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2021.04.09

Yahoo!検索の品質向上を目指し、バックエンドの基盤システム開発を手掛ける エンジニアの視点、スキルの磨き方、そしてそのキャリアとは

8,000万人ものユーザー(年間ログインユーザーID数)を抱えるヤフーが運営する、国内最大級の検索サービス。その基幹システムを支え、さらにその品質向上や新サービスにつなげるシステムを開発するのが「サービス・プラットフォーム開発エンジニア」です。彼らは日々、サービスの根幹となるプロジェクトにチームで取り組み、互いに切磋琢磨しながら、スキルの向上に努めています。今回は、ヤフーの技術の核とも言える検索サービスのプラットフォーム開発に取り組むエンジニアに、仕事の魅力やキャリアなどについて語ってもらいました。

プロフィール

岩澤 宏希(いわさわ ひろき)
検索統括本部 検索プラットフォーム開発本部 開発2部 部長
2011年に新卒で入社。広告配信システム、情報検索、セマンティック・ウェブなどを扱うプロジェクトを経験し、現在は検索サービスのクエリ処理技術、クロール技術の開発と運用を行う部門を統括。
長尾 涼平(ながお りょうへい)
検索統括本部 検索プラットフォーム開発本部 開発1部
大学院ではVRの研究に没頭。VRを活用するユーザーのデータ収集や分析を行いながら、VRのコンテンツを開発・運用。膨大なトラフィックデータをもとにサービスを提供するヤフーの事業に興味を持ち、2019年に新卒入社。
稲辺真奈美(いなべ まなみ)
ピープル・デベロップメント統括本部 コーポレートPD本部
2009年新卒入社。マーケティングソリューション事業にて広告営業を経験後、2013年に人事へ異動。組織活性、HRBPの経験を経て、現在は採用・採用ブランディングを担当。

検索サービスを担うプラットフォーム開発の仕事と役割とは?

たくさんのユーザーがいるYahoo!検索のサービス開発を担うお二人に、今日はいろいろお話をうかがえればと思いますのでよろしくお願いします!まずは、現在所属するチームとお仕事の概要について教えてください。

検索プラットフォーム開発本部は、長尾さんが所属する1部と私が統括する2部を含めて全部で5部までの組織で構成されています。私の部署では、検索サービスのクエリ処理を担当しています。具体的には、ウェブ検索で集まるユーザーのクエリなど、「知りたいこと」を表す情報やキーワードを自然言語処理や機械学習などで解析しながら、ヤフー独自の適切な回答を提供するためにシステムを開発し、改善、運用していくことがミッションです。長尾さんが所属する1部は、配信システムを中心に、バックエンドのシステム開発や運用改善をされていますよね。

はい、私は新卒で入社して3年目になりますが、入社当初から検索サービスの配信プラットフォームの開発を担当しています。具体的にはユーザーのクエリに応じてデータを提供するシステム作りを行っています。例えば、天気に関するクエリに対しては、「Yahoo!天気・災害」と連動した情報を表示したり、プロ野球に関するものであれば「スポーツナビ」とひもづけて、検索されたチームに関する試合のスコアを表示したりするようなシステムです。さらに並行して、まさにいま検索しているユーザーのログなどを処理して、異常な値がないか、クエリの結果として表示したものが求められたものと全く違うものになっていないか、などをリアルタイムで検知する仕組みを作るほか、検索結果の精度を向上させるために、サービス側の検索エンジンを改善するプロジェクトにも携わっています。

長尾さんは全社的に見ても大切な役割を担っていらっしゃいますが、大学院でVRの研究をされていた長尾さんが、ヤフーに入社した決め手は何だったのでしょうか?

VRコンテンツを開発するにあたっては、ユーザーのデータを集めて分析することが必要なのですが、その過程でビッグデータを扱うヤフーの事業に興味を持ったことがきっかけでした。入社して現在の部署に配属になりましたが、まさに思った通りの仕事に出合えたと思っています。例えば、担当している箇所について0.1%のトラフィックを改善できたら、全体では膨大なものになりますよね。それだけ責任ある仕事を任されているという自覚を持っています。検索サービス自体がとても巨大なデータを扱いますので、自分の仕事が与える影響の大きさは、ヤフーならではの魅力だと思います。

私の部署でも仕事に対して、長尾さんと同じような思いを語ってくれたメンバーがいました。それはきっと、検索サービスのプラットフォーム開発を担うエンジニア共通のやりがいになっているのだと思います。

▲検索統括本部 検索プラットフォーム開発本部 開発2部 岩澤 宏希(部長)

エンジニアとしてのキャリア作り、スキル向上のポイントは?

では次に、お二人のこれまでの経験やキャリアについて教えてください。

私の場合は、入社してから現在まで検索サービスに関するプラットフォーム開発の部署にいるのですが、一つの技術を専門的に掘り下げていくというよりも、システム全体を見られるオールラウンダーに成長していきたいという思いがありました。配信プラットフォームをメインで担当しながら、リアルタイム監視システムや検索エンジンの精度改善などの案件にも関わることで、自分の視野を広げることができていると思います。もちろん、専門領域で知識と技術を突き詰めていくことも可能なので、適性とともに本人の希望を考慮しながら、上長であるリーダーと相談し、一緒にキャリアを考えていけるのはとてもいいと思います。

そうですね。ヤフーの場合は上長と一対一でコミュニケーションをする1on1ミーティングという制度のほか、仕事を通じて、本人の志向や適性をつかめるような環境があるのはいいところだと思います。

自然言語処理や機械学習などデータサイエンス系の技術を専門的に取り組みたい方には、そのようなプロジェクトに集中して取り組んでもらうこともありますし、総合的なスキルと視野を磨いてもらうために、長尾さんのように複数のプロジェクトを経験してもらうということもありますね。 私も新卒でヤフーに入社したのですが、配属されたのは広告サービスの事業部門で、主に広告を配信するシステムを作っていました。広告のバックエンドエンジニアとして情報検索の技術を扱っていたので、検索サービスを対象とした情報検索、セマンティック・ウェブのプロジェクトに参加し、現在の検索統括本部で開発 2 部を統括することになりました。

私自身も自分の志向や、やりたいことをリーダーと話しながらプロジェクトに参加していますが、今後もさまざまな知識を吸収してスキルを高めていきたいですね。

長尾さんにはいろいろな案件に関わってもらっているので、部署としてもさまざまな面で貢献してもらっています。ちなみに自身の強みについて、どのように考えていますか?

まず、大学院での経験が活きていることが多いですね。例えば、検索プラットフォームでABテストを行うことが多いのですが、テスト設計と実装が合致しているかどうかの確認や、開発だけではなく、運用のことも考えたプロダクトに仕上げていくこともVRの研究をしていた経験が役に立っていると思います。そうした経験に加えて、さまざまな情報を調べて理解したうえでなるべく早く解決する方法を見つけ出せるのは自分の強みだと思います。

それができるのは本当に強いですよね。長尾さんはキャッチアップも早く、プログラミング実装力も確かなので、頼りにしているエンジニアが多いと聞いています。

ありがとうございます。そう言っていただけるのはとてもうれしいです。今後はさらに分析力を磨くことが必要だと思っています。技術的な知識と視点のみならず、ビジネス的な視野を広げていくことが、いまの課題です。

長尾さんのように新卒で入社した方でも、中途入社の方でも、あらゆる経験やスキルを生かせる土壌がヤフーにはあると思います。例えば、前職で自然言語処理や機械学習の経験とスキルを生かした仕事をされていた方にクエリ処理の品質を改善してもらっていたり、SEとしてシステム開発の仕事をされていた方には、その開発力を生かして、ウェブ検索の膨大なトラフィックを扱う部分で活躍してもらっています。

チームの構成、仕事のスタイルやスケジュールは?

それぞれの部署の方の職種構成や役割、また仕事の進め方について教えてください。

私のチームは、リーダーとテクニカルリーダー、そして4名のエンジニアの計6名で構成されています。

基本的なチーム構成ですね。プロダクトを作るうえで、専門的な技術や知識が必要な場合はテクニカルリードができる人を配置し、またプロジェクトとして案件全体を俯瞰することが必要な場合は、プロジェクトマネジメントが得意な人にプロジェクトマネージャーとして引っ張ってもらうこともあります。仕事の流れとしては、企画職や経営側の要望や課題をもとに仕事を進める場合と、エンジニア側から課題解決や改善に向けた提案を行って取り組んでいく場合と、大きく2つの進め方があると思います。どちらにも共通しているのは、プロジェクトとして開発することは、どれだけユーザーに便利なものが提供できるかということ。だからこそ、それを一人ひとりがしっかり意識して、それぞれの強みを生かせる環境作りが大切だと思っています。

私のチームは若いメンバーが多いのですが、それぞれが自立して、互いに補完しあいながら刺激しあっているところがとてもいいと思っています。それぞれが何かの技術に秀でていたり、強みを持っていたりするので、アドバイスも的確ですし、忙しさのピークもずらしながら進めているため、チームとしてとても機能的に動けていると感じています。

出社が必要な業務を担当してくださっている一部の社員を除いて、完全にリモートワーク環境になっているヤフーですが、お二人の1日のタイムスケジュールについて教えてください。

基本的には私もリモートワークで、毎日10時には業務を開始しています。どちらかと言うと前もって1日のスケジュールをしっかり決めるよりも、都度優先順位を決めながら進めていくタイプです。ちなみに昨日は、新しい検索精度改善プロジェクトに向けたドキュメント作成や、監視システムの運用フローの仕様書を書くことを軸にしながら、合間にメイン担当である配信プラットフォームの課題解決にあたっていました。スピーディーに対処できることが自分の強みだと思うので、何か相談されたらすぐに対応するようにしています。

そういうエンジニアはとても頼りになります。私の場合は立場上ミーティングが多いのですが、チーム内の情報をまとめる、吸い上げる、課題があったらそれをキャッチアップして、解決に向けて指示出しをしていく、というのが基本的な動きになりますね。

勉強会など、仕事に必要な知識や技術のインプットはどのようにしていますか?

部内でも定期的に勉強会がありますし、社内で新たに開発されたプラットフォームを紹介するイベントが開催されることもあります。それらに業務時間中に参加できるのはとてもいいと思います。

▲検索統括本部 検索プラットフォーム開発本部 開発1部 長尾 涼平

そうですね。いろいろな部署から集まった有志たちでテーマを決め勉強会等を行ったり、チーム内で論文の輪読を行ったりすることもありますね。業務上必要なことはマネージャーから「こういう共有会をしようよ」と発信することもありますし、メンバーから提案されることもあります。

技術に関する知見を高めたいというのは、皆が共通して持っているマインドだと思います。

新しいもの、技術が好きで、大きく成長したいと考えている人が多いと思います。それもヤフーの企業文化の特徴ではないでしょうか。

エンジニアとしてのやりがいとは?

お二人のお仕事で、印象に残っているものはどのようなものでしょうか。

私は現在入社3年目で、さまざまなプロジェクトに参加させてもらっていますが、基本的にはどのプロジェクトも、私がメインで担当している配信サーバーに関連しています。冒頭でも話しましたが、ウェブ検索のログをリアルタイムで集計して異常値を検知するシステムやサービス領域の検索エンジンも担当している配信サーバーが参照するものなので、それを軸に、周りのいろいろなコンポーネントなどに触れるのが楽しいです。そのように複数のプロジェクトに関わることで、検索システム全体を把握できますから。どんどん自分の理解が深まっていくのを実感できます。

そういうことに魅力を感じてくれると、組織を統括する立場としてはとてもうれしいです。私の場合、広告配信を起点にさまざまなプロジェクトに関わり、どれも面白かったので一つに絞るのは難しいですね。いまは、ユーザーの検索に対して100%満足した回答をまだ提供できてない、と思っていて、だからこそ、どうするとユーザーは一番うれしいのか、ということを追求していくのが楽しいのだと思います。

お二人が思うヤフーの魅力を教えてください。

ヤフーのプラットフォーム開発エンジニアは、ユーザーはもちろん、サービス側のエンジニアも使いやすいように考えて開発しています。私の仕事もユーザーニーズからの開発だけではなく、プラットフォームを改修することで、サービス側に対して改善を提案することにつながります。そう考えると、とても重要な仕事をさせてもらっているなと感じます。組織も仕事の進め方も、全社横断的に捉えていけるのが魅力です。

その点もヤフーの企業文化としていいところだと思いますし、さらに自然言語処理や機械学習の技術を活用して、ユーザーの満足度を高めるサービスを提供しているのが大きなやりがいになっていると感じています。また、仕事を通じて“すごいエンジニア”と出会える機会が多いのも、ヤフーで働く醍醐味の一つだと思います。私自身、まだまだ自分を磨いていきたいと思っていますから、そういうことも楽しめる方とぜひ一緒に働きたいですね。

Yahoo!検索に携わるお二人の仕事や面白さがとても伝わってきました! 本日はどうもありがとうございました!


この記事を読んでサービス・プラットフォーム開発エンジニアに興味を持っていただいた方は、ぜひ下記より本職種の詳細をご確認ください。

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