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2015.04.15

後ろ姿は「カメラ女子」? マルチな公式カメラ隊

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きょうは、公式カメラ隊のなかでも「マルチ(に何でも撮れる方)ですよ。撮影枚数もダントツに多いです!」といわれている、堀江正俊さんにお話をお聞きしました。

個人的には、「この前、1キロ分の髪の毛を切ったとFacebookに投稿していましたよね?」と聞きたい気持ちをぐっと抑えながらのインタビューでした(^^

- マルチにどんなものでも撮れる方と言われているそうですが、ご自身ではどう思われますか?

確かに何でも撮ります。案件によっては、撮る前にやる気がないように見られることもあるのですが(笑)、撮影の時になるとビシッと決めるし安定しているね、と言ってもらえることが多いです。

- カメラ隊にはいったきっかけをおしえてください!

最初のYahoo! Meeting(全社員が集まるイベント)を撮影する社内有志メンバーに選ばれたことがきっかけです。
わたしはこのイベント担当の方と同じ自転車同好会に入っていて、撮った写真をすでに見てもらっていたことから「応募しませんか?」と声をかけてもらいました。

- 写真をはじめたのはいつごろですか?

撮りはじめたのは2003年くらいからです。当時はフリーランスで働いていて、国会議員の公式サイトの立ち上げなども担当していました。
ちょうどそのころ、個人でも手が届く値段の一眼レフカメラが発売されたので買ったら、事務所の方から「いいカメラを持ってるんでしょ。じゃあきれいに撮れるよね」と言われて(笑)、いきなり現場で撮影することになったのがはじまりです。たしか、小泉政権のころだったと思います。

選挙中の2週間は毎日、演説などの撮影をしていました。
いい撮影場所を確保するために待機している時間も多いんです。その間に仲良くなった新聞社の方に撮影の仕方を教えてもらったりもしましたよ。
また、現場にいるプロカメラマンの動きを観察して、まねて撮っていました。芸人の世界でいう「目で見て技を盗む」やり方です(笑)

何十人もプロの報道陣がいる現場に、カメラを買ってまだ2週間くらいの自分がいたのは今思うとすごいことかもしれませんが、当時はまだそのすごさもわからない状態だったので、とにかく必死に撮影していました(^^

テレビのニュース番組や新聞などに写真を提供したことも何回かあります。
また、小選挙区で落選した候補者が比例区で当選して、バンザイをしている写真が、政治がテーマの深夜番組で使われたこともあるんですよ。
10年以上経った今その時の写真を見返しても、被写体への熱量と構えが伝わってきますし、画としても悪くないなと思います。

わたしは普段からカメラを持ち歩いているので、先ほどお話した「政治家が当選してバンザイをしている写真」のように、「自分がたまたまそこにいたから」撮れることが多いです。

また、わたしは報道系の案件からのスタートだったので、どんな場でも恐怖心がないというのは強みかもしれません(^^

これまで、東京ランウェイ、東京オートサロン、東京ゲームショー、Yahoo!検索大賞などを担当してきました。
わたしはカメラを持っていると積極的になれるので、他社の報道陣ともすぐ仲良くなれるのが強みだと思っています。黒板の前に立つ先生や、ノートパソコンを持っている時のエンジニアのような感じでしょうか(笑)


- カメラ隊の案件で一番印象に残っているものは何ですか?

1つあげるとしたら、復興支援の案件で2013年に石巻へ取材に行った時のことが一番印象に残っています。現地の方の撮影をしました。初めて被災地へ行くということもあって、前日は緊張して眠れなかったですね……。

正直、現地の方にお会いするまでは「かわいそう」とか「つらいのだろうな」という思いをどこかで持っていました。
ですが、実際にお話してみると、みなさんとても前向きなんです。最初に自分が抱いていた被災地のイメージとまったく違っていて、逆にわたしが元気をもらいました。

被災地のみなさんが笑顔で前を向いていることを写真で伝えたいと強く感じ、あの場でわたしにできるのは写真で「被災地の方たちの今の気持ちを届けること」だと思いました。

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ただ一方で、この笑顔の写真を見た人から「なんだ、被災地はもう大丈夫じゃないか」と思われてしまう可能性もあるかもしれません。
なので、背景には流されてしまった家の土台部分をあえて写しました。

この撮影後は自分が写真を通じて誰かの人生に少しだけ踏み込んでしまった、という思いになりました。あれほどシャッターの重さを感じた撮影はなかったです。

もし最初のイメージを持ったまま撮影していたら、その写真を見た人にも同じ印象を抱かせてしまう可能性があったのだなと思いました。
自分がそう思って撮ったら、それが事実になってしまうかもしれないのだという「主観的な意見というもののおそろしさ」を痛感し、この案件を境に自分の写真観も大きく変わりました。

- 今後カメラ隊として撮りたいものはありますか?

特に撮りたいものというのはないのですが、撮影のたびに新たな発見があるので、これからも「撮ってほしい」と指名されたらどんな案件でも、時間の許す限り撮りたいと思います。
指名してもらえるのは自分を信じてくれているからだと思いますし、「堀江さんが担当してくれるなら安心です」と言われたりするとやはりうれしいです(^^

わたしはカメラをはじめたときから、「たまたま」普通には経験できないような世界の方から声をかけていただき、「たまたま」写真を撮る機会をもらえました。これを繰り返す運と縁が「たまたま」続いているだけだと思っています。なので、撮影してほしいと指名をいただけることは「運と縁」をもらえたのだと思っています。

- 後輩たちに伝えたいことはありますか?

自信がなくても、難しく考えずにとにかく楽しんで撮ろう! ですね(笑)
そして、日常を当たり前と思わないこと。自分にとっての当たり前が他の人にとっての当たり前ではないかもしれないということを忘れないでほしいです。
ちなみに、わたしは目を開いている間は常に構図を考えています。ベストな位置を覚えておいて、後日、改めて撮りに行くこともありますよ。

また、カメラ隊に限らず、カメラ初心者に相談されたら必ず、まずは1万枚オートモードで撮るのをオススメします。
1万枚撮れたら、少なくとも写真を撮るのが嫌いではないと思うので、その先も撮れるはずです(^^
1万枚も撮れば自分の好みのパターンが見えてくるはずです。そうしたら、1万1枚目からは自分が好きな写真が撮れる設定を意識すれば自然と頭で描いている世界を撮れると思います。

自分がやりたいのは「その世界を切り取る」ことです。
写真は静的な存在ですが、写真から1秒後の音や動き、その場の熱量までも想像できるようなものを撮りたいです。
たとえば、この飛行機の写真は旅行に行く時のワクワク感やキラキラした気持ちを表現したいなと思って撮りました。

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- そしてどうしてもお聞きしたかったのですが、髪の毛を1キロ分切ったというのは本当ですか?

本当です! よく美容師さんにきれいな髪ですね、とほめられます(笑)

たしかに、後ろ姿だけ見たら「カメラ女子」のような美しい髪の毛でした……。

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