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CSR

600以上の自治体と「災害協定」締結
枠組みを超えて情報を提供するヤフーの災害対策とは

災害協定担当者 左:関口 中央:森 右:藤岡

こんにちは、株式会社LIGで編集アシスタントをしている栄藤です。
私は大阪で生まれ、阪神・淡路大震災で被災した経験があります。兵庫県を中心として甚大な被害を引き起こしたマグニチュード7.3の巨大地震。当時私はまだ3歳でしたが、両親からはその時の被害状況は筆舌に尽くしがたいものだったと聞いています。
自然災害が多い日本において、災害対策は生命に関わる重要な課題。ヤフーも災害対策に取り組んでいると聞き、SR推進統括本部の関口さん、森さん、藤岡さんの3名にお話を伺いました。
失礼な態度をとっているように見えるかもしれませんが……話を伺う前にまずは腕試しということで、ヤフーの取り組みのひとつである「第2回全国統一防災模試」を受けています。

株式会社LIG編集担当の栄藤が「第2回全国統一防災模試」を受けている様子

PROFILE

顔写真:関口 和明

関口 和明
ヤフー株式会社 SR推進統括本部 CSR推進室 災害協定プロジェクトマネージャー
2001年11月にヤフーに入社後、オークション、ショッピング、決済サービス等の営業・企画・運用業務、サポート部門の管理業務、地方創生案件を担当。2016年より災害協定の企画・営業・運用業務を担当。

顔写真:森 禎行

森 禎行
ヤフー株式会社 SR推進統括本部 CSR推進室 災害協定担当
2011年6月にヤフーに入社後、Yahoo!ニュース、復興支援室、エールマーケットの企画・営業・編集などを担当。2018年10月より災害協定の企画・営業・運用業務を担当。

顔写真:藤岡 久子

藤岡 久子
ヤフー株式会社 SR推進統括本部 CSR推進室
2008年8月ヤフーに入社後、法務、取締役会事務局、契約管理システム運用などを担当。2018年10月より災害協定の企画・運用業務を担当。

肩書、部署名は掲載時のものです。

INDEX

  1. 災害情報を取りまとめて発信する、ヤフーの災害支援
  2. 支援の基礎は「災害協定」、自治体と協力するからできること
  3. 全ての自治体との協力を目指して

災害時に身を守る知識をすべての人へ届けたいという思いから始めたという「全国統一防災模試」。
思ったよりも難しいのですが……みなさんは、次の問題がわかりますか?

第2回全国統一防災模試の問題

こちらは、2019年3月1日〜31日までスマートフォンで実施された第2回全国統一防災模試の問題です。正解は(2)(4)の2つなのですが、なかなか難しいですよね。

災害情報を取りまとめて発信する、ヤフーの災害支援

災害協定担当者が話している様子
栄藤の写真

栄藤

正直全然わかりませんでした。「避難場所」「避難所」のマークの違いも知らなくて……。

関口の写真

関口

難しいでしょう?「第1回全国統一防災模試」でも避難場所に関する問題があったのですが、正解率は約11%と25問中で最も低かったんです。

栄藤の写真

栄藤

適切な避難場所に避難できる人が少ないということですね。

関口の写真

関口

この模試はそういった、いつ起きるかわからない災害に対して備えることの重要性に少しでも気づいてもらうために実施したんですよ。

森の写真

発災時には、災害ごとに指定された避難場所を見られるようにしたり、「Yahoo!防災速報」アプリを使って緊急情報のプッシュ通知を行ったりもしています。またヤフー全体としては、発災後に募金を立ち上げるなどの災害後の支援まで行っているんです。

栄藤の写真

栄藤

「Yahoo!防災速報」アプリは私も使っています。自分の居住地だけでなく、旅行中などに現地の情報が入ってくるのはとても便利ですよね。

関口の写真

関口

「Yahoo!防災速報」アプリでは、位置情報を使用すれば自分がいる地域の情報を見ることができます。まさに私たちは、どこにいても必要な情報が入手できるよう自治体の枠を超えた「広域情報」を届けられるように努力しているんです。

栄藤の写真

栄藤

広域情報?

藤岡の写真

藤岡

例えば、品川駅で災害に遭った場合は品川区のウェブサイトを見てしまうと思うんですけど、品川駅って実は港区なんです。そこで品川区のウェブサイトを見ても必要な情報が手に入らない場合があります。そうではなく、自治体の枠にとらわれずに情報を提供できるようにしようということです。

関口の写真

関口

自分がどこにいても必要な情報を得ることができるというのは、とても大事なことです。他のサービスでもその考えは同じ。例えば、Yahoo!天気・災害の中に「河川水位情報」というものがあるんですけど、ここでは情報を川単位で見ることができるんです。自治体のエリアごとではなく、その川の上流から下流までをひとつのページで見ることができます。

Yahoo!天気・災害の河川水位情報
栄藤の写真

栄藤

こうやって見ると、現在地での水位を知るだけでなく、上流での水位を把握して早めに避難することもできそうですね。

関口の写真

関口

そうなんです。私たちは、必要な情報を集約して、必要な人に適切でわかりやすく情報を提供することを心がけています。それがメディアである弊社の責任でもありますから。

支援の基礎は「災害協定」、自治体と協力するからできること

関口が話している様子
栄藤の写真

栄藤

河川水位や、避難場所などの情報は、都道府県や各自治体が持っているんですか?

関口の写真

関口

そうです。一番正しい情報は自治体が持っています。その情報をひとりでも多くの人にお届けするために自治体と「災害協定」を締結しているんです。現状で協定を結んでいるのは、全国1778自治体のうち617自治体(2019年4月末時点。自治体数は都道府県・市町村の合算)。これによって私たちは各自治体の情報を集めることができています。

栄藤の写真

栄藤

そのおかげで避難場所や河川水位の情報を発信できるんですね。

関口の写真

関口

それだけではないですよ。「Yahoo!防災速報」アプリで災害情報を必要な人に素早く届けることもできますし、キャッシュサイトの提供も行っているんです。

栄藤の写真

栄藤

キャッシュサイトの提供?

関口の写真

関口

災害時は自治体のウェブサイトにアクセスが集中するので、つながりにくくなったり、サーバーが落ちてしまったりするんです。それを防ぐために、自治体のウェブサイトをコピーしたキャッシュサイトをヤフーのサーバー上に掲載し、ヤフーの検索結果ページから誘導することで自治体のサーバーへのアクセス集中を回避できるようにしています。

自治体へのキャッシュサイトへのリンクが表示されているYahoo! JAPANの検索結果画面
栄藤の写真

栄藤

でも、全ての自治体と「災害協定」を結ぶのは、かなり大変じゃないですか?

森の写真

そうなんです……そこが苦労している点なんです。協定を結んでもらうために、各自治体に足を運んだり、時には電話やメールでやりとりしたりしているんですが、自治体の方々は本当に仕事が多くて大変そうなので。

栄藤の写真

栄藤

これまでのお話を聞いていると、自治体の方々にとってデメリットはないようにも思えるんですが。

関口の写真

関口

もちろんデメリットはないんですが、自治体ごとに抱える課題の優先度や状況が異なるんです。提案後、即協定を締結するケースもありますが、提案から締結まで2年を要したケースもあります。
時間も手間もかかりますが、やりがいは大きい仕事ですよ。2018年7月に発生した「平成30年7月豪雨」では広島で土砂災害が起きましたよね。協定締結の直後に災害が起きてしまったのですが、「Yahoo!防災速報アプリ」から県内自治体の避難所開設情報などの情報提供を迅速に行うことができました。

森の写真

防災担当部署の方は、大変だけど目立たず地味な仕事が多いと感じています。そんな方々が災害協定の取り組みを通じて住民の方から感謝されていることを聞くと、地道にやってきてよかったと思います。

全ての自治体との協力を目指して

栄藤の写真

栄藤

最後に、これからの展望を聞かせてください。

森の写真

まずは全ての自治体と協定を結ぶこと。まだカバーできていない自治体が多くあるので、これは引き続き継続していきます。自治体同士が協力したいと思っていても、仕組みが複雑で提携できないことも多い。枠組みを超えて動ける立場を生かし、これからも提携先を増やしていきたいですね。

関口の写真

関口

防災・減災の知識を伝えるコンテンツも充実させていきたいと思っています。特に若い方にも防災について関心を持ってもらいたいので、「全国統一防災模試」などのコンテンツを通して、災害への備えについての重要性を広めていきたいですね。

藤岡の写真

藤岡

この仕事は、巡り巡って大切な人を守ることにつながっています。誇りを持てる仕事なので、これからも地道に活動していきたいと思っています。

栄藤の写真

栄藤

みなさんのお話を伺って、非常に勉強になりました。

関口の写真

関口

いえいえ、そういえば先ほどの模試の結果はどうでした?

第2回全国統一防災模試 点数
栄藤の写真

栄藤

32点……。被災経験もあるのに防災意識が足りませんでした。勉強します……。

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