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2020.12.25

オンラインイベント開催のコツ・メリットとは? ヤフーのオンライン版ファミリーデー

オンラインイベント開催のコツ・メリットとは? ヤフーのオンライン版ファミリーデー

ヤフーでは年1回、全国の各拠点でファミリーデーを開催しています。目的は「社員とその家族や大切な人に、ヤフーをもっと好きになってもらうこと」。
社員の家族はもちろん、パートナーや友人・知人など大切な人であれば誰でも招待可能というのが特徴です。東京・紀尾井町本社では毎回、約3000人が参加する大規模イベントとなっています。
コロナ禍である今年は、ヤフー初となる完全オンラインでのファミリーデーを11月28日(土)に開催しました。その内容と反響、やってみて感じた気づきやオンラインイベント開催のコツなどをご紹介します!

ヤフーのオンラインファミリーデーのコンテンツ

今年のファミリーデーのコンテンツは全18種類。
・決まった時間にZoomで参加する「リアルタイム配信(事前申込制)」
・いつでも何度でも動画を視聴可能な「オンデマンド配信(申込不要)」
・紀尾井町本社の社内レストランで提供している本格カレー(冷凍)を自宅で楽しめる企画
など、オンライン環境での開催を盛り上げるさまざまな企画も実施しました。

<ファミリーデー2020コンテンツ(一部)>
・社長から参加者のみなさんへのメッセージ(オンデマンド配信)
・白河データセンター リモート映像ツアー(オンデマンド配信)
・花まる学習会 高濱学長によるゲスト講演「在宅ワークと子育て」(オンデマンド配信)
・10万円山分け! Yahoo! JAPANクイズ大会(リアルタイム配信)
・プログラミング体験 by Yahoo!きっず(リアルタイム配信)
・ヤフーの社内レストラン「BASE11」の冷凍カレー販売(ネット通販での購入)

(オンデマンド配信専用プラットフォーム)

当日は、大きなトラブルもなく無事に開催できました。最終的に約1200人が参加し、アンケートでは91%という高い満足度となりました。

今回、初めてファミリーデーをオンライン開催したことで、そのメリットや難しさなど多くの気づきや学びがありました。その中でも特に印象的だったものをいくつかご紹介します。

オンライン開催のメリット

1)勤務地に関係なく、全員が同じコンテンツに参加できる
オフィス開催の課題の1つとして、本社と本社以外の拠点でのコンテンツの質や量に差が出てしまう、ということがあると思います。今回の参加者のうち約20%が本社勤務者以外という結果からわかるように、どの勤務地からでも気軽に同じコンテンツに参加できるのがオンライン開催の最大のメリットと言えるかもしれません。

<参加者からの声>※アンケート回答から一部抜粋
・これまでは東京のファミリーデーは楽しそうだなとうらやましく感じていましたが、今回は同じコンテンツを味わえて嬉しかったです。
・拠点ごとに現地で開催するものも楽しかったですが、拠点を越えて全員が一緒のコンテンツに参加できるというのもいいなと思いました。
・拠点勤務のため、紀尾井町のコンテンツには今まで参加できなかったのですが、オンラインだとその点の弊害がなくとてもよかったです。


2)1人でも参加しやすい
「ファミリーデー」は、「パパママ社員」が参加するものというイメージも強いのではないでしょうか。そのため、独身の人にとってはもしかしたら疎外感を感じるイベントという側面があったようです。
ですが、今回のファミリーデーは参加者の27%が社員1人での参加という結果になりました。これまでファミリーデーに興味はあったものの家族連れが多いため参加しづらかった人が参加しやすくなったことも、オンライン開催だからこそのメリットだと思います。

<参加者からの声>※アンケート回答から一部抜粋
・小さな子どもがいるわけではないので、出社してのファミリーデーにはなかなか参加できなかったけれど、オンラインであれば一人でも気軽に動画拝聴できたので、ファミリーデーの雰囲気を感じることができてとてもよかったです。
・ファミリーデーに参加するのは初めてでした。興味はあったのですが一緒に参加するゲストが特にいないので、オンライン開催で逆に一人でも気兼ねなく参加できました。購入した社内レストランのカレーを食べながら動画を見たのも楽しかったです。

オンライン開催において意識したいこと

1)開催期間は長めに設定する
ヤフーでは、ファミリーデーの開催期間を1日(休日)としており、今回も開催日は11月28日(土)の1日だけの予定でした。ですが、当日の動画視聴数が予想より少なかったため、最終的にはオンデマンド配信の動画視聴期間を5日間延長しました。
アンケート回答結果からわかったのは「休日にPCの前で1日過ごすのは難しい」ということでした。コロナ禍とはいえ、当日は気持ちのいい秋晴れだったのでなおさらだったと思います。

期間を延長した結果、延長期間の視聴数がファミリーデー当日の視聴数を上回ったことからも、オンライン開催の場合は「平日も含めて開催期間を長めに設定する」ことでより多くの人に参加してもらいやすくなることがわかりました。ただ、ヤフーではファミリーデーへの参加は「業務外」としているため、平日の参加については「休憩時間や業務終了後などに」というアナウンスをして休日開催との整合性を取ることに気を付けました。

2)オンラインだからこそできるコンテンツづくり
社内レストランでのランチなど、オンラインではできないことはたくさんありますが、逆に「オンラインだからこそできる」コンテンツもあります。今回のファミリーデーでは、特に以下2つがそれを象徴するコンテンツでした。

白河データセンター リモート映像ツアー(オンデマンド配信)
データセンターはインターネットサービスを支える重要な施設ですが、都内など気軽に行ける場所にはないため、社員ですらほとんどの人は実際に見学したことがありません。
そこで、オンライン開催を逆手に取り、映像でじっくり巡ってもらうことにしました。撮影では、社員以外の人にも興味を持ってもらえるようテレビ番組風に楽しく現地でリポート収録し、編集にもこだわって仕上げた結果、社長メッセージに次ぐ人気コンテンツとなりました。

(データセンター長(写真右の右側)のアテンドのもと、リポーター(社員)が進行)

けんさくとえんじんの描き方教室(オンデマンド配信)
社員の家族にも人気のヤフー公式キャラクター「けんさくとえんじん」の描き方を担当デザイナーから教えてもらおうという企画です。これをオフィス開催でやろうとすると、参加できる人数は限られてしまいますが、オンラインなら参加人数の制限はなく、収録動画なのでわからないところは戻りながら自分のペースで描くことができるのも便利なことから、こちらも子どもたちを中心に人気コンテンツとなりました。

(進行役の社員(左側)も担当デザイナーの描き方を見て一緒に描きながら進行)

当日、参加者から寄せられた写真です。

3)物理的なコンテンツも取り入れる
オンライン開催とはいえ、それだけでは味気ないので、オンライン環境をより楽しめるように物理的なコンテンツもいくつか取り入れました。前述したカレー販売のほか、オフィス開催時に人気だったフェイスペイントを自宅で体験できる企画と白いマグカップを好きなデザインに彩ることができる企画を開催。体験キットを希望者に無料で自宅に郵送することで説明動画を観ながら自宅で楽しめるという取り組みにしました。
また、ファミリーデー当日には完成した作品をファミリーデー専用のSlackチャンネルで公開してもらうことで、「当日の様子が見えづらい」というオンライン開催ならではの課題解消にもつなげることができました。

(ファミリーデー専用のSlackチャンネルでの参加者からの投稿)

また、開催後アンケートに回答してくれた人のうち希望者には、「けんさくとえんじんの卓上カレンダー」を郵送でプレゼントする企画も実施。オフィス開催時に人気だったおみやげをオンライン開催でも実現することで、参加してもらうきっかけにつながりました。

(カレンダーのデザイン画像)

4)ファミリーデー感の演出
オフィスでの開催であれば、エントランスやオフィス内の飾りつけなどでファミリーデーに参加している実感を得やすいのですが、オンラインの場合は視覚的にファミリーデー感を演出しづらいという課題がありました。そこで、ファミリーデーのロゴを入れたZoom背景画像を作成し、オンデマンド配信の収録時やリアルタイム配信の進行担当者などがこの背景画像を使うことで、参加者がファミリーデーに参加している実感を得やすくなるように演出してみました。

(右上にファミリーデーのロゴを表示)

5)リアルタイム配信の進行役
今回、Zoomで参加してもらうリアルタイム配信コンテンツを実施しましたが、その内容はもちろんのこと、進行役にもこだわりました。なぜならクイズ大会のような盛り上げが重要なコンテンツの場合、オンラインの画面の向こうにいる人たちを常に引きつけ、楽しんでもらうのは簡単なことではないからです。
ヤフーでは公式のアナウンス部があり、普段からオンラインイベントでの進行経験も豊富なため、今回はその部員のみなさんにお願いすることでスムーズかつ楽しんでもらえる進行ができたと思います。
もちろん、そのような社内人材がいなくても、外部に頼るのもありですしイベントの盛り上げが得意な方は社内でも身近にいるのではないかと思います。それに加えて、台本作成やリハーサルなどをしっかりと事前におこなうことで、オンライン開催でもスムーズかつ満足度の高い運営ができるのではないでしょうか。

(リアルタイム配信の様子。紀尾井町本社の社内スタジオから)

来年のヤフーのファミリーデーに向けて

オンラインで開催したことで、これまで参加できなかった人にも参加してもらえる機会となったことは大きな収穫でした。一方で、
「オフィスを見たい」
「社内レストランを家族と利用したい」
「オフィスで社員の家族同士の交流がないと寂しい」
といった声も多数あります。

来年は「オフィス開催とオンライン開催のハイブリッド型」が望ましいかもしれないと考えています。参加方法の選択肢があることで、より多くの人がファミリーデーに参加しやすくなるというのは大きな進歩になるはずです。ヤフーでは、これからもニューノーマルなファミリーデーを模索していきたいと思います。

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