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2017.09.20

ビッグデータでみる与野党の注目度 ~小泉内閣から安倍内閣まで12年間の変遷~

ビッグデータでみる与野党の注目度 ~小泉内閣から安倍内閣まで12年間の変遷~

こんにちは、Yahoo!ビッグデータレポートです。

Yahoo!ビッグデータレポートでは、過去数回にわたりビッグデータによる国政選挙予測を行ってきました。(※)
ここで使用した予測モデルは、インターネット上の注目度と選挙での得票数が高い相関関係にあることをベースとしています。
インターネット上の注目度は良くも悪くも世の中の関心度合いの強さを反映しているのです。

先日2017年8月3日、第3次安倍第3次改造内閣が発足しました。
長期政権となった安倍内閣の注目度は、過去の内閣と比較してどのくらいの水準なのでしょうか。
政党別の注目度の変遷を長期的な視点で見てみました。

主要政党注目度の変遷

(図1)主要政党注目度の変遷

2005年から2017年直近までの政党注目度の推移グラフ。自民党・公明党は緩やかに減少しているが、民進党は2005年から2011年にかけて数値を伸ばした後、一度減少するも2015年から再び上昇している。また共産党はほぼ一定の値を保っている

資料:
Yahoo!検索データ、政党関連クエリには旧名称関連クエリも含む
2005年6月〜2017年7月

図1は、2005年6月以降の主要政党の相対的注目度の変遷を表しています。
上図を見たところ、その時代の与党の注目度が高い傾向にあるようです。

2005年の小泉内閣時代から2009年初頭にかけては自公の注目度が優勢ですが、麻生内閣の後半あたりから民主党(現・民進党)が盛り上がり、鳩山内閣への政権交代とともに民主党の注目度も跳ね上がっています。
また、2012年12月の第2次安倍内閣誕生時には、再び自公の注目度がトップに躍り出ています。

与党の相対的注目度と内閣支持率の相関

では、内閣支持率と与党の注目度との間に関連はあるのでしょうか。

与党の相対的注目度と、NHK放送文化研究所発表の月別の内閣支持率の相関をプロットしたところ、総体としてはあまり関連はなさそうに見えます(図2)。

(図2)与党の相対的注目度と内閣支持率の相関

与党の相対的注目度と内閣支持率の相関の散布図。相関係数は0.15と小さく相関はほぼ無いといえる

資料:
Yahoo!検索データ、NHK放送文化研究所 政治意識月例調査
2005年6月〜2017年7月

ただ、政権ごとに分割してみると興味深い事実がありました。
民主政権は自公政権と比べると注目度と支持率の間に比較的関連がありそうですが、中でも鳩山内閣では非常に強い相関が見られ、世の中の関心度合いと内閣支持率が直結していたことがわかりました(図3)。

(図3)政権別にみた与党の相対的注目度と内閣支持率

政権別にみた与党の相対的注目度と内閣支持率の相関の散布図。2005年から2009年にかけての自民党政権時代の相対的注目度と内閣支持率の間の相関係数は小さいが、2009年から2012年の民主党政権時代、特に鳩山政権では相関係数0.98というとても高い相関が見られる

資料:
Yahoo!検索データ、NHK放送文化研究所 政治意識月例調査
2005年6月〜2017年7月、カッコ内は集計対象とした就任期間

また、与党の注目度と内閣支持率を時系列に並べてみると、月別にはそれぞれが異なる動きをする時期もありつつ、中長期的な傾向はおおむね似ていることが見てとれます(図4)。

(図4)与党の相対的注目度と内閣支持率の変遷

2005年から2017年直近までの、与党の相対的注目度と内閣支持率の変遷を示す推移グラフ。2005年から2013年までは推移波形が類似しているが、2013年以降は注目度の上がりかたよりも内閣支持率が高い状態が続いている

資料:
Yahoo!検索データ、NHK放送文化研究所 政治意識月例調査
2005年6月〜2017年7月

第3次安倍内閣の直近の動きに改めて着目すると、内閣支持率が急落する一方、注目度は底を打ってやや盛り返しており、今後の動きが気になるところです。
なお、過去の関連レポートをご覧になっている方はご存知の通り、この検索から見た注目度は、内容のポジネガを一切見ずとも、党に関わらず、国政選挙において得票数にかなり高い相関があることがわかっています。

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Yahoo!ビッグデータレポートでは、今後も継続的に与野党の注目度を追跡していく予定です。
引き続きよろしくお願いいたします。

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