Yahoo!基金は、このたび、東日本大震災復興支援助成事業の一つとして、山形県の産学連携組織「やまがたメイカーズネットワーク」が主催する3Dプリンターの出前授業に助成しました。
その取り組み内容と助成を決めた理由について、Yahoo!基金の田村に聞きました。
(「やまがたメイカーズネットワーク」が7月13日に南相馬市で主催した3Dプリンターの出前授業の様子)
- 今回、やまがたメイカーズネットワークを助成するにあたって、決め手はどういったところにあったのでしょうか?
田村:
Yahoo!基金では、そもそも高校生など次世代向けの活動に助成したいという思いがありました。山形メイカーズネットワークによる3Dプリンターで授業をするといった内容の申し込みは初めてで、また、その授業も先生や講師が教えるのではなく、山形県の高校生が福島県の高校生に、福島県の高校生が地元の小学生にものづくりを教えるという魅力的なものでした。
ものづくりの輪が広がっていくことや、若い世代が3Dプリンターを使った授業に触発されて、新しいアイデアや取り組みが起きることを期待して、今回の助成を決めました。

また、今回のこの出前授業を行う福島県立小高工業高校のある地域は福島第一原子力発電所の事故により避難指示区域に指定され、仮設校舎に移転しているため、学校生活にも負担を強いられているのではないかと察していました(選考当時。2016年7月12日に地域の大半が解除)。
3Dプリンターの出前授業を実施することで彼らの負担を少しでも軽減できるのではないか、とも考えました。
- 助成先からはどういった反応がありましたか?
田村:
「今後は、小学校以外にも、中学校の体験入学やこども科学祭での展示などを通じて地域貢献活動を続けたい。地域貢献や人材育成の点で、Yahoo!基金の助成は意義がある」とありがたいコメントをいただいております。
- 7月13日に南相馬市鹿島区の仮設校舎で行われたというこの3Dプリンターの授業は、具体的にはどういった内容だったのでしょうか?
田村:
高校生が自分で機械を作り、さらに下の年齢の人に教えるという非常に貴重な機会だったと聞いています。当日のレポートは、以下のURLにありますのでぜひご一読ください。
・復興への思いを形に……高校生が手作り3Dプリンターで小学生に出前授業(THE PAGE)

(出前授業で使われた3Dプリンター)
田村:
今後もYahoo!基金では、東日本大震災復興支援助成事業を続けてきます。助成先のレポートも定期的に掲載していますので、特に一度でもYahoo!ネット募金を通じて寄付をしてくださった方には、自分の寄付がどのように役立っているかをぜひご覧いただければと幸いです。