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2022.06.24

「ふるさと」の東京と「余白」がある長崎での2拠点生活 ヤフーの新しい働き方

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コロナ禍によるリモートワークの広がりにより、近年は都心を離れて自然豊かな所への移住を検討する方が増えています。ですが、「いきなり知らない場所で暮らすのは不安」という方もいらっしゃるのではないでしょうか? そんな方におすすめなのが「2拠点で生活や仕事をする」というスタイルです。
今回は、長崎と東京で仕事と生活をしている名島に、2拠点生活をはじめた理由やそのメリット、リモートワークにおけるオンオフの上手な切り替え方などを聞きました。

    目次:
  1. 長崎でのワーケーションから、気づけば2拠点生活に
  2. 多様な人や価値観と出会える刺激的な日々、東京のよさにも気づけた
  3. 長崎と東京の生活それぞれの良さを楽しめる
  4. 朝の時間を大切にすることで、1日の満足度が高くなる 「余白」のある長崎での暮らし
  5. オフラインのコミュニケーションも大切にしながら、オンラインで働く
  6. ワーケーションとバケーションを分けることが大切
  7. 「いきなり移住」のハードルが高かったら、ステップを踏むのがおすすめ
  8. 東京の刺激と、心に余白があるスローライフの両方を味わえることが、2拠点生活の魅力
名島 若菜(なじま わかな)
Yahoo!トラベルのビジネス開発・営業企画、Yahoo!ショッピングなどコマースサービスの事業開発・広報PRを経て、2019年より集客ソリューションユニットでビジネス企画を担当。2019年にサバティカル休暇を取得したことをきっかけに、スタートアップの支援にも関わりながら長崎と東京の2拠点で生活しながらパラレルに働いている。

古民家生活の魅力:
長崎では主に長崎市の斜面地にある古民家で暮らしています。10分ぐらい歩くと下山でき、30分くらい歩くと街の中心部まで行けます。日々の山登りは大変ですが、その分、山の上からの眺めは素晴らしいです。 長崎では、商店街で旬の野菜や魚などの新鮮な食材が手に入り、春は菜の花、夏はミョウガやナスなど、東京で過ごしているときよりも旬を感じられることが魅力です。長崎は魚がとてもおいしくて、「この新鮮な魚を食べられるだけでも、毎日が幸せだな」と思います。

長崎でのワーケーションから、気づけば2拠点生活に

1年半くらい前から、主に東京に居住しつつ、不定期で長崎に移動してそのまま働く「2拠点生活」をしています。約2年前に、長崎の宿泊施設で夏休みを兼ねてワーケーションをしたことが、長崎をもう一つの拠点として選ぶきっかけになりました。
その時は、その施設の居心地がとても良かったので、滞在期間を延長して、さらに2カ月長崎で過ごしてから東京に戻りました。私は寒い冬が苦手なので、また南の地域に2カ月ぐらいワーケーションしに行きたいと思って検討しました。長崎には一度行っているという安心感があること、そして働く環境をしっかり確保できることもわかっていたこともあり、もう一度長崎で2カ月過ごしました。
そのときは3月末までいる予定だったのですが、現地の方から「長崎のベストシーズンはあじさいの時期だよ」と聞き、あと3カ月いようかな…と延長しているうちに、気づいたら2拠点生活になっていました。

現在は長崎発のサブスクリプションサービス「HafH(ハフ)」が運営しているColiving(コリビング)の住職一体型施設に長期滞在しています。街の中心部と山の上の古民家、長崎市内の2拠点を季節により行き来しています。個室や会議室、コワーキングスペースも完備された施設のため、働く環境としては最高です。気になっていた古民家が、実際に行ってみたらとても居心地が良く、この家にはまってしまったというのが、今の生活を始めた一番の理由です。

山の上の古民家は、世界3大夜景にも選ばれた長崎を一望できる

多様な人や価値観と出会える刺激的な日々、東京のよさにも気づけた

長崎の大学生、長崎で働く方、私のようにフルリモートワークで働く方など、さまざまな人や多様な価値観との出会いが日常的にあり、日々刺激や感動もあることが、この生活の最も魅力的なところです。私は生まれも育ちも東京で、これまでの全ての人間関係が東京にあるのですが、気がついたら全く寂しくなく、半移住生活を楽しめていました。東京と長崎を行き来するたびに「ただいま」と言える場所や人が増えていることがとてもうれしいし、ぜいたくなことだなと感じています。

また、地域滞在をすることでこれまで過ごした東京のよさや素晴らしさを改めて知るきっかけにもなり、周囲の人や環境に感謝の気持ちをより持てるようになりました。これもとても大切な気づきだったと思っています。

サバティカル休暇の経験が、今の働き方のきっかけに

コロナ禍の直前に、3カ月のサバティカル休暇(※)を取得しました。「仕事を3カ月休めることは、もう人生で二度とないかもしれないから、やりたいことをやろう」と思い、シンガポール留学とヨーロッパ旅行をしながら、フルリモートでITベンチャーを支援する副業に挑戦しました。その働き方がとても楽しく、充実していました。そのときに「旅をするように働く」「パラレルに働く」楽しさを知った経験が、今の生活につながったのではないかと思っています。

※サバティカル休暇: 勤続10年以上の正社員を対象とした、最長3カ月間の長期休暇を取得できる制度

長崎と東京の生活それぞれの良さを楽しめる

桜とあじさいの時期は長崎で過ごしたいと思っているので、春から夏にかけては長崎にいて、そのあと東京に戻ろうと思っています。一年のうち半分ずつを、長崎と東京で過ごしているような生活です。
この生活を2年間ぐらい続けたので、四季の行事もひととおり味わうことができました。長崎では、多拠点で生活している方との出会いもあり、いろいろな情報を聞いているうちに、長崎以外のエリアも気になりはじめました。
今年の4月からヤフーの働き方がアップデートされたこともあり、私も少し働き方をアップデートしたいと思い、これからは7:3ぐらいの割合で、7を東京以外の拠点で過ごしてみようかなと考え始めています。

また、最近は長崎から移動するときには、プラス1都市を経由しています。たとえば、前回東京から長崎に来たときは、広島県の生口島経由で移動。東京へは福岡経由で帰りました。その移動も楽しみの1つになっています。長崎から博多までバスで2時間ぐらいなので、博多にあるヤフーのオフィスで仕事をしたり、「週末にちょっと博多へ行こう」と遊びに行ったりすることもあります。

左:レモンの島「生口島」でのワーケーション  右:海沿いを散歩した後の朝ご飯

朝の時間を大切にすることで、1日の満足度が高くなる 「余白」のある長崎での暮らし

PCとスマホがしっかり使えて、Wi-Fi環境が整っていること、そしてしっかりパフォーマンスが出せる環境が最も重要ですが、それさえそろっていれば、どこでも働けます。長崎には他にもいろいろなコワーキングスペースがあり働く場所が充実していることが、長崎で長期間暮らしている大きな理由の1つです。

長崎で初めてワーケーションをしたときに、東京にいるときより自然が近く、集中できる環境で、心に余白を感じながらパフォーマンスが良い状態で働くことができると感じました。この「余白」を感じるために長崎に何度も来ているといっても過言ではないかもしれません。
地元である東京での暮らしももちろん大好きなのですが、人も情報量も多いので、今の長崎での暮らしと比べると、やはり忙しくなってしまいがちです。長崎で美味しい空気を吸いながら働くことで、心身がリフレッシュされて自分と向き合える時間が増えました。
朝は早起きしてきれいな朝日を見てから、ゆっくりと時間をかけて朝ご飯を食べて、時間があったら散歩もしてから仕事を始めています。朝の時間を大切にすることで、1日の満足度が高くなりました。山の上の古民家で日の出とともに起きて、日が沈むと寝る、という自然に身を任せたこの暮らしがとても気に入っています。

左:住んでいる部屋から見える美しい朝日 右:五島列島、福江島で見た夕日

オフラインのコミュニケーションも大切にしながら、オンラインで働く

ヤフーは昔から「どこでもオフィス」の制度があったので、みんなリモートワークに慣れていることもあり、なんの違和感もなく、フルリモートワークに移行ができました。この働き方になってからも、仕事のやりにくさや不都合は感じていません。
一方で、先ほど少しお話した副業では、東京にいるときはできるだけ対面のミーティングを持つようにするなど、オフラインのコミュニケーションも大切にしながら、オンラインで働くことを心掛けています。
また、半移住生活にもすっかり慣れてきたので、今後は地域の人たちとより関わりを持つことを今年の目標にしています。「そこにいる人を含めてその場所を好きになる」と思っていて、いい出会いがあると、そこでの暮らしが豊かになり、より楽しい生活ができると感じています。

週末は、移住者の友人と定期的にご飯会

ワーケーションとバケーションを分けることが大切

平日は朝時間を充実させる、朝ご飯をちゃんと食べる1日1回散歩に行くことを心がけています。そして、「ワーケーション」と「バケーション」をしっかり分けることを意識しています。
先日は有給休暇を取って、長崎市内からバスを使って20分くらいで行ける、茂木という海沿いのエリアに行ってきました。そこでひたすら海を見て、波の音を聞きながら過ごしました。この場所がとても好きで、気づけば半年に1回のペースで行っています。ここで過ごすときはスマホも見ないようにして、デジタルデトックスしています。
「ついずっと働き続けてしまう」というのは、多くの方がリモートワークで感じていることではないでしょうか? 私も朝ご飯が食べられていない、散歩ができないなどとなったときは「あ、今はちょっと忙しすぎているのかな」という目安にしていて、業務を調整しています。しっかり休むことも、パフォーマンス高く働くためには、とても大切だと思います。

ワーケーションとバケーションの分け方
・ワーケーション中は朝時間を充実させる
・バケーションを取り、スマホからも離れてしっかり休む
・「今、ちょっと忙しくて余裕がないな」と気づける目安を知っておく

左:長崎のお気に入りスポット「茂木」エリア   右:茂木エリアの朝日

「いきなり移住」のハードルが高かったら、ステップを踏むのがおすすめ

いきなり完全移住するのは難しい、でも他の場所でも働いてみたい、と思ったら、最初は中期のワーケーションから始めてみるのがいいかもしれません。完全な移住がいい、2拠点や他拠点生活、もしくは年に一回程度のワーケーションを取り入れる生活がいいなど、その人にとって心地いいライフスタイルは異なりますし、状況により変動もすると思います。まずはあまり難しく考えずにやってみて、自分にとって人生の満足度が最大化できる環境を、徐々に見つけてみるのがいいと思います。
その際、短期間だと落ち着いて作業に取り組めなくなってしまう可能性もあるので、個人的には1カ月ぐらいの中期滞在がおすすめです。1カ月くらい滞在すると生活にもある程度慣れて地域にもなじめてきます。

私は定額住居サービスのHafH(ハフ)、LAC(LivingAnywhere Commons)などを活用していますが、ワークスペースが完備されていたり、コミュニティーも既にある施設が多く紹介されていたりするのでワーケーションの導入編としてそのような施設を利用してみるのもおすすめです。行き先によっても異なりますし、個人差はあると思いますがそのときは、1週間くらいの旅行を想定した荷物があれば十分だと思います。
私が長崎に最初に来たときは1週間の予定だったので、荷物は2泊3日ぐらいのスーツケース1つでした。その後滞在期間を延長して、2カ月暮らしましたが、必要なものは現地調達もしつつ、何の問題もなく暮らせました。

ワーケーションの試し方
・試しにワーケーションで暮らしてみて、良かったら滞在期間を延長
・期間は1カ月くらいがおすすめ
・働く場所もセットになっている宿泊施設の利用なら、ハードルが低い

東京の刺激と、心に余白があるスローライフの両方を味わえることが、2拠点生活の魅力

これからも、パフォーマンスを維持しながらヤフーの新しい働き方を楽しみたいと思っています。
そして、せっかくこういう暮らし方をしているので、今後は地域に関わるようなことにもチャレンジしてみたいですね。東京にいるときも、地方や地域の課題については聞いていましたが、あまり実感がありませんでした。でも、その地に実際に身を置いたことで課題を実感できるようになったので、それらの解決に貢献することも、今後の人生で取り組んでいけたらと思います。
プライベートでは、そろそろ海外にも行きたいですね。

昨年の年末を長崎で過ごしたのですが、1年を振り返った時に、2拠点生活をしたことで、たくさんの出会いや感動にあふれていて、すごく密度が濃くて充実した年だったなと思えました。もし、長崎に完全に移住してこの生活が当たり前になってしまうと、貴重さに気づけなくなってしまうのかもしれないと思います。東京の刺激と、心に余白があるスローライフの両方を味わえることが、私が2拠点生活を選んでいる理由です。
いずれは軸足を東京外に置くことも考えたいので、他の都市でも時々働きながらゆっくり考えたいと思っています。こうやって、働く場所を自由に選択できるのは、本当にぜいたくなことだな、と日々思いながら過ごしています。

2拠点生活をしてよかったこと
・都市の刺激と余白があるスローライフのいいところどり
・1日の満足度が高くなった
・多様な価値観や人との出会いがある
・地域課題を実感し、解決したいと思うようになった

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