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2020.08.26

ITの力で「豊かさ」と「幸せ」を ヤフーが取り組むCSRとは

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みなさんは、ご自身の会社の「CSR」についてご存じでしょうか?
CSRとは「Corporate Social Responsibility」の略で、企業が自社の利益を追求するだけでなく、その活動が社会に与える影響に対して責任を果たし、ともに発展していくための活動のことです。

新型コロナウイルスの影響により社会の仕組みが大きく変わろうとしているなか、企業は従業員の雇用維持、テレワーク推進などの新しい働き方を取り入れながら、新たな社会的責任を果たしていくことが求められます。
今回は、ヤフーのCSRの成り立ちやこれまでの取り組み、今後の展望について聞きました。

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写真左から、CSR推進室の小南 晃雅、田中瞳。
小南は2017年4月から、田中は2018年4月からCSR推進室にて担当。

CSRとは

小南:
日本で今のCSRに繋がってくるような「CSR」という表記が一般的になってくるのは2000 年ごろからです。それ以前にもCSRの考え方はもちろん存在していましたが、時代とともに考え方も移り変わってきています。会社を立ち上げて仕事をつくる、さらに会社を大きくし人を雇って雇用を確保する、という企業活動そのものが社会貢献という考え方から始まり、そこから企業の発展が環境破壊につながるなど公害の問題が発生したことにより「自社の発展だけではなく、地域社会と融和しながらでなければ事業が継続できない」という考え方が生まれてきました。
そのころには、たとえば企業のオフィスを構えている地域の美化活動やお祭りに参加するなどの地域貢献は多くの企業で当たり前に行われるようになりました。
そして、2000年代以降今につながる「いかに社会課題に取り組み、社会に対して付加価値を生み出すか」が求められるように変わってきました。また、気候変動による災害の激甚化など地球環境の持続性や、企業活動そのもののあり方が長く安定的に行われるようにできているかを問う「サステナビリティ(持続可能性)」の考え方とあわせた、昨今のようなCSRのあり方が定着しました。

CSR活動もやはり企業活動の1つですので、その企業の強みである領域で取り組んでいかなければ、どんなに社会貢献活動を行っていたとしても、継続が難しくなる場合があります。
ヤフーはインターネット事業を行う会社ですので、たとえばYahoo!防災速報アプリなどで必要な人にタイムリーな災害情報をお届けしたり、事業を通じて得たノウハウを生かし、ITリテラシー教育や子ども向けのプログラミング教室などを行ったり、これらの活動を通じて社会課題のひとつでもある「情報格差」や「ネットリテラシーの課題」を解決していきたいという思いがあります。
また、Yahoo!ネット募金では、インターネットのプラットフォームを使用し、いろいろな社会課題の解決に取り組む団体の活動を支援し、エンパワーメントできる仕組みをもっています。これもヤフーならではの強みなのではないかと考えています。

私たちがこれらの活動を行うことが、中長期的にはネット市場に健全なユーザーを増やすことにつながったり、「プログラミング人材=インターネット市場の担い手」の増加につながったりするわけです。また、彼らが成長してからは、もしかしたら一緒にビジネスを行う仲間になってくれるかもしれません。
このように、社会課題に取り組むことで私たちの事業環境も良くしていくことにつながる活動が求められてきているのが昨今の情勢です。また、「なぜその活動を行っているのか」「その活動がどのような効果を生み出しているのか」という、社会的インパクトの大きさや活動の意義が問われるようになってきました。

企業が事業を行う限り、何かしらの形で地球環境に影響を及ぼしていることは無視できません。今は売れる商品をひたすら製造し続けていれば良いという考えでいても、自分たちの子どもや孫の世を考えると50年、100年後の地球環境を守るために、どのように事業を継続すべきなのかを検討する必要が出てくるのです。

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ヤフーのCSRの特徴・強み

小南:
ヤフーのCSRは重要領域として以下の「4つのUPDATE」を定めています。

1)情報技術社会の発展
2)災害・社会課題への支援
3)誰もが活躍できる社会の実現
4)持続可能な社会への挑戦

このなかで、特に「情報技術社会の発展」は、ヤフーが所属しているZホールディングスグループのミッションでもある「UPDATE THE WORLD」にも繋がってくる重要な領域です。キャッシュレス社会の牽引やOSSなどの特許技術の公開、「FIDO」のような認証技術の規格をつくるといった活動が、IT市場そのものを肥やしていくような動きにつながると考えています。

田中:
「4つのUPDATE」が決まったのは2017年です。その後、2018年の社長交代のタイミングで3つ目の項目が「ダイバーシティの推進」から「誰もが活躍できる社会の実現」という項目に変わりました。 これは、社長である川邊の「情報技術社会の発展に関する取り組みを進めていくと、ITやAIの力で世の中のものを便利にUPDATEしていく必要がある。それと同時に、新たに社会から脱落してしまう人や、さらなる情報格差をつくってしまう可能性もある。年齢や性別など関係なく、誰もが平等に、私たちが目ざす新たな社会の享受者になれるような、そんな世の中にしていかなければならない」という強い思いがこめられています。

CSR活動において、どの分野に力点をおくかは企業によって異なります。その会社が一番、どのような資源を使っているかが活動の主軸になることが多いと思います。
ヤフーはものを作っている会社ではないので、一見すると地球環境への影響は見えにくいですが、大量の電力消費を行うことでサービスを提供できています。このため、地球温暖化の抑制や気候変動の緩和のため、CO2の排出を防ぐための活動にも力を入れています。オフィスやデータセンターの管理を行っている部署でもこの課題は把握しているため、一緒にどのように取り組んでいくかを検討し、推進するのが私たちの役割でもあります。

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CSRとESG、SDGsとの関係

小南:
「ESG」とは、
・Environment(環境)
・Social(社会)
・Governance(企業統治)

の頭文字をとったものです。これらの要素に着目して企業を分析し、優れた経営をしている企業に投資する「ESG投資」が、近年注目を集めています。
これには、ステークホルダーである投資家たちが、その企業の売上や利益だけを短期的視点でみていたのでは、今後もその売上利益が続くかどうかが判断できない、という背景があります。売上利益といった財務指標以外の、企業のガバナンス体制やルール、リスクマネジメント、従業員への対応なども考慮し、長期的な視点で見る必要があるという考え方が定着したことで、ESG投資が本格化してきました。

また、「SDGs(Sustainable Development Goals)(※)」は、国際社会共通の目標です。
※SDGs(持続可能な開発目標):
MDGs(ミレニアム開発目標)に続く形で、2015年9月に国連加盟国193カ国が採択した行動計画。 17目標・169ターゲットから成り、2030年までに目標を達成することを目指している。

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このベースとなっているのは、社会や経済のあり方を変えない限り、課題となっている社会の構図が変わらない、という考え方です。
たとえば、私たちが使う木材や紙、様々な用途に使われる油の生産など、多くの理由で熱帯雨林の破壊や消滅が起こっています。これにはニーズ側の意識の問題もありますし、現地の方の生活という面でも致し方なく進んでしまっているという側面もあります。
また、難民を助けたいと思ってその国の政府に対して支援して、その日食べる支援(必要な支援ではありますが)が行われてもなかなか根本的な解決には至りません。その中の構図を変えるためには、政府間でお金を動かすだけではなく、研究/教育機関や民間の経済活動にまで落とし込んだ形で解決する仕組みにしていかなければ解決しない、という考えのもとに掲げられている目標です。

私たちは、先ほどお話しした「4つのUPADTE」に関わる活動を行いながら、SDGsへも貢献していくことを目指しています。事業を進めている領域の範囲のなかでよりインパクトを生み出すことが可能な社会課題解決に取り組んでいくことが大切だと考えているからです。

ヤフーのCSR 外部からの評価は?

田中:
2017年に現在の体制となったことで、これまで以上にCSRについてしっかり取り組むことが可能となりました。また、ESGの実践状況を評価する海外の評価機関は、具体的な活動実績など細かく開示をしていないと実際に対応していると見なされないため、これまで社外に伝えきれていなかった取り組みや事例をできるだけ開示することに努めています。具体的には「評価いただけるよう、(評価シートの)項目をすべて埋める!」という気持ちでチーム全員が社内の関係部署と連携しています。
その結果、ヤフーやZホールディングスの取り組みについて、外部からも評価をいただけるようになってきました。また、調査票の対応を通じて、海外における企業を取り巻くルールをいち早く知ることができるので、それらを把握し、各部門にフィードバックすることで持続的な企業価値の向上につなげていきたいと考えています。

現在、GPIFが採用するインデックスのうち、FTSE Blossom Japan Index、MSCI日本株女性活躍指数(WIN)に継続して組み入れられています。
また、国内の評価機関だと2020年2月に発表された東洋経済CSRランキングでは「社会・企業統治」の項目で1位をいただきました。
今後も評価の向上を行い、海外評価機関においてはインデックスの組み入れをされることを目標としています。

ヤフーのCSR 今後の展望

田中:
これからも、サービスや各担当部署との連携をしっかりと行い、外部からの評価内容についてもしっかり伝えることで、評価向上などさらなる活動につなげていきたいです。

小南:
2019年9月までは、ヤフー株式会社としてのCSRでしたが、Zホールディングスグループとなったことで、今後はグループ全体としての活動や開示を広げていく必要があります。
Zホールディングスグループとしての成果をしっかり上げるための体制、新しいスタンダードを作り上げることが、中長期の課題です。Zホールディングスがグループとして健全に成長できるよう取り組んでいきます。

また、新型コロナウイルスの影響により、世界中がニューノーマルな生活や働き方になるなか、新たな価値観も生まれています。そのなかで、新たな企業価値や働き方を生み出し、それをしっかり伝えられるように活動していかなければいけないと思っています。
新型コロナウイルスはひとつのインシデントであり、この状況下で大きな影響を受けずに事業を継続できるかが問われたと考えています。今後も、あらゆるインシンデントにおいて健全に事業を運用していくため、ヤフーのみならずZホールディングスグループ全体の関係各所と連携しながらしっかりと企業価値を高めるための活動を進めていきます。

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