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2016.07.08

ビッグデータが導き出した第24回参議院選挙の議席数予測

ビッグデータが導き出した第24回参議院選挙の議席数予測

こんにちは、「Yahoo! JAPANビッグデータレポート」チームです。

ビッグデータレポートチームでは、これまでにも2013年の参議院選挙2014年の衆議院選挙の際に議席数予測レポートを発表し、特に前回の参議院選挙では予測一致率96%(一般メディアが用いる一致率と同じ計算方法による値)という結果となり、たくさんの反響をいただきました。
そこで、「第24回参議院選挙」でも、ヤフーが持つビッグデータをもとに獲得議席数を予測したいと思います。

予測について

今回の議席数予測に用いるモデルは過去と同様に投影モデルです。投影モデルの詳細は過去のレポートで解説しています。
加えて、2013年の参議院選挙2014年の衆議院選挙の投開票後に実施した予測の振り返り検証で得た知見も加味して予測を行っております。これらの検証もよろしければあわせてご覧いただければと思います。

予測の数値については2回の発表を予定しています。1回目の本レポートは公示日前の18日間(2016年6月4日~2016年6月21日)のデータを用いた予測数値で、2回目は公示日以降の最新データを用いた最終予測数値となります。ここではヤフーが寄附講座を行っている慶應義塾大学(全学共通。開催は湘南藤沢キャンパス(SFC))の学生たちの予測結果も発表する予定です。

最終議席数予測(7月7日更新)

最終予測は公示日後の6月22日~7月3日のデータを用いて行いました。今回の更新では慶應義塾大学学生による予測も合わせて掲載しますが、こちらは公示前18日間のデータを用いた予測となります。
まず、「比例区」の最終議席数予測と学生予測は次のとおりです。

(図1)2016.7参院選比例区予測

2016.7参院選比例区予測の図

資料:
「Yahoo!検索」データ。データ対象期間:公示前データは6月4日~21日、公示後データは6月22日~7月3日

比例区は自民党が16議席、公明党が8議席で与党合計は24議席に、野党は民進党が12議席、共産党とおおさか維新がそれぞれ5議席、その他2議席となる見立てです。

次に、「選挙区」の最終予測議席数です。

(図2)2016.7参院選選挙区予測

(地図はトップ当選政党による区分)

2016.7参院選選挙区予測の図

資料:
「Yahoo!検索」データ。 データ対象期間:6月22日~7月3日

(図3)2016.7参院選選挙区予測

2016.7参院選予測の図

資料:
「Yahoo!検索」データ。データ対象期間:公示前データは6月4日~21日、公示後データは6月22日~7月3日

第一回予測と同じく、多くのエリアで自民党が議席を獲得する結果となり、改選前の38議席から45議席に大きく議席数を伸ばす予測となりました。民進党に関しては改選前の28議席から14議席へと大幅な議席数減、そして残りのエリアは他政党もしくは諸派・無所属が獲得する見立てです。
慶應義塾大学学生の予測結果は公示前のデータに基づくものですが、ビッグデータレポートチームの最終予測よりも自民党が少なく民進党が多めになるとの結果を得ています。

全体の最終予測と慶應義塾大学学生予測の結果

最後に比例区と選挙区の合計予測議席数です。

(図4)2016.7参院選全体予測

(比例区+選挙区)

2016.7参院選全体予測の図

資料:
「Yahoo!検索」データ。データ対象期間:公示前データは6月4日~21日、公示後データは6月22日~7月3日

自民党は改選前の50議席から大きく伸ばして61議席、さらに公明党の10議席とあわせて、与党合計は全121議席の半分以上を占める71議席を獲得する予測となりました。野党では民進党は改選前46議席から26議席へと大幅減少になる一方、共産党やおおさか維新の会が大きく議席数を伸ばす見立てとなりました。
また慶應義塾大学学生による予測は公示前期間のデータを基にしているため、第一回ビッグデータレポートチームの予測値と近い数値になりました。

(図5)参議院議員の政党別議員数予測

(非改選も含めた計242議席の内訳)

参議院議員の政党別議員数予測の図

資料:
「Yahoo!検索」データ、参議院ホームページ。公示前データは6月4日~21日、公示後データは6月22日~7月3日

(図6)改憲勢力予測

(非改選も含めた計242議席の内訳)

改憲勢力予測の図

自民党、公明党、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の4党を改憲勢力とした場合
資料:
「Yahoo!検索」データ、参議院ホームページ。公示前データは6月4日~21日、公示後データは6月22日~7月3日

最終予測数値を用いた参議院全体の政党別議員数は、自民党が127議席、公明党が21議席であわせて148議席となり、全体に占める与党構成比は61%、自民党単独でも52%で過半数を超えるとの結果が出ました。また、慶應義塾大学学生チームの予測でも与党構成比は現在の56%より増加するとの結果を得ています。また、参院選において注目されている改憲勢力が全体の2/3以上を獲得するか、という点においても、最終予測では68%という明暗のはっきりしない状況にあることがわかりました。

以上が2016年参院選における、ビッグデータレポートチームの最終議席数予測となります。投開票日は7月10日(日)ですので、どのような結果となるのか注目していただければ幸いです。

追加レポート当選議員と落選議員の第二検索ワードに違いはあるか?(7月8日更新)

当選議員と落選議員の間で、名前とともに検索されるキーワードの種類に違いはあるのかという疑問に対して、過去のビッグデータレポートにおいて当選議員と落選議員の頻出第二検索ワード分析というレポートを公開しました。その中で、当選議員と落選議員それぞれに検索されがちな第二ワードが存在しているということをお伝えしました。

そこで、他の選挙にもそのロジックが当てはまると考え、前回2014年衆院選の時の当選議員と落選議員の検索数が多い上位100人を抽出して、それぞれの議員に頻出する検索第二ワードを集計し、頻出の度合いに応じてスコア化したデータと、その検索数を掛け合わせて「当落議員頻出ワードスコアマップ」を作成しました。参考までに山口県の小選挙区に出馬された「安倍晋三」氏のみ記載しています。

(図1)2014年衆院選当選・落選議員の第二検索ワードスコア

(当落議員それぞれ検索数上位100名を抽出)

2014年衆院選当選・落選議員の第二検索ワードスコアの図

資料:
「Yahoo!検索」データ

縦軸が当選議員に頻出する第二ワード群をどれだけ含んでいるかのスコア、横軸が落選議員に頻出する第二ワード群をどれだけ含んでいるかのスコアとなっています。また当選議員は青色、落選議員は灰色の点になっており、当選議員と落選議員はそれぞれの偏りを見て取ることができます。

(図2)2014年衆院選候補者の当選系第二検索ワードスコア構成割合

(当落議員それぞれ検索数上位15名を抽出)

2014年衆院選候補者の当選系第二検索ワードスコア構成割合の図

資料:
「Yahoo!検索」データ

これをみると、確定的ではないもののやはり当選系ワード比が高い候補者は当選する傾向に、低い候補者は落選している傾向にあることがわかります。

最後に2016年参院選の選挙区候補者の中で、公示期間中の検索数上位15名を抽出して、同じロジックを適用して2014年衆院選のグラフに当てはめてみました。(候補者名は記載しておりません)

(図3)2016年参院選候補者の第二検索ワードスコア

(公示期間中の検索数上位15名を抽出)

2016年参院選候補者の第二検索ワードスコアの図

資料:
「Yahoo!検索」データ

現時点では当選系第二検索ワードのみのスコアが高い候補者はいませんが、一部候補者で落選系第二検索ワードスコアのみが高くついている候補者も見受けられます。

このように候補者の検索第二ワードを分析することで、また違った視点で選挙を捉えることができることがわかります。
今回のようなデータによる興味深い発見も今後報告していきたいと考えています。

(参考)6月29日付 第一回議席数予測

まずは「比例区」の予測獲得議席数です。

(図1)2016.7参院選比例区予測

2016.7参院選比例区予測の図

資料:
「Yahoo!検索」データ

改選前議席数と比較して、自民党、公明党、共産党、おおさか維新の会がそれぞれ議席数を伸ばす結果となりました。一方、民進党に関しては現在の18議席から大きく減らす11議席の予測となっています。

次に「選挙区」の予測獲得議席数です。

(図2)2016.7参院選選挙区予測

(地図はトップ当選政党による区分)

2016.7参院選選挙区予測の図

資料:
「Yahoo!検索」データ

各エリアの色は議席を獲得すると予測される候補者の政党、もしくは複数人区における得票数1位と予測される候補者の政党の色を塗っています。赤色は自民党、黄色は公明党、青色は民進党、それ以外の政党、諸派、無所属は白色で表しています。
予測結果を見てみると、多くのエリアで赤い色、つまり自民党が獲得すると見込まれ、議席数が改選前の38議席から41議席に増える予測となりました。民進党に関しては北海道、福島県、長野県に色が塗られていますが、改選前の28議席から13議席へと大幅な議席数減、そして残りのエリアは他の政党もしくは諸派・無所属が獲得する予測となりました。

全体の予測

比例区と選挙区の予測数値を合計した数値が次の結果です。

(図3)2016.7参院選予測

(比例区+選挙区)

2016.7参院選予測の図

資料:
「Yahoo!検索」データ

自民党は改選前の50議席から大きく伸ばして57議席、さらに公明党の11議席とあわせて、与党合計は全121議席の半分以上を占める68議席を獲得する予測となりました。
一方、民進党は改選前46議席から24議席へと大幅減少となっている一方、共産党やおおさか維新の会が大きく議席数を伸ばす予測となりました。

(図4)参議院議員の政党別議員数予測

(非改選も含めた計242議席の内訳)

参議院議員の政党別議員数予測の図

資料:
「Yahoo!検索」データ、参議院ホームページ

これによって参議院は上記のような政党別議員数構成となると予測しています。本結果となった場合、選挙が行われる前は56%を占めていた与党が、さらに構成割合を増やして60%に到達するとみられます。

以上がビッグデータレポートチームによる、「第24回参議院選挙の獲得議席数予測」第一弾となります。

慶應義塾大学学生による議席数予測について

次回、最終予測レポートでは、ビッグデータレポートチームの最終予測数値に加えて、現在ヤフーが寄附講座を行っている慶應義塾大学の学生が分析した、予測数値も発表する予定です。
講義の中で基礎的な分析手法や、これまでの予測ロジックを伝えることで、ヤフーのビッグデータを用いてどこまで実際の獲得議席数に迫る予測が出せるかに挑戦いただいていますので、そちらもあわせてご期待ください。

それでは「Yahoo! JAPANビッグデータレポート」の次回の更新をお楽しみに。

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