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2020.07.27

子どもたちの可能性を広げ「生き抜く力」をつけてもらうために 「ヤフーきっず おうち学校」の取り組み

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2020年2月28日金曜日、安倍首相から全国小中高校の一斉休校が正式に要請されました。その3日後の3月2日月曜日、学校で勉強ができなくなった小学1年生から6年生の子どものために、自宅でも勉強ができるサイト「ヤフーきっず おうち学校」をリリースしました。※現在は終了しています。
この緊急リリースを実現するまでの取り組み、今後のYahoo!きっずの展望について、サービスマネージャーの内堀に聞きました。

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(Yahoo!きっずサービスマネージャーの内堀。2018年より担当)

おうち学校では、子ども向け検索機能で宿題の内容について調べたり、学年別の動画や写真で勉強したりできるコンテンツを提供し、3月2日から6月末までの期間中、約100万人のお子さんに使っていただきました。
全国の小学生は約600万人ですので、そのうちの1学年分にあたるくらいのお子さんに使っていただいたことになります。国語や算数など、いわゆる学校の授業で習う教科のコンテンツがいつもより見られていました。通常は学校の授業がある時間帯の利用が多いのですが、コロナの影響による自粛期間中は、夜の時間帯もアクセスがありました。

休校が始まる月曜朝のリリースでないと意味がなかった

今回の取り組みは、安倍首相から全国一斉休校という話が出た翌日の2月28日金曜日からスタートしました。
突然の休校に戸惑ったり、不安を感じたりしたお子さんも多かったと思います。「不安な気持ちを少しでも減らしてほしい、そのためには多くの学校の休校が始まる、3月2日月曜日の朝までにリリースしないと意味がない」というのがプロジェクトメンバー全員の総意でした。そして、「コロナの影響で学校に行けなくなってしまった子どもたちが自宅でも自発的に勉強ができるようにしたい」「おうち時間を少しでも楽しく過ごしてほしい」という強い思いもありました。

この緊急事態下で「子どもたちのためにできることがあるのであれば、何としてもやりたい」という思いがサービスメンバーをはじめ、今回のプロジェクトに関わった全員に根付いていたからこそ、前向きに取り組めたのだと思います。そして、このプロジェクトとは別に、予定通りの案件を進め続けてくれ、裏側でしっかりサービスを支えてくれたメンバーにも、心から感謝しています。

「おうち学校」を3日でリリースできた理由

3日という短期間でリリースができたのは、とにかくメンバー全員の思いの強さによるものと思っています。また、通常のものづくりとは違う進め方がうまくいったことも大きいです。

1)体制づくり、分担がすぐできた

おうち学校を進めるにあたって、サービスメンバーだけではリソースが限られ、他の案件も動いているなかで人をあてるのはとても厳しい状況でした。そのため、他部署のメンバーや有志メンバーにも加わってもらい、特別プロジェクトとして取り組みました。
Yahoo!きっずのコンテンツを熟知しているサービスメンバーがコンテンツを選定し、子どもたちに何を見せるべきかのポリシーを決め、有志メンバーを含めたものづくりチームがデザインや開発などの実装部分を担う、という作業分担がすぐにできたこともよかったと思います。

2)対面とリモートをうまく使い分けた

とにかくスピード勝負だったので、話し合いで何かを決めるときは集まって話した方が早かったですね。そして決まったものを各自が作る段階になってからはリモートも活用して作業を進めました。検討する時間とものづくりに集中する時間をうまく切り分けることができたと思います。

3)必要な調整、確認作業がスピーディだった

通常のサービスづくりを進めるときは、提供するサービスの安全性、品質を担保するために品質、セキュリティ、デザインなど、それぞれに関する責任の所在が分散しています。そのため、サービスの公開までにはある程度の時間が必要ですが、週末も各部署が確認や調整をしてくれたことで、作業が迅速に進みました。

4)やるべきこと、メッセージが明確だった

関わったメンバー全員の間で「今、このタイミングで何が課題で、何を子どもたちに提供するべきなのか、そして、込められているメッセージは何か」を最初に決め共有していました。そのため、話が散漫になったり手戻りになったりすることがなくスムーズに動くことができました。

今回込めたメッセージは「おうち時間を楽しく過ごそう」です。
「学校に行けない期間、自宅で少しでも楽しんで学んでほしい」「有意義な時間を過ごしてほしい」という思いを込めたメッセージをタグライン(※)として設定しました。これにより、デザインやコンテンツを検討するときに、コンセプトから練るのではなく「メッセージを実現するために何をするのか」という具体的なところからはじめられたことも、短期間でリリースできた理由の一つだと思います。

※タグライン:その企業、サービスが提供する価値や思いをわかりやすく表現するメッセージ

子どもが自発的に見て喜んでくれること、親御さんにも安心して見せたいと思ってもらえることが大事

Yahoo!きっずは「未来を担う子どもたちが安心してインターネットを利用できるサービスを提供したい」という思いから1997年に誕生しました。インターネットを通じて子どもたちの未来の可能性を大きく広げるお手伝いができることを目指しています。
具体的には、子どもたちが知りたいと思ったことを自分自身で安全に探せる検索機能を提供しています。また、学年や教科ごとに学べる「学習」、動物や星空、仕事などについて調べられる「図鑑」、季節のイベントや流行を紹介する「特集」など、サービス全体を通して、子どもたちが知りたいものに出合えるようなきっかけづくりも行っています。

今回の「ヤフーきっず おうち学校」は、Yahoo!きっずの特徴をぎゅっと凝縮した内容になっています。

・子どもたちにとって不適切なページが表示されない「安全安心」な検索
・学年別・科目別に学習できるコンテンツを見やすく整理
・膨大にあるコンテンツのうち、編集の目でピックアップしたものを編成して出している
・学年にあったよみがながつく
・適切なキーワードを選ぶためのアドバイス機能

教育コンテンツではありますが、子どもが自発的に見て喜んでもらえるものになっているか、親御さんから見ても安心して子どもに見せたいと思うものになっているかを大事に取り組みました。

また、普段知る機会が少ない「お仕事」や「環境」、「福祉」など、子どもの生きる力を育み、成長につなげる情報の他、「工作」、「料理」など、教科学習以外の授業もサポートしたいと考えそのようなコンテンツも追加しました。さらに、子どもが身体的なストレスをためこまないよう、自宅でもできるストレッチなども紹介しました。

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「おうち学校」は6月末で終了 今後のYahoo!きっずの展望

今回の自粛期間をきっかけに、学校でもオンライン課題やオンライン授業を行うなど、新しい学習方法が生まれました。Yahoo!きっずの利用もこれまではPCでの利用が約9割だったのですが、スマホでの学習コンテンツ利用が伸びています。今後は、学習コンテンツのスマホ最適化を進める予定です。

休校期間中は、学校からも「生活リズムを守ること」「勉強する習慣を絶やさないため学校教材以外も使って勉強すること」が求められていましたが、再開後の今後は、学校のカリキュラムや宿題をこなすことが大切になってきます。
そのため、今回の自粛期間におけるおうち学校の役割は、いったん終わったと思っています。
とはいえ、今後いつまた自粛が必要になり休校になるかもしれない状況ですので、オンライン教育を意識したコンテンツづくりを引き続き行っていきます。

今年は夏休み期間が短くなるなど、自粛期間のフォローが必要ななか、たとえば道徳の授業や「生き抜く力」を学ぶ授業についてはなかなか力を入れにくい状況になるのではと予想しています。そのため、Yahoo!きっずでは特に、その分野の補強を意識したコンテンツの公開準備を進めています。また、夏休みが短くなるとはいえ、自由研究はあると思いますので、そのお手伝いができるようなコンテンツの追加も予定しています。
自粛期間が明けた今は、子どもたちにとっては夏休み明けのような状態です。学校に行くのがつらい気持ちになっている子どもたちに向けて、何かできないだろうかということも話し合っているところです。

子どもたちの未来の可能性を大きく広げ、「生き抜く力」をつけてもらうために

また、先ほど挙げた「生き抜く力」に関連するコンテンツについては、以下のようなことを検討しています。

1)災害から身を守る力
災害が発生したとき、子どもが自分の身や命を守る方法をしっかり伝えていきたいと考えています。
たとえば「防災ドリル」のようなコンテンツを用意し、いざ災害が発生したときに自然と体が動くくらい、しっかりと身につけてもらいたいと思っています。

2)ネットリテラシー
インターネットやスマホ、SNSの利用時の注意点については、ヤフーがもっている経験や情報をもっと伝えていきたいですね。たとえば、フェイクニュースや誤った情報に惑わされないようにするためにはどうやって見分けたらいいのかなど、情報との上手な付き合い方などです。
また、たとえば友だちとのメッセージのやり取りで「面白くない?」と送るはずが「面白くない」と「?」をつけ忘れてしまったことでトラブルになり、いじめに発展してしまったというケースもあるそうです。コミュニケーションにおける注意すべきことも、ヤフーだからこそお伝えしていけるのではないかと考えています。

3)多様性の大切さ
いじめから自分を守ることはもちろん、いじめる側にならない、ということも大切です。いじめの原因の多くは「人と違うから」ということが多いそうです。今後は、多様性を受け入れられるようになるためのダイバーシティ関連のコンテンツも作っていければと思っています。
インターネットを使うことで、周囲にはいないような人の価値観を知る可能性も広げることができます。価値観や立場などがまったく違う人たちがお互いの個性を伸ばし合ったり、欠けている部分を補ったりしながら生きていくことの大切さを伝えていきたいです。

これからも、Yahoo!きっずは「まず子ども自身に寄り添っていくことが最優先」であることは変わりません。
安全・安心なインターネット体験を通じて、子どもの世界をより広げるためのさまざまな機能やコンテンツを提供していきます。そして、教育現場や家庭などで活用していただくことで、安全なインターネット利用の促進や、子どもたちの未来の可能性を大きく広げるお手伝いができることを目指していきます。

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