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2022.03.24

「会社と社員はイコールパートナー」ヤフーの新しい働き方

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コロナなど激しく変化する外部環境の中、ヤフーでは4月から居住地を全国に拡大し、月に15万円までなら飛行機での出社も可能になるなどの、新しい人事制度が始まります。
今回は「ヤフーの働き方」について長年取り組んでいる担当者に背景などを聞きました。

    目次:
  1. 「ヤフーの働き方」のベースの考え
  2. 2014年から始まっていたリモートワーク
  3. 失敗したならやり直せばいい、まずはやってみる
  4. お互いが気持ちよく働くために
  5. 「ヤフーで働く」ということ

「ヤフーの働き方」のベースの考え

・会社と社員はイコールパートナーの関係
・会社が社員に期待するのは、仕事で高いパフォーマンスを出すこと
・社員はパフォーマンスにコミット 自由と責任はセット

まず、「働く」ということに対して、世の中で大きな変化があり、働き方のニーズが多様化してきました。そして、会社は給与を支払っているから立場が上ということではなく、会社と社員はイコールパートナーの関係にある、というのが「ヤフーの働き方」のベースの考えです。

会社が社員に期待するのは、仕事で高いパフォーマンスを上げてもらうことであり、そのための働き方の選択肢を会社は提供します。社員はパフォーマンスにしっかりコミットして各制度を自由に選んでもらう。「自由と責任はセット」という考えはとても大事なことです。自由と責任というのは、働き方のスタイルだけではなく、ヤフーの人事制度全般のベースとなる考え方でもあります。

湯川高康(ゆかわ たかやす)
2022年4月より、常務執行役員 CCO(チーフ・コンディショニング・オフィサー) 兼 コーポレートグループ ピープル・デベロップメント統括本部長

2014年から始まっていたリモートワーク

今ではリモートワークは多くの方にとって一般的なものになりましたが、ヤフーでは2014年から「どこでもオフィス」という、海でも山でも、場所に縛られないで働くことができる制度を運用しています。

当時、パソコン(PC)からスマートフォン(以下スマホ)への移行が急速に進み、ヤフーにも変化が求められていました。
スマホの登場により、どこからでもインターネットにアクセスできるようになったのに、私たちの働き方は会社のデスクに縛られたままでいいのか?という課題意識があり、自然な流れとして「どこでもオフィス」を導入したのです。

また、「どこでもオフィス」を導入する前にも、「スマホフライデー」という、毎週金曜日はPCを使わずスマートデバイスだけで仕事をやってみよう!という取り組みも行っていました。 スマホなどのスマートデバイスだけでどこまで仕事できるのか?自分たちがスマホを使い倒すのを実証実験的にやってみようというチャレンジであり、場所に縛られないヤフーの働き方は「ヤフーのスマホ化」への取り組みから生まれてきたとも言えます。

最初は、月に2回の運用からはじめた「どこでもオフィス」でしたが、通勤負荷がなくなることでプライベートが充実し、趣味や家族との時間が増えてうれしいという社員の声が数多く寄せられました。そこから、たとえば毎週1日でも「どこでもオフィス」にできれば、その日は自己スキル向上などの講座に通うこともできるようになると考え、2016年からは月に5回まで使えるように利用回数を拡張しました。そして2020年、新型コロナウイルスの感染予防対策という理由もあり、回数制限を撤廃して無制限としました。

感染拡大時は在宅勤務を指示していたのですが、その期間が想定以上に長期化したこともあって、リモートで働く環境や業務のDX化が進むなど徐々にオンラインに最適化されていきました。 結果として、在宅勤務指示を解除した後もほとんどの社員は「どこでもオフィス」を継続しており、私たちの共通の働く場所は完全にオンラインに変わりました。

それであれば、もはやどこに住んでも同じということで、2022年4月からは、働く場所だけでなく居住する場所も国内であればどこでも可能とし、月15万円の範囲であれば飛行機通勤も認めるという制度にUPDATEしています。

失敗したならやり直せばいい、まずはやってみる

導入にあたって議論したのは、担当業務上どうしてもオフィスで対応しなければならないケースがありますので、それをどう解決していくか、という課題です。
この課題については現在もテクノロジーでの解決方法を模索中ですが、それが解決するまで制度をUPDATEしないのではなく、できるところからやっていこう、という考え方で4月からの導入を決めました。

一般的に人事制度には無謬性(むびゅうせい ※)を求めがちですが、新しい取り組みについてはやってみないと分からないことも多く、仮に失敗したならやり直せばいいのであって、それを宣言したうえで「まずはやってみる」ことが大事です。
まさにアプリ開発と同じで、一度アプリを世に出したら終わり、ではなく、ユーザーファーストでより良いものにUPDATEを繰り返していくのがヤフーらしいやり方だと思っています。

※ 無謬性:絶対に正しい、誤りが含まれていないこと

また、こうした働き方の自由度を上げることで新しい課題を生むのではないかと心配される声もありますが、一部のそういった懸念のために、きちんと頑張っている多くの社員の便益が失われてはいけないと思っています。この自由度の高い働き方は、社員を信じているからこそできることです。組織で仕事をしている以上、いずれパフォーマンスの結果に表れると思います。

お互いが気持ちよく働くために

「リモートワーク中心の働き方で生産性が上がった」という声が多いですが、一方で、「以前のようなオフィスでの雑談や相談がしにくくなった」という声もあります。

ヤフーでは上司と部下が週に1度「1on1ミーティング」を行っています。これはリモートワークでとてもポジティブに機能しているのですが、それでも、新しく入社された方や、新しい組織へ異動した方などは、コミュニケーションに悩まれるケースがあるため、対面コミュニケーションの機会を増やす取り組みを積極的に行っています。
社員同士の飲食代を月5,000円まで補助する制度などはその取り組みのひとつですが、コミュニケーションの活性化は今後の解決すべき重要なテーマだと考えています。

リモートワーク中心だと、どうしてもテキストコミュニケーションの比重が高くなりがちです。ですが、そんななかでもちょっとした配慮でお互いの距離感を縮めることはできます。
たとえば、部下からの報告メールに、上司の方が単に「了解」と返すのではなく、「〇〇さん、了解です」と名前をつけるだけでも感謝の伝わり方が変わります。
お互いが気持ちよく働くためには、まずは自分から相手に「ありがとう」などの感謝の言葉や、信頼の気持ちを伝えること。それが組織の心理的安全性となり、高いパフォーマンス発揮につながってくると私は思っています。

「ヤフーで働く」ということ

かつては、「働ける」こと自体に価値がありましたが、今後は、「どう働けるか」ということ、つまり、働き方の「質」に関心が高くなってきていると思います。

テクノロジーの進化やリモートワークの浸透により、「住む場所」と「働く場所」が接近しました。これは人類の歴史を振り返れば、むしろ自然なことであり、遠方まで通勤することのほうが不自然だとも言えます。
きっかけは新型コロナかもしれませんが、長期化したリモートワークにより、これまであたり前だと思っていた「通勤」というものに対して、多くの人が疑問を抱くようになりました。
「住む場所」と「働く場所」が接近したことで、家族と過ごしたり、趣味や学びの時間が増えたり、いろいろな点で働くことの質に変化を与えたと思います。

人は人生の多くの時間を「働くこと」に費やします。「働くこと」のクオリティーが、人生のウェルビーイング(幸福)に与える影響はとても大きいと思います。
ウェルビーイングが高まれば、それは仕事のパフォーマンスにも返ってくるので、会社としても無視はできません。

さらに言うと、「働くこと」だけではなく、会社は社員一人ひとりにおける人生のウェルビーイング向上にもっと寄り添っていくべきです。
プライベートや家族との時間が充実することで安心して仕事に集中でき、その結果としてパフォーマンスがさらに向上すると考えているので、会社として働き方の選択を増やすのは正しい進化だと私は思っています。

自分らしく働き、そしてヤフーらしく世の中の大きな課題を解決していくのが「ヤフーの働き方」。これからも、ヤフーで働くことの価値を上げるためにチャレンジしていきます。

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