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2022.04.15

「東京に住むことは一切考えなかった」リモートワーク世代社員 ヤフーの新しい働き方

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ヤフーは2016年10月から、通勤時間が往復2時間以上かかる従業員などを対象に新幹線通勤を認めています。また、コロナ禍が始まった2020年からはフルリモート前提の勤務に移行しています。新型コロナウイルスをきっかけに、「どう働けるか」という働き方への「質」に関心が高まるなか、この制度を使って2020年4月の新卒入社当時から静岡県三島市に住み、「新しい働き方」を実現している若手エンジニアの三上に、普段の生活や地方暮らしの魅力などを聞きました。

    目次:
  1. 「東京に住むことは一切考えなかった」 新卒入社後、すぐに地方へ移住
  2. 約2年間で出社したのは7回 上長や同僚に一度も会っていなくても不安なし
  3. 三島は豊かな自然とアクティビティを体験できるスポットの多さが魅力
  4. どこに住んでも、自分がさまざまな体験を通じてどう成長していくかが重要
  5. 地方でしかできない経験を通して成長し、地域課題の解決にもチャレンジしたい
2022年1月に雪山デビューし、長野県中西部にある入笠山(にゅうかさやま・標高1995メートル)を単独で登頂した際の一枚。
三上 徹朗(みかみ てつろう)
2020年新卒入社。バックエンド領域のエンジニアとして、Yahoo!ショッピングやPayPayモールのポイントやクーポン、キャンペーン配信など、システムの開発や運用を担当。

「東京に住むことは一切考えなかった」 新卒入社後、すぐに地方へ移住

私の実家は京都にあり、奈良の大学院大学を卒業しました。ヤフーに入社が決まり、東京本社に配属されましたが、人が多くて、ビルに囲まれているイメージがある、東京に住もうとは思いませんでした。
「人生、焦らされる感」があるように感じ、自分には地方でゆっくり過ごしながら働く方が合うと思ったからです。

就職活動中から、ヤフーには働きやすい印象があり、新幹線通勤の制度にもメリットを感じていました。入社が決まってから、新潟・越後湯沢や栃木・那須塩原など、東京まで新幹線で通いやすいいくつかの候補地とともに静岡・三島への移住を検討し始めました。事前に訪れる余裕はなかったので、地図アプリなども活用して検討の結果、自然に恵まれ生活機能がコンパクトにまとまっていると感じた三島市に住むことを決めました。

入社して以降、基本は自宅でリモートワークをしています。2021年に自家用車を買ったので行動範囲も一気に広がりました。三島エリアは、アウトドアのアクティビティを楽しめるスポットが多く、学生時代に比べて、心身ともにとても健康的になった感覚があります。今年は、雪山登山に初めて挑戦しましたし、昨年は、ロッククライミングの聖地である「伊豆城山」で、インストラクターの指導のもと、100メートルの崖をロープで降りる体験をしました。
学生時代は、行動範囲も限られており、研究など目の前のことに精一杯で、いろいろな体験ができなかった側面もありますが、今は地方ならではの体験も日常的にでき、自分らしく働けていると思います。

三島エリアでは富士山を間近に見ることができる。また、自宅近くには美味しい鰻の名店もひしめいている。

約2年間で出社したのは7回 上長や同僚に一度も会っていなくても不安なし

私たちは、コロナ禍で入社したので、「コロナ第1世代」と言われることもあります。入社式もオンラインでしたし、会社がフルリモート前提の働き方に移行していた時期だったので、入社後は、ほぼリモートワークで業務をしています。
この約2年で出社したのは、パソコンの受け取りや交換、新型コロナウイルスのワクチン職域接種などで、約7回です。
上長や先輩が1on1などでていねいにフォローしてくれるので、出社しないことで不安はありません。社内には豊富なドキュメントがありますし、後任のために残そうとする文化があるため、新卒のエンジニアでもスキルが習得しやすい環境にあり、リモートワークでも問題なく働けています。これからどんどんスキルアップして、重要な仕事を任されるようになりたいと思っています。

隣のチームには後輩が入ってきましたが、ヤフーでは現在、部署の忘新年会、新卒の歓迎会、懇親会なども、基本的にはオンラインで行われています。そういう時に、会の企画を任される機会も出てきました。
先輩たちも含めて、以前はなかったことなので、オンラインの会をどう盛り上げたらよいか参考にできる事例が少ないのですが、他の同期と「リモートワーク世代である僕らの腕の見せ所だよね」と、知恵を絞ってポジティブに取り組んでいます。
技術チームや他部署とほぼ毎日ミーティングがありますが、Zoomを活用した打ち合わせにもみんな慣れている印象がありますね。チームは風通しもよく、上長を含めて、メンバーにリアルで会ったことは一度もありませんが、なんでも気軽に相談できます。直属のリーダーはもちろん、部長との1on1も定期的にあり、要望をしっかり聞いてもらえる環境にあるためだと思います。

三島近隣に点在する洞窟(上の写真の名称は、「岩波風穴」)。行政がかけたハシゴで誰もが降りることもできる。ただ、三上によると、「スリルは満点」。

三島は豊かな自然とアクティビティを体験できるスポットの多さが魅力

自宅から三島駅までは徒歩で10分程度です。オフィスに出社する時に東京に向かう上りの新幹線は始発が出ており自由席でも十分に座れるので、本を読んだり、風景を楽しんだりしています。自宅を出て東京オフィスに着くまで、約1時間半です。
三島では、家の外に出ただけで、見通しが良い場所では富士山がしっかり見えます。いつも「どっしり」とそこにある富士山を見ているだけで、気持ちが落ち着いたり、心が洗われたりするように感じます。三島の街中にはいたるところに湧水があって、透き通った水が流れてくることにも癒やされます。富士山はコロナ禍での入山規制が入ったこともあり、まだ富士山には登っていないのですが、今年の夏には登りたいと思っています。

また、長野と山梨の県境にある八ヶ岳、長野のアルプス山脈などにも車があれば通いやすいことも魅力です。三島に移住してから登山を始めたので、普段から体力づくりをして鍛えていきたいですね。寒さの厳しい雪山にも登るようになってきたので、今後はさらに過酷な登山に挑戦してみたいです。
登山は、山頂に近づくにつれて疲労がたまり息も上がってきますし、足腰もガタガタになってくるのですが、それでも前に進み続けて頂上に到達したときの達成感はなにものにも代えがたいものがあります。また、登山道で行き交う人々との間で生まれる声かけや、山小屋の宿泊者とのコミュニケーションも楽しみのひとつです。

近所にある三嶋大社。昨年は、風物詩の「手筒花火奉納」が実施された。(2020年はコロナ禍で中止)

どこに住んでも、自分がさまざまな体験を通じてどう成長していくかが重要

引っ越す前は、三島に知り合いはいませんでした。そのため、「知り合いがいなくて不安はないの?」とよく聞かれましたが、「いなかったら知り合いを作ればいい」と思っていました。親の仕事の都合で、子どものころに日本人が少ないベネズエラで生活した経験を通じて、そのように考えるようになったのかもしれません。
どこに住んだとしても、結局は自分が、「どう生活するか」「体験を通じてどう成長していくか」が重要だと思っています。今では、Zoomなどで簡単に友人ともコミュニケーションを取れることもあり、寂しいという感覚はありません。

地方への移住に迷う方もいるかもしれませんが、どの地域にも良いところは必ずあるはずです。それを自分の感性で見つけていくことが大事で、そこが一番楽しいところでもあると思います。
また、その土地に飛び込んでみないとわからないことはあると思うので、自治体が移住体験住宅を提供するサービスや、マッチングサービスを行うサイトなどを活用してみてもいいかもしれません。

三上が雪山のステップアップとして挑んだ長野県茅野市の天狗岳。体力切れで頂上までたどり着けなかったが、黒百合ヒュッテで一泊したところ、空には美しい星が降り注いでいた。(写真は全て本人の撮影)

地方でしかできない経験を通して成長し、地域課題の解決にもチャレンジしたい

地方に移住すると、東京の都心に住むより家賃などがグッと下がるので、浮いたお金でいろいろ体験をしやすいのではないでしょうか。それらの経験が自分の人生を豊かにし、世界観を広げてくれるのではないかと考えています。
また、今住んでいる地域に、なんらかの形で貢献したいという思いもあり、少しずつ実践し始めています。たとえば、写真撮影や文章を書くことなど、自分が好きなことを生かして地域情報の発信にもチャレンジしていきたいと考えています。
まだ登ったことがない山にもどんどん挑戦していきたいですし、北海道の大自然などに対する憧れもあります。この4月からは新幹線通勤に加えて、飛行機通勤も可能になったので、いろいろな地域の魅力をまだまだ見てみたいですし、自分が一生暮らしたいと思える地方をじっくり探していきたいですね。
自分が住みたい場所で暮らし、いろいろなことに挑戦したことが自信にもつながったような気がします。これからも、仕事やプライベートで、何かにトライすることを大切にしていきたいと思っています。

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