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2017.02.22

あなたの都道府県は何位?交通利便度を可視化してみた ~東京より京都・愛知が実は便利!?~

あなたの都道府県は何位?交通利便度を可視化してみた ~東京より京都・愛知が実は便利!?~

※現在、いくつかの県で出発駅の再検討を行っております。修正が完了次第反映いたします(2/22 11:00現在)

こんにちは、「Yahoo! JAPANビッグデータレポート」チームです。

過去に発表した「リニアは日本をどれだけ狭くするのか?」のレポート内で「到達所要時間マップ」を紹介しました。

(図1)東京駅から全国への到達所要時間マップ

東京駅から全国への到達所要時間マップ。この画像は、「Yahoo!地図」のルート探索機能より得られたデータを計算し、東京駅から日本全国への到達所要時間を地図上に可視化したものです。

【条件】

1:
東京駅を出発地とする
2:
出発時間を「平日午前7時」として計算する
3:
利用する交通手段は「徒歩」「車」「電車」「新幹線」「バス」「フェリー」「飛行機」とする
4:
到達地点は、日本全国の町丁目エリア約19万件の代表点を設定する(例:○○町○○丁目)
5:
到着時間の最大値は出発から12時間後までとする
資料:
Yahoo! JAPANビッグデータレポート

東京駅から全国への到達所要時間マップ。この画像は、「Yahoo!地図」のルート探索機能より得られたデータを計算し、東京駅から日本全国への到達所要時間を地図上に可視化したものです。

これは東京駅を起点に日本全国約19万エリアに対して到達するのにかかる時間を計算し、到達可能時間に応じて色分けをした地図です。1時間以内ならどこまでが対象エリアなのかなどを一目で確認することができ、基本的には公共交通機関や高速道路といったインフラが充実しているほど到達可能エリアは広がると考えられます。 今回のレポートでは、この到達所要時間マップを元にした交通利便度の分析と、以前より要望の高かった47都道府県の主要駅(空港)を起点とした「到達所要時間マップ」を作成しました。東京都のみ前回のデータを使い、それ以外の都道府県は道府県庁からもっとも近い主要駅を起点と設定した。各都道府県の違いをぜひご覧ください。

【交通利便度を調べてみる】

前回のレポートでは、任意の地点(前回は東京駅)を起点として全国19万地点への公共交通機関などを用いた最短所要時間を計測する手法を作成しました。今回はその仕組みを応用することで、交通利便性を数値化して可視化することが可能になるのではと考え、各都道府県ごとに集計し比較を行うことにしました。

まずは交通利便性を数値で表す方法を考えます。到達所要時間マップでは1時間ごとに到達可能なエリアを色分けしているため、各時間レンジごとに到達可能なエリアの面積を求めて、全国面積に対する割合を計算することにしました。つまりこれにより「1時間以内に到達できるエリアは全国の○%」といった数値で表すことが可能となります。
今回は主要鉄道駅(沖縄県のみ那覇空港)を起点として出発から1時間までの到達所要時間とエリア面積を計算したところ次のような結果となりました。

(図2)1時間で到達できるエリア面積ランキング

時間で到達できるエリア面積ランキングの図

資料:
Yahoo! JAPANビッグデータレポート

1時間以内に到達できるエリアでもっとも面積が広いのは東京駅。やはりというべきか、東京都の公共交通機関の充実っぷりがうかがえます。上位10都府県のなかで注目したいのは岡山県と福島県。後ほど紹介する全国の到達所要時間マップでも確認できますが、新幹線を起点として短時間で大きく到達可能エリアを広げている様子が一目でわかり、興味深いランキングとなりました。
下位のほうを見てみると、他県と陸でつながっておらず県面積も狭い沖縄県がもっとも到達可能エリアが狭くなりましたが、それ以外にも西日本が多いのが特徴です。これは到達エリア面積を伸ばしやすい大阪や愛知、東京から遠い県が多く数値が伸びにくいということが要因として挙げられそうです。また、東日本では東北の2県とともに、意外にも首都圏の山梨県が下から11番目に入っているという結果がわかりました。
色分け地図を見てみると一つ大きな特徴が浮かび上がっていることがわかります。それは3大都市圏とそれを繋ぐ新幹線のラインが赤くなっているということです。この効果が先ほど紹介した岡山県と福島県の交通利便度に恩恵を与えていると考えられます。

次に到達所要時間を2時間以内にして面積を求めてみると驚きの結果が得られました。

(図3)2時間で到達できるエリア面積ランキング

2時間で到達できるエリア面積ランキングの図

資料:
Yahoo! JAPANビッグデータレポート

どの時間帯でも1位が確実と思われた東京駅を上回る都市が二つも現れました。それが「京都駅」と「名古屋駅」です。それぞれ域内で交通網が充実している上に、2時間以内で異なる大都市圏、京都は名古屋駅を中心とした東海エリア、愛知は京都駅、新大阪駅を基点とした関西圏エリアを広くカバーできるというメリットが数値として表れたとみられます。 また、色分け地図では1時間以内の時と比較して、より明確に新幹線の幹線から近いか遠いかがくっきりと移動可能範囲に影響を与えているということがわかる結果となりました。

それでは、全時間帯で比較してみましょう。

(図4)全時間帯別の到達エリア面積ランキング

(数値は%、カッコ内の数値は順位)

資料:
Yahoo! JAPANビッグデータレポート

全時間帯で比較するとさらに面白いことがわかってきます。
沖縄県は飛行機を使用しないと残りの都道府県への到達が難しいため3時間以内までの到達エリア面積は極端に少ないですが、那覇空港は大都市との航路で結ばれているため、後半は他県に負けないほどエリア面積を増やしてくことがわかります。
また、6時間以内にいけるエリア面積では1位の東京駅(56.59%)と最下位の長崎駅では(14.89%)と約3.8倍ほどの開きがあることもわかりました。

【全都道府県の到達所要時間マップ】

最後にすべての都道府県版の到達所要時間マップを作成しましたので、皆さんがすんでいる地域をぜひご覧ください。

(図5)全都道府県の到達所要時間マップ

北海道の到達所要時間マップ

【条件】

1:
各駅を出発地とする
2:
出発時間を「平日午前7時」として計算する
3:
利用する交通手段は「徒歩」「車」「電車」「新幹線」「バス」「フェリー」「飛行機」とする
4:
到達地点は、日本全国の町丁目エリア約19万件の代表点を設定する(例:○○町○○丁目)
5:
到着時間の最大値は出発から12時間後までとする
資料:
Yahoo! JAPANビッグデータレポート

集計条件は前回とほぼ同様の方法で行っています。ぜひ気になる都道府県を比較してみてください。それぞれの地域で色々な特徴が見つかるかと思います。

今回は飛行機を含む全公共交通機関を用いた計算を行いましたが、電車のみや車のみ、または5000円以内でなどといった集計も可能なためそのような比較も今後検討したいと考えています。

引き続き、Yahoo! JAPANビッグデータレポートをよろしくお願いいたします。

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