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2020.08.25

1つの記事で世の中が大きく変わる――1日の記事数約6000本、月間225億PVを数える「Yahoo!ニュース」のこれまでとこれから

Yahoo!ニュースにかかわるインタビュイー3人が、Web会議ツールで語り合っている様子の写真
Yahoo!ニュースがサービスを開始したのは、1996年。インターネットメディアの黎明期に誕生し、多くのユーザーやメディアの方々に支えていただきながら、今年(2020年)でサービス開始25年目を迎えます。
これまで、Yahoo!ニュースがお届けしたいユーザー体験やミッション、ビジョンについてなどをお伝えする場はほとんどありませんでした。そこで今回は、Yahoo!ニュースに関する数値や取り組みなどをインフォグラフィックでご紹介するとともに、Yahoo!ニュースに携わるみなさんに、サービスへの思いややりがいを語ってもらいました。

参加者プロフィール


有吉健郎(けんろう)
メディア統括本部コンテンツ本部 部長
2007年にヤフー株式会社に中途入社。Yahoo!みんなの政治、Yahoo!ファイナンスの責任者を経て、2013年より3年間Yahoo!ニュースの責任者を担当。その後、PR、経営企画などさまざまな役割でYahoo!ニュースを含むメディア事業に携わっている。
藤澤太郎
メディア統括本部企画デザイン1本部 リーダー
2013年からYahoo!ニュースを担当。2018年に企画に異動するまで一貫してビジネス開発に所属。企画異動後は入稿ツール、情報提供料支払いシステム化を行い、現在はPR業務や、課金プロジェクトを担当。
三宅真太郎
メディア統括本部編集本部ニュース編集部
全国紙記者を経て2019年4月にヤフー株式会社に入社。Yahoo!ニュース編集部で編集業務全般を担当する。記者時代の取材経験を生かし、編集部内における事件・裁判や災害分野に関する施策などを推進している。
干場 未来子
ピープル・デベロップメント統括本部 コーポレートPD本部
マーケティングソリューション事業で営業、エデュケーション、プロダクトマーケティング担当などを経て、2016年に人事へ異動し、採用ブランディングを担当。

ミッションは、より良い世の中にすること


まずYahoo!ニュースのミッションと概要を教えてください。

「社会や個人の課題解決と行動につながるニュースを伝え、より良い世の中にする」です。
単にニュースを読んで終わりではなく、ニュースに触れた方が世の中の課題に気づいて、実際に行動を起こしたりすることで、世の中をより良くしていきたいという思いがあります。そのために必要なコンテンツ、さまざまなサービスや機能を用意し、より多くの人に有益な情報を届けるのがわれわれの役割です。
ユーザー層は20〜60代まで幅広く、男女比は6:4。今年(2020年)4月には、月間としては過去最高の225億PVを達成しました。
新聞社(全国紙、ブロック紙、地方紙)、雑誌、テレビ、オンラインメディアなど、約600のメディアから日々ニュースを配信いただいています。その数は、1日に約6000本。そのなかから編集者が、これは世の中に広く届ける必要があると判断した約100本の記事を「トピックス」として掲載しています。

今回Yahoo!ニュースに関連する数値をインフォグラフィックでご紹介するページを公開されましたが、きっかけはなんだったのでしょうか?

昨今さまざまな情報メディアが台頭するなか、Yahoo!ニュースについて改めて知ってもらい、Yahoo!ニュースを好きになっていただけるようなきっかけを作りたいという思いがありました。
Yahoo!ニュースはニュースを配信するメディアとして、とても多くの方にご利用いただいて成長し続けてきましたが、これまでYahoo!ニュースはどのようなサービスなのか、どんな思いを持ってニュースを届け、あらゆる取り組みを行っているのかなど、幅広いユーザーの方々へ詳しく紹介する機会がほとんどありませんでした。
ただ、そのような思いを伝えようとした場合、文章ばかりでは読み手にとって理解しづらくなってしまうため、どう伝えたらよいかと検討した結果、今回のインフォグラフィックのようなかたちになりました。イラストや図をたくさん用いたり、色使いでメリハリをつけたり、視覚的にわかりやすい表現ができるため、今回伝えたいことを伝える手段として最適ではないかと考えました。

※Yahoo!ニュース インフォグラフィックページはこちら

▲Yahoo!ニュース インフォグラフィックページ

リリースまでの具体的な制作プロセスを教えてください。

まずは誰に何を伝えるのか、コンセプトを考えるところから始めました。Yahoo!ニュースのブランド方針を元に、どんなメッセージを、どのように伝えると良いかなど制作メンバーで議論を重ね、丁寧に作っていきました。
次に、そのコンセプトに沿って具体的なコンテンツとページ構成を検討しました。Yahoo!ニュースというと硬い印象を持たれてしまう可能性も考えられたので、わかりやすさを重視しながら、手軽に、かつ楽しみながら読んでいただけるようにしたいと思ったのです。そのため、具体的な事例を挙げて理解を深められるようにしたり、特にデザイン面での工夫に注力しました。
文章に書き起こしたコンテンツ内容を視覚的に表現するため、デザイナーと一緒にイラストや図をたくさん書いて、「もっとこうしよう」などと試行錯誤しながら、最適な形を模索していきました。
Yahoo!ニュース内の関係者からもアイデアをもらったり何度もチェックを重ね、開発作業を経て、多くの方に協力いただき、完成に至りました。

▲メディア統括本部コンテンツ本部 有吉健郎

こちらのページには、「いっしょに作ろう。Yahoo!ニュース」というYahoo!ニュースのコンセプトも書かれています。このコンセプトに対する思いを教えてください。

私たちがインターネットを使ってニュースを届けるうえで、もっとも大事にしたいのは、ニュースを一方通行にしたくないということです。PCやスマホでニュースを届けて終わり、ユーザーのみなさんがニュースを読んで終わりではなく、その後に何につなげられるかという点をこれまでも大事にしてきました。
インターネットを通して実現できるすばらしい価値の1つに、「ユーザー参加」があります。そのためにYahoo!ニュースというプロダクトができることはまだまだたくさんあると考えています。ここに取り上げた事例はごく一部ですし、いまあるコメントやYahoo!ニュース みんなの意見も、これからさらなる改善が必要です。そして、ユーザーのみなさんがもっとニュースに参加してくれて、一緒に作っている、と思えるようなニュース体験を届けられると良いなと思っています。

具体的に、Yahoo!ニュースがきっかけで世の中が動いた出来事として、印象的だったものはありますか?

はい、「Yahoo!ニュース 個人(各分野の専門家や有識者が個人として意見や提案を寄稿した記事を提供するコンテンツ)」に掲載されたあおり運転に関する記事をきっかけに、寄稿いただいたジャーナリストの柳原美佳さんが国会に参考人として招致されたことがありました。このことは、あおり運転の厳罰化に大きく貢献しました。
また、名古屋大学准教授の内田良先生より寄稿された、組体操の危険性に関する記事も社会に大きな影響を与えました。それまで組体操はチームワークの醸成につながることなどから、奨励されこそすれ、危険な行為であるという認識はありませんでした。
しかし、その記事がトピックスに掲載されるやいなや社会に大きな反響を呼び、規制をする自治体も出てきたのです。その結果、運動会で組体操を行う学校が大幅に減り、同時に事故件数も大きく減少したのです。

なるほど!たった1つの記事をきっかけに世の中が大きく変わることがあるのですね!ほかにもそのようなコンテンツはありますか?

Yahoo!ニュース みんなの意見でしょうか。われわれがトピックスとして取り上げた記事に対して、世の中のみなさんがどう思っているのかを知ることができるサービスです。記事の下部にアンケートを用意し、ユーザーが自然に答えていただけるようなつくりにしています。

▲Yahoo!ニュース みんなの意見

先日公開したコンテンツ「私たちはコロナとどう暮らす」では、ユーザーのみなさんから寄せられたコメントのなかから、日々の暮らしで気になることを抽出し、それに対する答えや指針となる記事を紹介しています。
この特集は大変好評をいただいており、みなさまからコメントいただいた疑問や不安に対し、われわれが記事をもって応えることができたという意味でも、手ごたえを感じています。

「Yahoo!ニュース みんなの意見」や記事に寄せられたコメントや疑問が、特集ページの企画の種にもなるわけですね。ところで、「Yahoo!ニュース みんなの意見」はどのような背景から生まれたのですか?

2006年に生まれたサービスで、当初は「Yahoo!ニュース 意識調査」という名称でした。コメント機能ができたのも同じ頃(2007年)です。
当時は「Web2.0」が急速に広まりはじめた頃で、これまで一方的に情報を受け取っていたユーザーが発信者にもなれる、いわゆる双方向的な情報のやりとりが可能なコンテンツが求められるようになったのです。そういったなかで、事実を述べた記事を配信するにとどまらず、それに対するユーザーの多様な意見があって、それを知りたいという人の要望に応えていきたいという時代背景があったのだと思います。
また、これには世の中の出来事をより自分事としてとらえていただきたいというわれわれの願いもありました。多くの人たちが当事者意識を持つことで、世の中をより良い方向に大きく変えるようなポジティブなアクションが生まれることを期待したのです。

コメント機能について教えてください。昨今SNS等インターネット上での誹謗中傷が問題視されていますが、Yahoo!ニュースのコメント欄ではどのような対策を講じているのですか?

Yahoo!ニュースのコメント欄は、1日に平均33.9万件の投稿があり、ニュースや世の中のできごとに関連する多様な意見や考え、感想があつまる場所です。
コメント欄で他の人の意見や考えに触れることが、自分の考えを改めて整理したり、ニュースをより深く、多角的に理解したりするきっかけになることを目指して運営しています。
誹謗中傷など人を傷つける表現行為は許されないものであり、Yahoo!ニュースでは、人権侵害や誹謗中傷、ヘイトスピーチ、不快な内容を含むコメントなど禁止行為をコメントポリシーに明示し、ユーザーのみなさまに遵守をお願いしています。
また、不適切な投稿に対して事前抑止に努めるとともに、投稿がされた場合にも速やかに対応ができるよう、24時間365日、専門チームによるパトロールを実施するほか、深層学習を用いた自然言語処理モデルをはじめとする最先端の技術を駆使して対策を強化するなど、さまざまな対応をしています。
また、深層学習を用いた判定モデル構築のためには膨大な量の学習が必要なため、深層学習に特化した省エネ性能の高いスーパーコンピュータ「kukai(クウカイ)」を活用していることも特徴です。

▲メディア統括本部企画デザイン1本部 藤澤太郎

なるほど。コメント以外の部分でも、日々改善が加えられていたりするのでしょうか?

はい。大小ありますが日々何かしらの改善はしています。サーバーからログデータを取得し、それを見ながら改善することもありますし、定期的に実施しているユーザーアンケートをもとに、われわれの施策がうまくいっているのか、新機能が認識されているのか、正しく使われているのかなどもチェックしています。データや数字だけでなく、ユーザーのみなさんからの質的な評価も常に確認しながら改善していますね。
現在Yahoo!ニュースには、PCとスマートフォンのブラウザー、アプリがあります。それぞれのUI/UXを改善する際は、デザイナーだけでなく、エンジニアやデータを分析するアナリスト、編集、企画など異なる職種のメンバーが専門的な見解を持ち寄り、デバイス別にどうするのがベストなのかを議論します。改善したいこと、やりたいことは常に尽きません。

やりがいが大きい、Yahoo!ニュースの影響力


Yahoo!ニュースの組織規模はどのくらいですか?

かかわっている社員の数は、約200人です。編集やデザイナー、エンジニア、アナリスト、営業などさまざまな職種で構成されています。
Yahoo!ニュースでは常に複数のプロジェクトが走っており、プロジェクトごとにチームに分かれています。ですので、エンジニアだけが集まって仕事をしているのではなく、編集やエンジニア、デザイナー、企画などさまざまな職種のメンバーで1つのチームを組んでいます。1人で複数のプロジェクトを担当するのが普通で、担当プロジェクト数は人によって異なりますが、だいたい4〜5個くらい。担当プロジェクトは、期初に決まることが多いです。
企画担当やプロデューサーが企画と仕様書を決め、デザイナーがデザインを描き、エンジニアがコードを書くといった流れで進める会社もあると思いますが、Yahoo!ニュースでは最初のコンセプトを作る段階から、さまざまな職種の人が関わるのが特徴です。

Yahoo!ニュースの仕事の醍醐味を教えてください。

社会とつながっている感覚が非常に強いことが、醍醐味でもあり大変なところでもあります。世の中で起きるすべての出来事が自分の仕事とつながっている意識は常にあります。

編集者としては、例えば一部地域でしか発行されていない媒体の記事を全国のユーザーに届けて、その反響が大きかったときにやりがいを感じますね。PVが何百万にもなったり、数千件のコメントが付いたりすることもあります。さまざまな媒体社から配信いただいている記事はYahoo!ニュースの財産であると思っています。
また、災害時など1分1秒を争うような状況のときに、正確な情報をいち早く発信することで、社会に大きく貢献できていると感じられるのもやりがいのひとつです。

編集者の視点から、Yahoo!ニュースと新聞社や通信社との違いはなんだと思いますか?

私は以前新聞記者だったのですが、さまざまな媒体のニュースを配信するYahoo!ニュースは、1つのニュースを多面的に発信できるという点で、新聞とは違った面白みを感じています。各記事の下部に関連した情報を掲載するリンクがあるのですが、例えば1つのニュースに対し、肯定的な内容と否定的な内容を同時に発信できるのは、Yahoo!ニュースならではの特徴だと思います。記事のポイントを解説したQ&Aや図説なども掲載しますが、同じページ内でさまざまなアプローチを使って情報を伝えられるのは、記者時代にはできなかったことです。反面、影響力も大きいため、中立性などの意識は常に持っています。

▲メディア統括本部編集本部ニュース編集部 三宅真太郎

Yahoo!ニュースの編集は、具体的にどのようなことをするのですか?

1日に配信される記事は、約6000本ですが、そのすべての記事に目を通し、重要性や緊急性を鑑みてトップページに表示する記事を選んでいます。そして、その出来事が起きるまでの経緯や解説を付けてトピックスとして配信するのです。ひとつのトピックスを作るのにかかる時間は10〜20分くらい。なかでも最も気を遣うのが13文字の見出しです。限られた文字数でいかに正確に記事の内容を表現できるかが大事で、PV数にも直接影響するとても重要な仕事です。

媒体社の記者のように自分で取材して記事を書くことはほとんどないのですね。ほかのチームやサービスの方々とのやりとりもあるのですか?

はい。私の担当業務では取材は行いません。配信記事を選ぶ際にはほかの編集メンバーの意見を参考にすることも多く、作成時にはダブルチェックを必ず行います。記者時代は、取材に関しては1人で動くことが多かったので、常に誰かと働いている点は大きく違いますね。
24時間体制でニュースを提供できるよう、交代制でシフトを組んでいますが、地震などの災害や大きな事件が起きたときは、夜中でも複数人で対応することがあります。
災害時は、編集チームだけでなく、技術や企画のメンバー、サービスでいえば「Yahoo!天気・災害 」などのメンバーと連携することも多いです。彼らが作っているコンテンツをトピックスで扱うこともあります。

企画職は、媒体社のみなさんからお預かりした記事について、より伝わりやすい見せ方を考えたり、さまざまな特集などを企画したりするのが主な仕事です。エンジニアや制作担当のメンバーとディスカッションを重ねてできた特集記事は、ユーザーのみなさんの役に立っていると実感できるので、それも非常に大きなやりがいであり、意義を感じます。
企画職に就く前は営業を担当していました。営業の主な仕事は、媒体社のみなさんにYahoo!ニュースに記事を配信いただくための交渉やヒアリングを行ったりする、いわばコンサルティングです。新聞社をはじめ媒体社の方々は、何か大きな災害や事件、事故が起きた際、1分1秒でも早くYahoo!ニュースに配信し、国民のみなさんに知らせたいという熱い思いを持っていらっしゃいます。この思いに直接触れられるのは営業の特権かもしれませんね。
ほんの1時間でコメントやPVがものすごい勢いで伸びていくのを見るたびに、Yahoo!ニュースの影響力の大きさを感じます。それをやりがいだと思う反面、同時に恐怖感も忘れないように日々仕事をしています。

世の中をより良くしていくために、引き続き媒体社の方々と連携いただきながら、ユーザーのみなさんに毎日使っていただけるサービスを目指していきます。

なるほど。お話を聞いて、Yahoo!ニュースの持つ社会に対する影響力の大きさがより実感でき、それに携わる皆さんの熱い思いも伝わってきました。
本日はありがとうございました!

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