、そこから得られるデータを活用して各ユーザーの興味関心のある広告を打ち、再購入を促すという一連の流れをつくりたいのです。いわば、フロー型のマーケティングからストック型のマーケティングへの転換です。

これを実現するための基点として、3つの軸があります。多種多様な情報サービス、コミュニケーションプラットフォームのLINE、そして金融サービスとして大きく成長しつつあるPayPay。これらを軸にして、データ・AI基盤を充実させ、それをメディア事業、コマース事業などの戦略事業の飛躍につなげていく。これらすべてが連動することで、すべてがポジティブに働く。日本だけでなく世界においてもこれだけのサービスが複合的に組み合わされている事業体はほかにありません。

いわば材料はそろっている。それをどう料理するかは、みなさんの包丁さばきにかかっていると期待しています。

ヤフーは、
すべての社員が
オーナーシェフ

私はヤフーのサービス・事業をより大きくするというミッションを託され、CEOとしてヤフーを率いていきます。しかし、ヤフーの社員全員に「自分たちの会社はすてきだ、なぜなら多くの人に愛される良いサービスを提供しているからだ」という確信をもってもらうのも、同じくらい大切な務めだと思っています。仕事を通した自己実現と、企業としての社会的価値の実現が一体である状態をつくっていきたい。

そのためには、社員として成長できる場をこれまで以上に充実させたいと考えています。研修や教育の機会を増やし、あらゆる職種の社員がAI人財として活躍できるようにしていきます。

また、社員約8,000人それぞれが最適な働き方を選択することで個人と組織のパフォーマンスを最大化するために取り組んでいるリモートワークを中心とした「新しい働き方」についても、世界で最先端の事例と言われるように、より生産性高く、創造性を発揮できるよう、今後もさまざまな取り組みを進めていきます。

ヤフーは国内で最も多くのユーザー、トラフィック、データをもち、それらを活用した多くのサービスを提供しています。インターネットにおける優れたサービス、優れたユーザー体験とはどんなものなのか、そのトップレベルを知らなければ、決して良い技術も良いサービスも生まれません。

常にお客様の声に耳を傾け、その日の材料を吟味し、ときには新しい材料を探し出し、独創的な料理を毎日のように提供する。そんなオーナーシェフのような感覚をもった人財が必要です。美味しい料理がどんなものかを知らないまま、ひたすらレシピ通りにつくり続けるだけではお客様は絶対に満足しないですし、料理人も楽しくないでしょう。

これは、事業戦略からエンジニア、コンサルティング営業、サービス・セールス企画、マーケティング、総務・人事に至るすべての職種に言えることです。言われたからやるという消極的な向き合い方ではなく、自分自身の課題として主体性をもって仕事に取り組むオーナーシップをもった人々の集合体。ヤフーは常にそうでありたいと願っています。

小澤隆生

ヤフー株式会社 代表取締役社長
CEO(最高経営責任者)

1972年生まれ。早稲田大学法学部卒業。
1999年にビズシークを創業し、2001年に楽天に売却し2003年のビズシークの吸収合併に伴い楽天に入社。
オークション事業担当執行役員に就任。2005年に楽天野球団取締役事業本部長。
2011年に設立したクロコスをヤフーに売却し2012年にヤフー入社。2013年よりヤフー執行役員としてヤフーショッピングを担当、2018年4月より常務執行役員コマースカンパニー長に就任し、eコマース、トラベル事業、金融事業を管掌。
2019年6月にヤフー取締役 専務執行役員COOに就任し、コマースとメディアの全事業を管掌。2022年4月にヤフー 代表取締役社長 社長執行役員CEOに就任。
Zホールディングス取締役専務執行役員 CGSO (Chief Group Synergy Officer) E commerce CPO、一休会長、アスクル社外取締役、ZOZO取締役、出前館社外取締役。

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