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2023.07.11

【風と私】こじフウフさんに聞く、「非日常の」キャンプを「日常に近づける」楽しみ方

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みなさんは、誰とキャンプへ行くことが多いですか? 「家族で楽しむファミリーキャンプ」や「自分とひとり向き合うソロキャンプ」、など、そのスタイルはさまざまです。
今回ご紹介するのは、「夫婦キャンプ」を楽しんでいるこじフウフさん(こじさん、かりんさん)。
月に数回、キャンプへ行き、お2人でゆっくり過ごす時間をもっているそうです。キャンプで仲良く過ごすコツは、しっかり役割分担をする、苦手なことは相手に任せる、などだとか。
お2人に、キャンプと風の関係、夫婦キャンプの楽しみ方、無理なく続けられるキャンプの始め方などについてうかがいました。

こじフウフ(こじ&かりん)さん
こじさんもかりんさんも、もともとキャンプやアウトドア好き。付き合いはじめてから2人で行くようになり、今では年間約40回キャンプへ行っている。

キャンプ中に「風が気持ちいいな」と思う瞬間は?
夏、たき火をしながら感じる風です。たき火で暑くなった後に、涼しい風がふわっと吹いてくるととても気持ちいいですね。
ちなみに、キャンプにおすすめのタイミングは、春は4月、5月と、秋は9月、10月くらいです。
キャンプは夏がメインシーズンというイメージがある方も多いと思いますが、キャンプ歴の長い人は、実は夏はあまりキャンプには行かず休憩期間にすることが多いです。
逆に冬は、たき火をしたりストーブを持っていったりすれば暖かいので、冬キャンプの方が虫もいないので、実は向いていると思います。

キャンプと風の関係

キャンプは雨や風と闘うイメージなのですが、キャンプに風がどのくらい影響するか教えてください。

こじさん:
キャンプでは、設営する前が一番、風との闘いです。風が強いとテントが飛んでいってしまったり、テントが安定せず立てられなかったりしてしまいます。
でも、テントさえしっかり立てられれば、その後は風で倒れたり曲がったりすることはあまりないので、意外と風は気になりません。
また、今日は風が強いとわかっていたら、風の抵抗を受けにくい形のテントを持っていくなど、事前に準備しておくこともできます。「ワンポールテント」というテントは、ポールが1本しかなく風が通りやすいので影響を受けにくいです。ドーム型のテントの場合、風が当たる面が広いので、テントが変形してしまうこともあります。

1本のポールを真ん中に立てて組み立てる形式のワンポールテント

こじさん:
ただ、その日に風が強くて木がしなっていたり、髪の毛が乱れてしまったりするくらいのときは、危ないので行きません。また、キャンプに行ってみて風が強かったら「今日はテントの中で過ごそう」などと予定を変更することもあります。
前日の夜、当日の雲行きが悪いと事前にわかっていたら、何時から雨が降るか確認して「この時間に降り出すから、片付けから逆算して朝ご飯は何時から始めよう」「テント設営や撤収は何時にしよう」などの計画をたてておきます。 僕たちはある程度キャンプの経験があるので、「風向きがこうだったら、こちら側からペグを打てば風の影響を受けずに設営できる」とある程度わかっています。でも、キャンプにまだ慣れていない方は、風向きと逆から立ててしまうことも多いので、ペグを打っている間に風に吹かれて反対に飛ばされてしまうこともあると思います。そのため、テントを設営するときは、今吹いている風だけでなく、これから吹く風の強さや向きも確認しながら設営するのがおすすめです。

また、たき火の炎は上に上がりますが、これが横に向いてしまったときは、たき火はしないですね。そもそも風が吹いている時間とかタイミングのときに火を付けることはありません。キャンプ場によっては、「風速何メートルからはたき火をやめてください」とアナウンスが出ることもあります。

テントさえあれば、家にあるものでキャンプはできる

キャンプをこれから始めたいと思った方は、まず何をそろえたらいいでしょうか?

かりんさん:
テントだけはいいもの(少し高価でも頑丈なもの)を買うのがおすすめです。でも、机や椅子は家にあるものを持っていって代用したほうがいいと思います。家にある小さなテーブルや折りたたみ椅子などで大丈夫です。
それ以外のグッズも、なるべく家にあるものを使ってみてください。たとえば、家にカセットコンロがあればそれ持っていけばいいですし、フライパンも家で使っているものを持っていけば使えます。
まずは家にあるもので始めてみて、(キャンプに)はまりそうと思ってから、少しずつ道具をそろえていけばいいと思います。
食事も、最近はキャンプ飯というよりも、家にあるものを使って「ちょっと豪華なご飯」にするという方もが多くなっています。たとえば夏だったら、外でそうめんや冷やし中華を湯がいて、氷で冷やして、ちょっとおしゃれに盛りつけるだけ。川の近くで「夏っぽいもの」を食べるだけ、ということも多いです。

こじさん:
また、これがあると安心、というものは、テントを地面に固定する「ペグ」でしょうか。テントを購入したら付いてくるのですが、なかには強度が足りず地面に刺さらないこともあります。そのため、耐久性のあるペグを持っていくことをおすすめします。
キャンプに初めて行ったとき、テント設営がうまくいかず、疲れて嫌になってしまい、それ以降のキャンプが楽しめなくなってしまった、という経験をされた方もいるのではないでしょうか。
スムーズにテントを設営するためにも、ペグをはじめとした、キャンプを設営するための道具は、しっかりしたものを用意するとよいと思います。

役割分担をしっかりすることが、仲良くキャンプを楽しめるコツ

キャンプではお2人で過ごす時間が長くなると思いますが、仲良くいるためにちょっと意識されていることがあったら教えてください。

こじさん:
キャンプに行ったとき、けんかや言い合いになってしまうのは、一緒にテントを立てるときに息が合わなかったり、レイアウトはこっちの方がいい、など意見が割れたりしたときだと思います。
僕たちの場合は、まず、キャンプに行くときの荷物の確認は僕が最初にやります。それから、(かりんさんに)最終確認をしてもらうという順番にしています。荷物を積み込むときは、車の中にすき間なく詰める必要があるので、それは僕が担当します。その間に、着替えの服などを(かりんさんが)まとめてくれているという分担です。
キャンプに行ってから設営は一緒にやりますが、そのあとのキャンプ内のレイアウトは僕が担当し、テーブルや椅子の組み立てなどはかりんがやります。
料理は僕がやりたい料理が事前にあったら僕が買い出しに行ってやりますし、かりんが作りたいものがあったら計画して作ってくれます。

テントを設営して準備ができたら、2人でゆっくりお酒を飲みながら話すなど、自分たちが好きなことをやるためにキャンプに行っているので、けんかが起こりそうな場面になったら、どちらかに権力を渡して回避しています。お互い苦手なことをあまりやらないのもけんかにならない理由かもしれません(笑)。

かりんさん:
テントを設営するときにペグを打って調整するのは(こじさんに)やってもらって、中にコット(ベッド)を敷いたりシュラフを広げたりなど、細かいことは私がやるという感じです。
片付けるときも、基本、細かい荷物を私が入れて、大きなものを運んだり車に積んだりは全部やってもらいます。ちなみに、片付けが得意なのはこじなので、帰ってから、車から荷物を降ろして家の中まで運ぶのは私、家の中の置き場にきれいに収めるのはこじにやってもらいます!

私たちは、キャンプ中だけでなく、家でもかなりコミュニケーションを取るほうだと思います。日常のことも含めてこまめに相談したり話しているので、それもけんかにならない理由かもしれません。
ただ、家にいるときは、どうしても家事や仕事などで片方が動いていたり、テレビやスマホなどを見ながら話してしまったりと、話すことになかなか集中できないこともあります。
キャンプに行っているときはそんなに携帯もいじらないですし、のんびりお酒を飲みながら2人でゆっくり話せる時間をもてるのがいいなと思います。

キャンプを通じて、人とのつながりが広がった

キャンプをしていてよかったと感じたことはありますか?

こじさん:
キャンプを通じて、普段なら絶対につながらないような職種の人と仲良くなりました。人とのつながりが広がったことは、キャンプをやっていてよかったことの一つです。
SNSを通じて知り合ったり、同じキャンプ場にいる人たちと自然に会話が始まってつながったり。友だちがキャンプやSNSで出会った人を、「(僕らと)気が合うと思うから」と紹介してくれて広がっていくことも多いです。

ちなみに、キャンプのやり方にも考え方、人柄が出るものですか?

かりんさん:
けっこう出ると思います。料理にすごくこだわる人もいれば、レトルトや冷凍食品を持ってくる人、もう何もしないでのんびりするのが好きな人もいて、ばらばらですね。

こじさん:
僕らはどちらかというとキャンプに行ってゆっくりする時間を大切にしています。友だちと過ごしたり、たき火をしたいから行ったり、という形が多いですね。ギアへのこだわりもそこまでなかったのですが、最近は黒系のギアが好きになったので集めています。

無理なく「非日常を日常に近づけられる」キャンプを伝えたい

お2人が、キャンプについて発信するとき意識されていること、そしてこれから挑戦したいことを教えてください。

かりんさん:
キャンプには、やはりハードルが高いイメージを持っている方が多いので、まずは気軽に行ってみて「意外と楽しい!」と感じてほしいです。「無理なく」続けられるキャンプをみなさんに知ってもらいたいと思っています。

こじさん:
たとえば洋服も「キャンプのときにはキャンプ用の服を着る」というイメージがあると思います。でも、アウトドア用品メーカーさんの服を買わなくても、街にいるときの服でそのまま行けると知ってもらうことで、キャンプに行きやすくなったらうれしいですね。今、アウトドア用のサロペットをつくりたいと考えていて、キャンプだけではなく、街中でも違和感なく着られるものをつくれたらと思っています。

キャンプ自体は「非日常」だと思いますが、それをいかに「日常に近づけていけるか」を意識して発信しています。

かりんさん:
今やっている「UTAGE(うたげ)」というキャンプイベントの規模を大きくしていきたいと思っています。
キャンプを2人で始めて2年ぐらいしてから「グループキャンプ(※)」という楽しみ方を知り、人とつながって輪が拡がりました。私たちが開催するイベントをきっかけにソロキャンプやカップルでのキャンプの経験しかない人たちに「グループキャンプも楽しい」と思ってもらえるような機会をつくれたらと思っています。

※グループキャンプ:
複数人でやるキャンプのこと。友人や家族同士などで集まってキャンプをするほか、最近はSNSを通じて知り合ったキャンプ好きが集まってキャンプをすることも増えている。

こじさん:
今、「つながり」とかりんが言ってくれましたが、つながりをつくるためには、やはり会って話す必要があると思っています。
このイベントでは、参加者の距離を縮める目的もあり、まずシルクスクリーンプリントでオリジナルTシャツやパーカーなどを作るワークショップを開催しました。
そこで参加者同士で自然に会話が生まれる時間を用意しました。その後に実施したキャンプギアをかけたじゃんけん大会あたりから、みんな打ち解けてきて盛り上がりました。その夜はたき火を囲んで話し、次の日にはもうみなさんすっかり仲良くなっていました…!

僕たちはキャンパーですが、「キャンプ」という形にはこだわっていません。今はSNSをきっかけに生まれたオンラインのコミュニティーが多いですが、僕たちはあえて、オフラインのキャンプをきっかけにしたコミュニティーをつくりたいと考えています。
より多くの人にキャンプの楽しさを伝えられるよう、このコミュニティーを大きくしていきたいですし、僕らのイベントが、キャンプを楽しんでいる人、そしてこれから楽しみたい人の「つながり」をつくるきっかけになれたらうれしいですね。

Yahoo!天気アプリの「風レーダー」

最大72時間先まで世界中の風速と風向の予報が、流れる線のアニメーションで視覚的にわかります。また、選択地点の風速と風向の推移をグラフとテキストで「非常に強い風」「猛烈な風」など、いつ風が強まるのか、どの方角にどの程度の風が吹くのかを一目で確認できます。
風の影響を受けやすいスポーツやレジャーをする際などにもぜひご利用ください。

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