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2016.07.12

「きっかけはシャイなエンジニア?」ポスターセッション

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今回は、先日開催したデータ&サイエンスソリューション統括本部主催の「ポスターセッション」の様子をご紹介します。

「ポスターセッション」とは、文字通りホワイトボードなどにポスターを貼って、自分の業務内の取り組みや成果、社内外で紹介した内容を発表するというイベント。
主に、データ&サイエンスソリューション統括本部(Yahoo! JAPAN研究所、データインフラ、サイエンス、ソリューション)に所属する社員が、データとサイエンスを活用した取り組みを、見学に来たエンジニアや技術系ではない社員にもわかりやすく説明します。同じポスターを見ながら、じっくり説明を聞けることがこのイベントのメリットです。


半年に1度行われているポスターセッションは今回で3回目。今回は約70組が発表を行いました。
ポスターセッションは普段社員が働いているフロアの一角に、ポスターを貼るためのホワイトボードをずらりと並べて行います。 

ポスターは、その分野についての前提知識がなくても、わかりやすい内容になっていることが望ましく、5分程度で簡潔に説明できるようにまとめているそうです。 

このポスターセッションを行うようになったきっかけを、イベント運用担当の野口(データ&サイエンスソリューション統括本部サイエンス本部)に聞いてみました。

- どうしてポスター発表会という形式にしたのですか?

野口:
このイベントをはじめたきっかけは、「エンジニアにはシャイな人が多い」というところからなんです(^^
データ&サイエンスソリューション統括本部は新卒入社の若手社員が多く、まだ人前での発表経験があまりありません。そのため、いきなり10人以上を前に発表するのはハードルが高い、と感じているようでした。
ですが、エンジニアは基本的に説明をすることが好きな人が多いので、「発表」ではなく「説明」ならできるのではないかと。

まずは自分の研究している内容や業務で取り組んでいることについてまとめ、それを説明するという、心理的にあまりプレッシャーのかからない形式で発表会を行ってみようということになりました。

- 実際にこの形式で発表会をやってみて、いかがでしたか?

野口:
ポスターセッションは、本部のエンジニアは基本的に全員参加としていています。
発表会という形式にすることで、事前に発表の練習をしたり、先輩社員からレビューを受けたり準備をする習慣もできますし、こういうことも説明しないと相手に伝わらない、ということにも気づくきっかけになっているようです。

このイベントを通じて、ものづくりをしていく時に、エンジニアは開発のスピードが速いだけではなく、時間をかけて説明することも大事だということを学んでもらえればと思っています。
また、このイベントをきっかけに、「業務であまり関わりがなかった人たちともコミュニケーションが進み、ものづくりがスムーズになった」という声もありました。

エンジニアが、技術系ではない人への伝え方を学ぶ経験の一つになればと思っています。

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今回発表されたなかから、2つのテーマをご紹介します。

「DWH 分析基盤の将来像」

この研究成果はすでに社外に発表されているそうです。

櫻井:
データウェアハウス(DWH)(※1)チームは、社内のデータ分析環境としてTeradata(※2)によるシステムを構築しています。
最近はデータ分析に対する要求が多様化し、またデータ形式も複雑なものが加わってきて、すべてのクエリ(データ処理命令)をTeradataのシステムだけで処理することが必ずしも適切ではなくなってきました。今後は、Teradataに加えて、データやクエリの特性に合わせて、リレーショナルデータベース(※3)やHadoop(※4)などを組み合わせたデータ分析基盤を提供していきます。

また、複数の基盤にデータを配置することで、分析対象のデータが分断されてしまうことがないように、複数の基盤をまたいでクエリを処理できる環境を提供していく予定です。これらの環境をヤフーの規模で使えるレベルにするために、社内のクエリエンジンチームや、米国Teradata社の研究開発部門とも協力して開発しています。

(※1)Data Warehouse (DWH)
“warehouse”は「倉庫」の意味で、data warehouseとは、分析用のデータを整理して格納しておくためのコンピューターシステムを指します。
膨大なデータを格納するための容量だけでなく、さまざまな分析要求に応じて、条件に合致したデータだけを即座に取り出したり、データの集計を高速に実行したりする処理性能が求められます。

(※2)Teradata (テラデータ)
コンピューターベンダーの一つで、データウェアハウスやデータ分析システムを主力商品としています。

(※3)リレーショナルデータベース(RDB)
データベースシステムの形式の一つ。行と列のある表形式でデータを格納し、必要に応じて複数の表を結合させて1つの大きな表のように扱えるのが特徴。単に「データベース」と言うと、リレーショナルデータベース(RDB)を指すことが多い。

(※4)Apache Hadoop (単にHadoopと書くことも)
膨大なデータ処理を複数のコンピュータで分散処理するためのソフトウェアプラットフォーム。スケーラビリティ(規模の拡張性)が高く、数千台規模の分散システムを構成することも可能です。

- こういった発表の場が社内にあるのはどうですか?

櫻井:
普段なかなかチームの活動について発表する機会がないので、こうやって目の前の人に説明する機会があるのはうれしいです。また、興味をもって質問してもらえるとうれしいですね(^^

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このイベントで発表されるのは、ほとんどが技術的な内容ですが、なかには技術的なことがわからなくても大丈夫なものもありました。

「ダイアログ(対話)」のススメ


「ダイアログ」とは、オープンで探求的な話し合いのことをいい、参加者全員が対等である状態の話し合いのこと。集団・組織における関係の質を高め、メンバーの相互作用を高め共有化を図る目的もあるそうです。
実際にダイアログを体験できる部屋もありました。

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真ん中に置いてあるのはたき火をイメージしたオブジェだそうです。夏のキャンプファイアを思い出しました(^^

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また、データ&サイエンスソリューション統括本部の地方拠点(大阪、北九州)エンジニアの姿も。
「最近は地方の技術力もかなり高いのですが、学生さんたちはみんな東京などに就職するために出てしまうことが悩みです」とのこと。


普段は黙々と開発している印象の強いエンジニアたちが、このイベントでは楽しそうに研究テーマについて説明している姿が、とても印象的でした(^^

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お菓子コーナーもありました♪

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