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企業情報

2021.03.10

ヤフー株式会社とLINE株式会社がグループ企業に! 社員向けオンラインイベントの裏側

ヤフー株式会社とLINE株式会社がグループ企業に! 社員向けオンラインイベントの裏側

2021年3月1日、Zホールディングス株式会社(※)(以下ZHD)とLINE株式会社が2021年3月1日に経営統合し、ヤフー株式会社とLINE株式会社がグループ企業となりました。
※ヤフー株式会社など日本最大級のインターネットサービス企業群を傘下に抱える持ち株会社

同日1日にはZHDグループ社員向けイベント「新生ZHD誕生記念式典」、 報道機関向けの「戦略方針説明会」を開催。今回は、社員向けイベント「新生ZHD誕生記念式典」の内容、オンラインイベントならではの演出の裏側について、責任者の稲田に聞きました。

報道機関向け「戦略方針説明会」の内容については、こちらの記事もぜひご覧ください。
ZHD戦略方針説明会レポート!ZHDとの経営統合に込めた想い(LINEオウンドメディア「OnLINE」)

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稲田 充志(いなだ あつし)
2008年入社。人事本部にて新卒採用や教育研修を担当後、ヤフーではインターナルコミュニケーション室で社内イベントなどを担当。今回のイベントをZHDコミュニケ―ション推進室として担当した。

インターナルコミュニケーションのやりがいについて
「私は、努力やモチベーションによって人の能力は花が咲くと信じていて、モチベーションややる気を引き出すことで社員のパフォーマンスが変わると思っています。どうしたら、社員が生き生きと働けるかということを常に考えています。
『金銭報酬』『非金銭報酬』という言葉がありますが、非金銭報酬を伸ばすのがインターナルコミュニケーションの仕事です。金銭報酬である給与、ボーナス、福利厚生など以外で、会社に大事にされている、この会社の方針に共感できる、業務を通じて世の中に貢献したい、などのモチベーションを持ってもらうことが私たちの役割だと思っています」

約2万3千人、11カ国の社員が参加したオンラインイベント

まず、新生ZHDの代表取締役社長 Co-CEOに就任した川邊が登場。経営統合が実現したこと、そして社員への感謝の思いを伝えました。
次に、新たにCo-CEOに就任したLINEの出澤が登場。事業としてもNo.1を目指すため「コマース」「ローカル・バーティカル」「フィンテック」「社会」の4領域に注力していくと語りました。

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4名の取締役(慎、小澤、舛田、桶谷)のスピーチ後、テープカットを実施。

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最後は、海外拠点も含めた新生ZHDに勤務する社員が笑顔で手を振る映像とともに、オンライン集合写真を撮影しました。

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オンラインイベントを成功させるための7つの工夫

今回のイベントは、都内のスタジオから開催。まるで壮大なステージが広がっているように見えた映像はブルーバックの中で作られました。

このイベントは、今回の経営統合について「グループ社員の共感度を高め、ポジティブに捉えてもらう」ことを一番の目的に実施しました。
経営統合が完了するタイミングでZHDグループ社員向けイベントを実施することは決まっていましたが、2020年になってから新型コロナウイルスの影響が出始めたため、今回のイベントは最初からオンラインでの実施を前提に検討していました。

オンラインイベントの内容を考える上では、海外のイベントも参考にしました。たとえば、Appleの発表会もオンライン開催でCGを使っています。ただプレゼン映像を配信するだけなのか、仮想空間で空間自体をしっかりつくり込むのか、という検討は最初からしていました。
社員にはZoomのURLをタップして映像を見てもらうのではなく、統合記念イベントの特設サイトを作りそこからコミュニケーションを始めようと考えました。その方がより特別感があるのではないか、ただ映像を見るのではなく社員自身が参加していると感じてもらえるのではないかと。「さすがインターネット企業だね」と感じてもらえるような演出にこだわりました。

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1)インタラクティブ感を演出する

グループ企業の社員たちが手を振る動画は、リアルタイムではなく事前録画のものを流しています。理由は、ネットワーク上の理由でうまくつながらず映像が流れないということが起こりかねないからです。みなさんがオンライン会議をしているときも、「すみません、自宅の電波の状態がよくなくて」というやりとりをすることがあるのではないでしょうか? イベントの雰囲気をこわさないためにも、それと同じことが起こる可能性があることは避けたいと思い、リアルタイムで通信が発生するものを当日やるのはあきらめました。
社員のみなさんに画面越しに手を振ってもらった事前収録動画を会場で流すことで、できる限りのインタラクティブ感を演出しました。

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2)ネットワークをしっかり担保する

リアルイベントをやるために一番必要なのはまず会場です。それと同じようにオンラインイベントでは、ネットワークやインフラが担保できることが一番大切です。ネットワークが途切れているイコール、会場がないと同じことだからです。オンラインイベントは、まずはネットワークがしっかり担保できる、見られるということがすごく大事なので、その環境確保には一番こだわりました。
ただ、いくら私たちがネットワークを増強して配信しても、社員の自宅のネットワーク環境によってはうまく映像が見られない、という可能性もあります。その部分は私たちだけの努力では難しいのですが、少しでも当日良い状況で映像を見てもらいたくて、先ほどお話した特設サイトで1週間前からテスト配信を実施し、その結果も参考にしながら直前までネットワーク環境の調整を行いました。
ヤフーの社員は比較的動画を見るのに慣れていますが、他のグループ会社のみなさんがどこまで慣れているかはわからなかったので、そこもかなり意識しました。さらに、時差もある海外の社員には、リアルタイム中継だけでなくアーカイブ動画をすぐに見られるように準備しました。

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3)多言語対応をしっかりする

今回のイベントは、ヤフーとLINEの混成チームでの実施でした。初めて一緒に実施してみて、ヤフーよりイベント時の多言語対応をしっかりされているなと感じました。今回のイベントでは、登壇者は日本語で話しますが、同時通訳で英語と韓国語でも特設サイトに配信し、投影資料は全て英語で行いました。エンジニアの多くは英語に慣れているだろうと考えたことと、「グローバルな会社になった」という印象を受けるのではないか、というのも狙いでしたが、かなり思い切ったチャレンジでした。

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4)CGをどのように使うか決める

今回のイベントで、仮想の舞台をつくるという演出は最初から決めていました。
普段行っているヤフーの全社朝礼では、プレゼンをする人が大きなモニターの横に立って話す、というスタイルです。今回は、空間自体をどうつくるか、CGも使ってどう見せるか、その部分を工夫することで、社員にもっと伝えられるものがあるのではないかと思いました。

ただ、CGを使ったことで、あきらめるしかなかった内容もあります。CGのいい点は、まだ達成していない世界をつくれるところだと思っています。たとえば、スマホがなくなり、脳にチップを埋め込んで脳同士で直接やりとりをする、という将来のビジョンがあったとしますよね。そのような世界をCG空間で再現したり、人ができないことを人ができている様子を仮につくったりして、その映像の中でプレゼンをしたら、「ああ、なるほど」と達成したい未来がより伝わりやすくなるのではないでしょうか。プレゼンの静止画に図を描いて見せるのではなく、映像でユーザーが幸せそうな少し先の世界を見せることができたら最高だと思っていたのですが、CGを作成するためにかかる時間とイベント直前まで資料を作りこむという作業の折り合いが難しく、そこについては一部あきらめました。
そのかわり、プレゼンターによって背景の色を大きく変えるなど、できる限りの演出には最後までこだわれたと思っています。

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5)カメラワークもオンライン用に工夫

また、オンラインならではのカメラワークの工夫も必要でした。プレゼン資料が変わったら、資料全景を最初に映し、その資料についての話が長くなってきたら、少しプレゼンターをアップにした寄りにするなど、いろいろな角度から見せることでできるかぎり飽きずに見てもらえるよう構成を考えました。

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6)リアルな演出も取り入れる

最後のテープカットは実物で行う、ということには特にこだわりました。オンラインイベントではありますが、統合記念ということでそこだけはリアルに行ってほしいと思ったんです。テープカット後に舞った紙吹雪はCGですが、役員のみなさんが画面上でどう映ってるかを確認できるようになっていたので、紙吹雪を触る動作をしたり、手を振ったりしてもらったことで、かなりリアルな感じに見せられたのではないかと思います。

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7)開催時間、構成も演出の一部

社員向けのイベントの実施は3月1日の13時から。16時半から開催された報道機関向け説明会の前に開催したこともこだわりのひとつです。社員には報道機関に説明する内容の一部を事前に伝え、さらに16時半からの説明会もリアルタイムに社員に見てもらう、という構成にしました。
また、イベントの最後では、
役員「これから報道機関向け説明会、頑張ってきます!」
社員「頑張っていってらっしゃい!」
と、次のイベントに送り出すような雰囲気を演出してみたんです。社員のみんなからエールを送るような気持ちになってもらえたらと思いました。

インターナルコミュニケーションが果たす役割

ヤフーでは、社内イベントに対するアンケートなどのフィードバックをするという文化がかなり定着しているなと感じています。そこで社員からの声をもらえることが、その後の改善にとても結びついていますね。私たちが開催したイベント=サービスに対するユーザー=社員からのフィードバックをリアルタイムにたくさんもらえているというのは大きいです。
もちろんポジティブな意見だけでなく、ちょっと気になっていた部分についてはきちんと指摘がくるので、とてもありがたいことだと思っています。

私たちの立場は、常に社長と社員の間にいること。そして、どちらに対しても等しい所にいないと意味がないと思っています。社長の方針をわかりやすく社員に伝えるだけでなく、社員の意見を代弁するのも私たちの役割だと思っているからです。
また、人事も制度などの説明を行うなど社員向けにコミュニケーションしますが、その制度や施策について、社員がより理解できるようにわかりやすい形で伝えることにも引き続きしっかり取り組んでいきたいです。

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