ヤフー株式会社は、2023年10月1日にLINEヤフー株式会社になりました。LINEヤフー株式会社のコーポレートサイトはこちらです。
当ページに記載されている情報は、2023年9月30日時点の情報です。

企業情報

2017.04.24

「大事なのは、人と人のつながり」新卒2年目からの国際提携案件への挑戦

画像

Yahoo!コンテンツディスカバリー(以下YCD)は、Yahoo!ニュースや各メディアサイトの記事に、ユーザーそれぞれに最適化された記事や動画、広告などのコンテンツを表示させるサービスです。2015年のサービスリリース以降、配信量は月間250億Impsを超え、Yahoo!ニュースを含む約100媒体(2017年4月現在)で導入されるほどに成長しました。

YCDは、世界最大のコンテンツレコメンデーションプラットフォームの企業である、イスラエルのタブーラ社と業務提携し、タブーラ社のエンジンを使って展開しています。提携にあたって、中心となってタブーラ社とのコミュニケーションを担ってきたのは、新卒入社し、サービス立ち上げ当時はまだ2年目だった女性社員でした。

国際的な連携を成功させ、新規事業を成長に導いた経緯について、マーケティングソリューションズカンパニー コンテンツマーケティング事業本部の神本と、タブーラ社側の担当者、Joseph Franceさんに聞きました。

image

(左から、コンテンツマーケティング事業本部の神本、タブーラ社Joseph Franceさん)


英語は流暢ではなかったけれど、「できます!」と手をあげました

― YCDに関わるまではどんな業務をしていたのですか?

神本:
ヤフーに入社し最初はYahoo!ニュースを中心としたメディア事業の企画を担当しました。掲載媒体社向けのビジネス開発や新規プロジェクトのマネジャーなどを経験させてもらい、とても楽しい仕事だったのですが、「新しいことをやりたい!」という思いも同時に強くなっていきました。

YCD立ち上げの際は「英語できるよね?」と言われ、プロジェクトにアサインされました。留学経験もないし、流暢(りゅうちょう)に話せるわけでもなかったけれど、YCDにどうしても関わりたかったので「できます!」と手をあげてしまいました(笑)。

「必要なのは経験ではなく、情熱と知性」

― そんな中で、プロジェクトの中心メンバーとなった経緯は?

神本:
立ち上げ当初のメンバーは5人。経験豊富な先輩に囲まれ、新米の私はどう力を発揮するかを常に考えていましたね。まずはYCDを掲載してくれるメディアを開拓すべく、交渉に力を入れました。過去に事例がないような新しいサービスだったので、アプローチは難しかったです。熱意を持ってコンセプトを説明し、「一緒に市場を作ってくれるパートナーを探す」といった気持ちで取り組み、いくつかの媒体と契約を結ぶことができました。

タブーラ社のCEO(Adam Singoldaさん)は「必要なのは経験ではなく、情熱と知性。それが組み合わさっていれば、長年やっている人よりも大きなことを成し遂げられる」とおっしゃっていました。私はこの言葉に感動し、タブーラ社自体にも興味を持ち…。より積極的に関わっていくうちに契約やビジネスの話もできるようになり、タブーラ社とのコミュニケーション担当として、ヤフー側の責任あるポジションを任せてもらえるようになりました。

― はじめは思うように売上が伸びなかったそうですね。

神本:
そうですね。国によって市場の成り立ちや、マーケティングに対する考え方が違うため、タブーラ社の他国での成功事例がそのまま当てはまることがないんです。そのため、日本ではイベントや勉強会、事例作りなど、社内外において必死で啓発活動をしていたものの、今までの広告商材とは違う部分も多く、苦労しました。

広告主様にも直接会って説明を繰り返して、理解ある日本の広告主様とひとつ成功事例ができたことで、他の広告主様の需要が高まり、売上が伸びていきました。

image

「絶対に成功させたい」共通のゴールだけはブレなかった

ー では、Josephさんにもお聞きします。国際的な提携案件ということもあり、コミュニケーション面では苦労もあったと思いますが…?

神本:
言語というよりは、ヤフーとタブーラ社は会社の規模が違ったことが大きくて。スピード感が合わない部分がありましたね。

Josephさん:
タブーラの動き方はすべてが“Super fast ”。何か大切なことがあったら「じゃあ今すぐ決めましょう」。どんなことも、すぐにやろうという文化があるんです。タブーラはコンテンツディスカバリーだけをやっているので、早い動きができるという利点があります。ヤフーはたくさんのサービスがあるので、優先順位の設定が難しいし、タブーラより時間がかかってしまうのは仕方がないことだと理解はしていました。

神本:
そういった違いに苦労する中、タブーラ社のCEOは「一緒にやっていきたいという思いは同じだから、両社のスピード感をすり合わせていこう」と話してくれました。「これがうちの常識だから」と相手に押し付けてはダメ。3年かけて、今は当時より両社の足並みがそろってきたかなと思っています。

Josephさん:
「絶対にコンテンツマーケティングを成功させたい」という両社共通のゴールだけはブレなかったですね。成功させるための手段は重要ではない。両社の人間同士が信頼しあっているので、建設的に話ができるというのは素晴らしい点だと思っています。

image

新規事業を立ち上げ、ここまで来られたことは大きな自信に

― 神本さんは新卒入社以来、さまざまな経験をしてきたと思いますが、振り返ってみて思うことは?

神本:
タブーラ社との英語でのコミュニケーションや、大人数のお客様を前にしたプレゼンテーションなど、恥ずかしい失敗経験もたくさんしましたが、新規事業を国際的な会社と立ち上げ、ここまで来られたことは大きな自信になりました。

社会人になって、まだ自分の仕事のスタイルが確立していない時期にタブーラ社と仕事をして、Josephさんとは年の差はあれど、プライベートでも仲良くしていただけるような間柄になり、仕事も「会社と会社」ではなくて、「人と人」なんだなと感じました。仕事で話をするときも、商品の説明をするというよりは、熱意を伝える。そうすると共感してもらえるし、自然と情熱的な人が集まってきます。

Josephさん:
文化や背景が違うのによく分かり合えたのは、神本さんがタブーラのCEOや、私の上司らとも頻繁に、熱意を持ってよく話をしてくれたからだと思っています。

ちなみにYCDの立ち上げのころの掲載媒体社は、ファッション系メディアが目立っていました。神本さんはファッションにとても興味があるので、ファッション系メディアとの契約を多くされてきていて。YCDは神本さんのキャラクターや努力がよくにじみ出たサービスですね。

YCDはもっと大きくなる可能性を秘めているので、神本さんにはこれからもYCDの中心で、両社の架け橋になって活躍していただきたいです!

神本:
そのように言っていただけて、とてもうれしいです。これからもタブーラ社といろいろなことを乗り越えて、一緒に事業を大きくしていけるよう頑張りたいです。

このページの先頭へ