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2021.08.12

Yahoo!ニュース、記事への専門家解説コメントが昨年から倍増! その背景とは?

Yahoo!ニュース、記事への専門家解説コメントが昨年から倍増! その背景とは?

Yahoo!ニュースには、毎日7000を超える記事が新聞社や出版社などから配信されています。その記事の下部には、ユーザーが他者の意見や考えに触れることで、自分の考えを改めて整理したり、ニュースをより深く多角的に理解したりするきっかけとして、2007年よりコメント欄を提供しています。昨年9月からは、「Yahoo!ニュース 公式コメンテーター」を新たに設け、スポーツやエンターテインメント、経済などの各分野で活躍する専門家や著名人によるコメント欄への投稿を開始しました。Yahoo!ニュース 公式コメンテーターの特徴や戦略、今後の展望についても責任者の2人に話を聞きました。

藤原 光昭(ふじわら みつあき)
2016年入社。メディア統括本部にて横断事業のプロデューサーとして従事。2018年よりYahoo!ニュース 個人のサービスマネージャーを務めている。
小林 実歩(こばやし みほ)
2012年入社。法務、政策企画、マーケティングソリューション、コンテンツ制作などを経て、現在、Yahoo!ニュース 公式コメンテーターのプロジェクトマネージャーを務めている。

サービスを開始した経緯とは?

藤原:
Yahoo!ニュースのミッションは「課題解決と行動につながるニュースを伝える」です。そんなYahoo!ニュースにおける1つのプロジェクトとして、2012年に、専門性を持った書き手(オーサー)がYahoo!ニュース上にご自身の名前で記事を執筆、発信できるサービスYahoo!ニュース 個人をスタートさせました。その後、2014年には、オーサーの活動をさらに広げる目的で、外部コンテンツパートナーから配信されたニュース記事に専門的な解説や補足を加えるオーサーコメントを導入しております。コメント欄の上段にたまに掲出されている専門家コメントですね。
オーサーコメントは社内外から「ニュースをより理解できる」などと良い反応をいただくことが多く、この枠組みを拡大させていこうと考え、専門性を持った方々がコメント投稿を行うことができるYahoo!ニュース 公式コメンテータープロジェクトが誕生することとなりました。

各分野で活躍する専門家がYahoo!ニュースの記事に解説や補足コメントを寄せる

藤原:
Yahoo!ニュースでは、痛ましい事件事故や災害関連のニュースも多く配信されています。そのため、交通事故鑑定人・元刑事・元レスキュー隊員・気象予報士・専門医などがコメンテーターとして参画しており、事件事故や災害が発生した背景や今後の日常生活で留意すべきポイントなどを専門家ならではの視点から解説してくれます。例えば、著名人の死産に関するニュースがあった際には、精神科医が当事者の心情を丁寧に解説したうえで、周囲の人はどう寄り添うべきか問いかけるコメントがありました。このように、コメンテーターの解説補足コメントにより、ニュースをよりわかりやすく、付加価値の高い情報として届けることができます。

(2021年6月8日に配信された記事に対する実際のコメント:精神科医/産業医・井上智介さん)

専門家のコメントがあることが、Yahoo!ニュースのオリジナリティ

小林:
多くのニュースアプリがある中で、「Yahoo!ニュースには、どこよりも分かりやすい専門家の解説コメントがある」というオリジナリティを出していきたいですね。その意味でも、まずは「専門家のコメントがある」という認知を広げるために、より多くのユーザーの目に触れることが重要と考えています。そのため、ユーザーへのインパクトの大きいYahoo!ニュース トピックスに掲載されている記事に対して専門家のコメントがどのくらい投稿されたのかを指標化してウオッチしています。オーサー以外の新規コメンテーターの数は、昨秋のスタート時の約3倍にあたる140人まで増員し、Yahoo!トピックスの一ヶ月あたりの掲載数2300本のうち30%以上にコメントをつけていただきました。現場のメンバーでどんなジャンルの解説が求められるのかデータを分析し、Yahoo!ニュースと相性のよい専門性を持った方にお声がけしています。社会課題などに対して、「世の中を少しでも良くしたい」「ユーザーの行動に働きかけよう」というコメンテーターの強い思いを感じることも多いため、我々のミッション、世界観に共感していただけているなという手応えがありますね。
最近では、あるコンテンツパートナーさまからは「コメンテーターの方から的確なコメントをもらったので、正式に取材をしてご意見をうかがいたい」といったうれしいお問い合わせもいただきました。コメンテーターのコメントがきっかけで、ユーザーにとって価値のある新たなコンテンツが生まれるといったサイクルが広がっていくとうれしいです。

コメントの投稿はどのように行うのか? オーサーとのすみ分けとは?

小林:
約款やガイドラインを遵守いただく前提で、コメンテーターの方は事前に編集部と合意したご自身の専門性の視点から、自由にコメントを投稿することが可能です。ただ、「専門性にマッチした記事がYahoo!ニュース トピックスに掲載された瞬間を見逃してしまうこともある」といった声もあるため、編集部でコメント投稿のサポートも行っています。具体的にはトピックスに掲載された際に、どなたにどんな視点からコメントいただくのが最適か、編集者がコメンテーターの専門性と照らし合わせて、提案を行っています。

Yahoo!ニュースには、専門家や有識者が個人の書き手(オーサー)として記事を執筆するYahoo!ニュース 個人というサービスもあります。オーサーもコメンテーターと同様に解説コメントを投稿することが可能です。例えば、新型コロナ関連ニュースの場合、専門家とは大学教授や医師が中心ですが、日中は診療や講義でタイムリーな投稿が難しいことと、オーサーからすでに時間をかけて丁寧に執筆された記事を寄稿いただけている場合が多くあります。そのため、コメンテーターでは、経済面や生活面など、ユーザーが知りたい情報をタイムリーに投稿できる専門家を模索しています。そんな「オーサーとしての記事寄稿」と「コメンテーターとしてのタイムリーなコメント寄稿」というバランスが、このサービス運営の難しさのひとつですね。両サービスを兼務するメンバーも多く、しっかり情報共有を行い、連携をとっています。

今後、公式コメンテーターについてどのような展望を持っているか?

藤原:
今後ですが、さらにコメンテーターの人数や専門家コメントの数自体を増やしていきたいと考えておりますが、同時にコメンテーターの方々の活動、活躍のフィールドをどうヤフーの中で広げてゆけるかも考えていきたいと思います。コメンテーターはみなさんがそれぞれの専門領域におけるプロフェッショナルな方々ばかりですので、その専門的な知識や経験、スキルを「ニュース記事にコメントを投稿する」だけでなく、ヤフー内の他のサービスやプロジェクトに参加していただく可能性もおおいにあると考えています。

例えば、コメンテーターとして参画いただいた方に、Yahoo!ニュース 個人のオーサーになっていただいて、記事を発信していただく可能性もありますし、「Yahoo!ニュースオリジナル Voice」というニュース解説動画に自らご登場いただいてコンテンツを発信いただく機会もあります。Yahoo!ニュースとしてオリジナルでつくる特集企画への監修役としてコメンテーターの方に参加いただくような関わり合いも今後増えてくると思います。

私や小林が管掌しているサービスやプロジェクトでは、世の中の専門性と創造性をもった個人の活躍の場をヤフーの中にどんどん作っていくことがミッションとなりますので、その仕組みやフィールドをどのように広げていくのか、どのようにサポートしていくのか、今後も積極的にチャレンジをしたいですし、とてもワクワクしています。

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