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2023.07.20

7月にインフルエンザ、ヘルパンギーナ、RSウイルスが流行⁉ データでみるこの夏の感染症

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こんにちは、Yahoo! JAPANビッグデータレポートです。

驚くことに、2023年7月になってもインフルエンザの流行が続いています。厚生労働省より発表される数値として現在の集計方法になった1999年以降で7月に定点患者報告数が1.0を超える(1は流行しているかどうかの基準として扱われるライン)のは初めてということで、かなり異例の事態といえそうです。

考えられる原因としては、やはりコロナ禍においてインフルエンザが全く流行しない時期が存在したことが大きいのではないでしょうか。

データ:WHO Global Influenza Programme
集計対象期間:2017年1週目~2023年第26週目

その期間において全国的な感染が発生しなかったことによる免疫力低下、抗体不足などが推測されます。
とはいえ、例年インフルエンザのピーク時の定点患者報告数は40~60ぐらいの数値となりますので、今の1.0強という数値は決してとても流行しているという数値でもありませんので、過剰に反応しすぎないようにしたいところです。

では、インフルは今も患者数が継続傾向にあるのでしょうか? ビッグデータレポートで幾度となく行っているインフルエンザ予測の仕組みを使って、最新の数値を予測してみましょう。

資料:国立感染症研究所、ヤフー検索

第28週の予測数値は1.73となり、先週よりもわずかではありますが増加傾向という予測結果となりました。1を切りそうなところから再びわずかではありますが増加傾向となっており、かつ過去に同様の動きをしたシーズンがないため、今後どのように動いていくのかがとても読みづらく、皆さんもぜひインフルエンザの話題を注視していただきたいと思います。

【流行っている感染症はインフルエンザだけじゃない】

話題になっている感染症はインフルエンザだけではありません。今よくニュースなどでも取り上げられている感染症として「RSウイルス」と「ヘルパンギーナ」とあります。 実際に国立感染症研究所に掲載されている最新の数値を見てみましょう

資料:国立感染症研究所

RSウイルスに関しては感染症の中では珍しく、コロナ禍もたびたび流行していました。グラフの推移からもその様子が分かるかと思います。そして、これまでの傾向としては夏の終わりから年末にかけて流行ピークが来ることが多かったのですが、2021年は真夏に大流行しました。そして、今年もその2021年とかなり似た推移を描いており、かなりの警戒が必要そうです。

そしてもう一つが「ヘルパンギーナ」です。

資料:国立感染症研究所

こちらはRSウイルスと異なりコロナ禍の2020年~2022年の3年間はほとんど流行しませんでした。そして2023年になり急激に患者報告数が増加しています。グラフを見ると一目瞭然ですが、2011年以降の推移と比較してもいかに今年の伸び方やタイミングがいかに異例かがわかると思います。こちらもインフルエンザ同様、感染が広がらない時期が続いたことによる反動ではないかと思われます。

他の感染症の動きも見てみましょう。以前「今冬はこれまでにない動き⁉ ビッグデータ分析でみる2023年のインフルエンザ感染状況」でもコロナ禍における感染症の動きをご紹介してきましたが、季節性を持つもの、増加傾向にあるもの、そうでないものなどいろいろな傾向が見て取れます。

資料:国立感染症研究所

ここまで紹介した通り、さまざまな感染症がコロナ以前の周期パターンとはことなる動きを見せており、今後も思わぬ時期に思わぬ感染症が流行ることが予想されます。また、その感染者数もヘルパンギーナのようにコロナ以前を大きく上回るような動きを見せる可能性も考えられますので、ご注意いただければと思います。

文・図/Yahoo! JAPANビッグデータレポートチーム

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