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企業情報

2018.02.15

Yahoo!ファイナンスの目指す未来

Yahoo!ファイナンスのサービスマネージャー 大塚

2017年にサービスリリースから20周年を迎えたYahoo!ファイナンス。投資家はもちろん、これから投資を始めたいと考えている人にも使っていただけるサービスを目指しています。

今回は、Yahoo!ファイナンスが大切にしているコンセプトや、今後の展望、課題、人材育成の考え方などについて、サービスマネージャーの大塚に聞きました。

・投資家・投資に興味のある人が必ず使うサービスを目指す
・投資に無関心な層に、どうすれば投資家になっていただくかが課題
・正確な情報を、見やすい形で、いつでも見られることの大切さ

投資家・投資に興味のある人が必ず使うサービスを目指す

―これまでの経歴とサービスの概要について教えてください

1994年、新卒で大和証券に入社し営業を経験後、本部に異動してトレーディングやそれに必要な情報を分析する業務などを担当しました。
その後、ネット系のベンチャーでエンジニアの経験を積み、ヤフーに入社したのが2002年です。エンジニアとして、ファイナンスやニュース、天気・災害など主にメディア系のサービスに関わってきました。ファイナンスのサービスマネージャーになったのが2013年10月。丸4年担当しています。

Yahoo!ファイナンスのリリースは1997年3月4日。今年でちょうど20周年を迎えました。アプリのリリースは、Android版が2013年12月、iOS版が2014年3月です。
パソコン・スマートフォンのブラウザー・アプリ全体で、1900万MUB(Monthly Unique Browser)規模のサービスです。それぞれを併用している方もいらっしゃるので、おおよそ1400万~1500万人の方に使っていただいているイメージですね。
ユーザー層は男性比率が圧倒的に高く、年齢層や年収がYahoo! JAPANの他のサービスと比べて高めで、40~50代がボリュームゾーンです。

写真
(Yahoo!ファイナンスサービスマネージャーの大塚)

―部署の雰囲気はいかがですか?

私を含め企画職が8名、デザイナー6名、エンジニア18名、総勢32名で運営しています。他にもベトナムにある開発拠点のエンジニアや、パートナー会社のエンジニア、デザイナーたちに手伝っていただいています。企画職の平均年齢は40歳前後ですが、エンジニアやデザイナーは20代の若いメンバーが多いですね。

Yahoo! JAPANには、毎月5回まで会社以外でも仕事をしてもよい「どこでもオフィス」という制度があり、さらにフリーアドレス制になったこともあり、部署の雰囲気は非常に自由です。ただ、自由とはいえ情報共有は重要なので、2週間に1回の全体定例会議以外に、週に1回テーマを問わず相談したい、共有したいときに使える「ファイナンス相談会」という時間を設けています。議論したいテーマがあれば事前に共有し、1時間ディスカッションする形です。他にも今後の方向性や企画の承認を行う時間を「ボード会議」という名前で設定しています。通常の会話は社内のメッセージングシステムでほとんど事足りますね。

―最も重視しているKPIと、今後それをどのように伸ばしていくのか教えてください

ファイナンス全体の利用者数を最重視しています。今はアプリとパソコンが中心ですね。
先日「Yahoo!ファイナンスとは何か?」ということを改めて話す機会がありました。投資している人には必ず使ってくださる、かつ投資をしてみたいと考えている人にも使っていただけるサービスでありたいと再認識しました。
私たちがなぜこの事業をやっているか? という問いかけに対する応えを指針として掲げているのですが、それが「おカネに働いてもらう楽しさを、すべての人に」という言葉です。

おカネに働いてもらう、つまりは投資なのですが、そこには危ない、損をするといった負のイメージが強いと思います。けれども、将来に向けておカネの心配をしないで済むようにするためには、やはり投資、特に長期投資が重要だと考えています。実際に投資をされた方からは、楽しい、面白いといった言葉をいただきますのでそれを多くの方に知っていただきたいです。また今は興味がなくても知らず知らずのうちに長期投資を行うような仕組みなどを通して、楽しい人生を送れるのではないか、とも考えています。

それには投資信託による積立投資が1つの解になりますが、Yahoo!ファイナンスではこれまで投資信託にあまり注力してきませんでした。今も投資信託は掲載されていますが、まだまだコンテンツが足りないですし、利用率も低い。投資信託に関する情報はたくさんありますが、それをどこまで詳しく、どう整理して見せるのか、どのような見せ方が一番分かりやすいかを愚直に追求していくつもりです。

Yahoo!ファイナンスサービスマネージャーの大塚

投資に無関心な層に、どうすれば投資家になっていただくかが課題

―これから投資を始めようとしている人や、投資初心者へのアプローチについて、何かアイデアはありますか?

投資を始める最初のハードルを下げるための施策はいろいろ考えていますが、これが正解! というものはなくなかなか難しいですね。金融庁の調査によると、投資を勉強してみたい人は約3割。残り約7割の人たちは無意識・無関心だそうです。われわれは「日本国民すべての方に」がコンセプト。
特にファイナンスでは「おカネに働いてもらう楽しさを、すべての人に」を掲げているので、投資を勉強してみたい人、無関心な人にいかに投資を始めていただくか? をYahoo!ファイナンスならではの考え方を用い、投資をする場所である金融機関の皆さまと協力して解決していきたいです。

―ユーザーからクレームが来ることはありますか? 逆にユーザーから感謝されたエピソードがあれば教えてください

クレームというより、不具合の指摘が一番多いですね。あとは改善してほしいところなど、要望をいただくこともあります。
感謝されたエピソードとしては、Yahoo!ファイナンスのサポーターズクラブを作った際、私たちが想像していた以上に感謝の声をいただけて驚いたこと。2000人くらいの方が参加してくださっていて「いつでも株価をチェックできてうれしい」「アプリが使いやすくて便利」などの声をいただいています。ユーザーのリアルな意見を知ることができて非常にありがたいですね。

―投資信託以外に、今後取り入れていきたい機能や注力していきたいことはありますか?

新しく投資を始める人を増やすのも大切ですが、口座を開くだけでなく長期的に投資を続けていただきたいと考えています。そのためにも今のYahoo!ファイナンスが、投資家の人たちにとって満足できるサービスになっているかを改めて見直す必要があると思っています。

直近はアプリに注力してきましたが、利用者数の多いパソコン版のサイトの使いやすさも突き詰めていきつつ、どれだけ簡単に投資を始められ、そしてその後の状況もわかりやすいか、を伝ていきたいですね。そうすることで、おそらく投資を始めたばかりの人にとっても使いやすいサービスになるはずです。

もちろん、Yahoo!ファイナンス単体だけで解決できないことも多いので、他サービスや金融機関にご協力いただく必要があります。
昨年はYahoo! JAPANのもつビッグデータを活用し「Yjamプラス!」という投資信託を作りました。株式会社Magne-Max Capital Managementさんという金融とテクノロジーの知見を持つ稀有(けう)な企業にアルゴリズムを考えていただき、そのアルゴリズムをもとにしてアストマックス投信投資顧問株式会社さんに投資信託を組成していただけて非常にラッキーでした。メディアでできることには限界があるので、他にはない投資信託をYahoo! JAPANのデータで作れてうれしかったですね。

Yahoo!ファイナンスサービスマネージャーの大塚

正確な情報を、見やすい形で、いつでも見られることの大切さ

―サービスマネージャーとしての日々の仕事について教えてください

「投資家に使ってもらうにはどうすればいいか?」など、みんなで議論しながら一緒に考えている時間が多いです。私はエンジニア出身ということもあり、日常的にエンジニアと話す機会もあるので、最新の技術的な情報について聞くこともあります。雑談したりミーティングしたり、とにかくたくさん会話をしています。雑談の中にヒントが隠されていることも多いので、それをどうやって形にするかを考えることも、サービスマネージャーの仕事の一つだと思います。

―金融とは全く畑違いのメンバーが異動してくる際、育成が大変だと思いますが、どのようにサポートしていますか?

今いるメンバーの95%が金融のバックグラウンドをもっていません。彼らにいきなり投資を理解しろと言っても難しいと思います。
ただ、Yahoo! JAPANでのサービスの作り方は基本的に一緒です。かつ、Yahoo!ファイナンスが増やしていきたいのは新しい投資家なので、投資未経験者が異動してきた際は何が分からないのかヒアリングできるメリットもあります。

しばらく部署にいると慣れてしまうので、未経験者の意見はありがたいんです。その後慣れた頃に、強制ではないですが投資の口座開設を勧めたりもします。
自分で投資しているメンバーも多いですが、投資に詳しいことが必須ではありません。もちろん詳しい人も必要ですが、詳しくない人も必要なんです。人それぞれ持ち味があるので、何らかのプロフェッショナルであれば問題ありません。

Yahoo!ファイナンスサービスマネージャーの大塚

―サービスを運営する上で、サービスマネージャーとして大切にしていることは何ですか?

「正確な情報を・見やすい形で・いつでも見られるように」これは絶対に守っていきたいです。サービスそれぞれに最適な見せ方があるので、ファイナンスの見せ方はどうなのかを突き詰めていくことが大切だと思います。
特にYahoo!ファイナンスはおカネが絡むサービスなので、間違った情報は絶対にNG、いつでも見られないのも駄目。この2つが特に優先度が高く、その前提の上でいかに見やすくするかにこだわっていきたいと思います。

―最後にユーザーの皆さんへのメッセージをお願いします!

先ほども言ったとおり、Yahoo!ファイナンスが重視しているのは「正確な情報を、見やすい形で、いつでも見られる」こと。これからもそれを愚直に磨いていくつもりです。
だからこそ、いつも使っていただいている皆さんから、もっとご意見をいただきたいと思っています。長く担当していると慣れてしまって気づけないことも出てくるので、率直なご意見をいただけるとありがたいです。それをもとに皆さんにより良いサービスを届けられるようにしますので、ぜひお願いします。

そして、おカネは身近な存在のはずなのに「おカネとは何か?」を考えることは少ないと思いますし、日本人は他人とおカネの話をしない人が多いことも課題に感じています。おカネは自由に生きていくための切符だと私は思っています。汗を流して働いておカネを増やすだけでなく、おカネ自体も働けるんですよね。1人で共働きみたいなものです。
ただ、投資を広めるためには私たちだけでは力不足です。投資をやっている皆さんには、投資の良さをぜひ周りの人に伝えていただければと思います。皆さんと一緒に日本の課題を解決していければと思いますので、これからもよろしくお願いいたします!

Yahoo!ファイナンスサービスマネージャーの大塚

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