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プレスリリース

2020.12.23

Yahoo! JAPAN、個人に対する誹謗中傷などを内容とする投稿への対応や今後の方針を策定

~ 「プラットフォームサービスの運営の在り方検討会」の提言書を受けて
自社の対策を強化するとともに、ネット空間全体の健全化を目指す ~

ヤフー株式会社(以下、Yahoo! JAPAN)は、2020年6月に設置した「プラットフォームサービスの運営の在り方検討会」(以下、本検討会)より、個人に対する誹謗中傷などを内容とする投稿への対応について、プラットフォーム事業者による自主的取り組みの見直しと強化、取り組みの透明化などを促す提言書(以下、本提言書)を、2020年12月22日に受領しました。本提言書を踏まえてYahoo! JAPANでは、個人に対する誹謗中傷などを内容とする投稿への対応をより一層強化してまいります。

Yahoo! JAPANは、「Yahoo!ニュース コメント」や「Yahoo!知恵袋」など多数の投稿系サービスを提供しています。当社では、多くのユーザーに手軽にご利用いただける場を提供すると同時に、安心してご利用いただけるサービスであることがなにより重要であると考えています。そして、投稿系サービスの開始時より、個人に対する誹謗中傷投稿への対策をはじめ、投稿者の表現の自由とのバランスを取りながら不適切な投稿の排除に取り組んでまいりました。

しかしながら、サービスの発展と、昨今のサービスを取り巻く社会的な状況の変化などにより、あるべき対策の姿は大きく変容し、既存の取り組みの強化だけでは、誹謗中傷投稿の抑止や削減をしていくことは難しく、これまでインターネットを利用してこなかった利用者層へのアプローチも含めて、対象投稿の削除に限られない、複合的な対策が求められているものと考えられます。

この度の本検討会では、各分野の専門家である外部有識者より、Yahoo! JAPANの取り組みから業界全体の健全化まで、個人に対する誹謗中傷などを内容とする投稿への対応に関して幅広くご意見を頂戴し、提言書という形でおとりまとめいただきました。

本提言書は、これまでのYahoo! JAPANの各サービスにおける誹謗中傷投稿への取り組みを振り返るとともに、今後の対策のあるべき方向性について、大きな指針を示すものです。Yahoo! JAPANでは、本提言書を踏まえて、今後各サービスのポリシーや削除基準の明確化、誹謗中傷投稿対策の強化およびその効果測定などに取り組みます。

また、行政における検討会において透明性レポートの策定について触れられているように、事業者による自主的な誹謗中傷投稿への対策については、削除基準やそれに基づく措置件数、AIを用いた措置に関するアルゴリズムや合理性を担保するための制度設計に関する説明など、世間に対し説明を尽くしていくことの重要性について、強く認識しています。Yahoo! JAPANでは、2020年度の取り組みについて取りまとめ、来年春以降に透明性レポートの作成および公表を進める予定です。

なお、本提言書は2020年12月22日に実施したオンライン手交式にて、本検討会より当社の代表取締役社長 CEOである川邊 健太郎に提出されました。

Yahoo! JAPANは今後もインターネット企業の社会的責任として、自社サービスにおける誹謗中傷投稿への対策を強化するとともに、インターネットを通じた交流が健全に発展するよう関係者の協力を広く募りながらリーダーシップをとってまいります。

■「プラットフォームサービスの運営の在り方検討会」座長 山本 龍彦氏(慶應義塾大学大学院法務研究科 教授)によるコメント
ネットの言論空間のモラルや秩序は未だ確立しておらず、フェイクニュースの拡散などさまざまな課題が生じています。中でも対応が急がれるのは、個人が直接の犠牲者となる誹謗中傷投稿です。

本検討会は、誹謗中傷投稿に対するこれまでのヤフーの対応を精査・点検したうえで、AIの積極活用など、同投稿抑止のためのさらなる取組みを提言すると同時に、それによって闊達な表現活動が過度に萎縮することがないよう、徹底した透明性やアカウンタビリティを求めました。委員間の活発な議論もあり、国際的に見ても先進的な内容になっていると思いますが、ヤフーにあっては、誹謗中傷投稿による痛ましい事件がネット空間で二度と起きぬよう、社会とのコミュニケーションを図りつつ、その実現に向けて誠意をもって取り組んでいただくよう期待します。

■ヤフー株式会社 代表取締役社長 CEO 川邊 健太郎によるコメント
ヤフーはこれまでも各サービスにおいてさまざまな誹謗中傷投稿への対策を行ってきましたが、誹謗中傷投稿を完全に無くすことは非常に難しいという側面がありました。今回の提言書を踏まえたヤフーの取り組みについては、今後も継続的に検討会からのご意見をいただき、都度改善を図っていきたいと考えています。

ヤフーは国内の代表的なプラットフォーム事業者として、ユーザーの信頼確保や利便性向上のために、AIなどのテクノロジーを活用した方法を積極的に取り入れ、誹謗中傷投稿の抑止と削減に全力を尽くしていきます。また、ヤフーのみならず、業界全体で安全性および健全性を高めていくために、ヤフーがリーディングカンパニーとして積極的にスタンダードを作っていきます。

■本提言書の概要全文PDF)(概要PDF
1.検討会設置趣旨とその目的
2.誹謗中傷投稿に関する政府・行政の動き
3.これまでの誹謗中傷投稿に対する取組み及び課題
4.課題を踏まえた今後の取組み
(1)直接的な取組み
(2)環境整備への取組み
(3)取組みの透明化について
5.まとめ

■本提言書を踏まえたYahoo! JAPANにおける主な方針
概要PDF
<Yahoo! JAPANにおける決定実施事項>
1.ポリシーや削除基準の明確化
2.AI・機械学習の積極的活用と、精度向上
3.措置ユーザーへの対応
・削除に関する問い合わせ窓口の設置
・措置理由の開示フローの検討
4.透明性レポートの策定
など


【「プラットフォームサービスの運営の在り方検討会」概要】
1. 検討事項
・目指すサービスの方向性について
・AIを用いた対策の効果と妥当性について
・措置基準や実績に関する透明性の確保について など

2. 委員の構成(敬称略)
座長
山本 龍彦(慶應義塾大学大学院法務研究科 教授)

委員
小川 一(毎日新聞グループホールディングス 顧問)
沢田 登志子(一般社団法人ECネットワーク 理事)
前嶋 和弘(上智大学 教授、総合グローバル学部長)
森 亮二(英知法律事務所 弁護士)
柳川 範之(東京大学大学院経済学研究科・経済学部 教授)
山口 真一(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 准教授)

3. 開催日時
第1回 2020年8月5日(水) 15:00~17:00
第2回 2020年9月11日(金) 10:00~12:00
第3回 2020年9月30日(水) 13:30〜16:00
第4回 2020年11月25日(水) 14:30~16:00

※会議は、オンラインを併用して実施

<参考情報>
個人に対する誹謗中傷等を内容とする投稿への対応について(2020年6月1日発表)
ユーザーに安心してご利用いただくための自主ルール策定を目的とした 「プラットフォームサービスの運営の在り方検討会」を開催(2020年7月1日発表)
Yahoo!ニュース、不適切コメントへの対策として導入している深層学習を用いた自然言語処理モデル(AI)のAPIを無償提供開始(2020年9月18日発表)
Yahoo!ニュース コメントの健全化に向けた取り組み(2020年6月24日掲載、コーポレートブログ)
Yahoo!ニュース コメントの取り組みまとめ -コメント欄を「安心・安全な場所」にするために-(随時更新)

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