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企業情報

2016.03.28

「競技活動と業務経験の両立を支援する」 障がい者アスリート制度

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1996年4月にサービスを開始したYahoo! JAPANは、20年目を迎える今年の4月1日より、障がい者アスリートが現役期間中に競技活動と両立して業務体験、スキルを習得できる制度を開始します。
執行役員でピープル・デベロップメント統括本部長の本間浩輔に「障がい者アスリート制度」を開始することになったきっかけと制度の内容、今後の展望について聞きました。

4人のアスリート社員は仲間。引退後は定年までYahoo! JAPANで働いて欲しい

- 4月よりYahoo! JAPANで導入する「障がい者アスリート制度」とはどのような制度なのでしょうか?

障がい者アスリート本人の希望に沿って、勤務時間や業務量の調整を行い、競技活動と業務を両立させながら、業務経験やスキルの習得を目指していく制度です。
アスリートをスポンサー契約という形で受け入れ、彼らのスポーツ成績に対して報酬を払う、という企業は多いと思いますが、私たちはYahoo! JAPANでの業務のパフォーマンスに対して報酬を払う、という仕組みを採用しています。 

- この制度で実際に働き始める社員について教えてください。

すでに入社済みで、先日リオデジャネイロパラリンピックの日本代表に内定した車いす陸上(マラソン)の洞ノ上(ほきのうえ)浩太、パラバドミントンの杉野明子、また、4月1日に入社する車いすフェンシングの加納慎太郎、車いす陸上(マラソン)の武村浩生の合計4人が、この制度で働き始めます。

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- 今回この制度を導入するようになったいきさつを教えてください。

この制度を開始するにあたっては、いくつかの理由がありました。
まず第一に、Yahoo! JAPANはIT企業です。オフィスに出社しなくても、IT技術を活用することで、働きたい時間に働くことができます。アスリートの場合、練習や遠征などの都合でなかなかオフィスに来られない時もあると思いますが、パソコンがあり、通信環境さえ整っていれば、空いた時間に働くことができます。IT企業ならではの多様な働き方で彼らを支援できるのではないかと思いました。

また、2013年に新卒で入社したパラバドミントンの杉野をはじめ、Yahoo! JAPANには以前より障がい者アスリートとして活躍する社員が何名かいました。彼らの中には、競技活動と業務を両立させたい、と思っている者もおり、その姿からいろいろと学ぶことが多かった。
2020年の東京パラリンピックを控えている今、スポーツを通じて仲間を応援する喜びを社員と分かち合いたかった、ということも理由のひとつです。

最後に、サービス開始から20年を迎える今年は、会社として新しいことに挑戦する良いタイミングでもあります。この制度が今後の社員の「新しい働き方」を検討する上でのモデルケースのひとつになるのではないかと思いました。


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(リオデジャネイロパラリンピックの日本代表に内定した、車いす陸上の洞ノ上浩太。北九州センターで勤務)

- この制度を通じて、アスリートの社員には具体的にどのようなメリットがあるとお考えですか?

勤務形態についてはかなり自由を認めており、競技活動でオフィスに出社できなくても、ちゃんと業務上のパフォーマンスを上げているのであれば、そのパフォーマンス分に対して報酬をお支払いします。勤務日数や時間、内容に応じた報酬になるので、たとえば週5日のうち1日しか業務をできなかった時であれば、その時間などに応じてお支払いします。

私たちは彼らを「仲間」だと思っています。だから、アスリートを引退した後は、定年までYahoo! JAPANで働いて欲しい。「競技人生が終わったあともYahoo! JAPANで働くのだから、今のうちからいろいろな業務経験を積んでおいたほうがいいよね」という考え方です。

アスリートの中には「私は練習だけして、競技面での成果に対してだけ報酬をもらえればいい。引退後のことは自分で考えますよ」という人もいるかもしれません。
ただ、競技活動に取り組みながらも引退後を見据えて業務に携わりたいと考えるアスリートもいて、その思いにちゃんと向き合ってくれる会社がいい、と言っているのが、今回この制度で勤務を開始する4人のみなさんです。

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- 実際に、4人のアスリート社員たちはどのような業務にあたるのでしょうか?

洞ノ上は、北九州センターでカスタマーサービスの業務を中心に担当しています。彼は遠征が多いのでまだ業務内容は限られますが、そのうちプロジェクトの企画メンバーになるなど、いろいろ可能性はあると思います。杉野に関しては東京本社入社時から財務の部署で経験を積んでいます。4月から新たに迎える加納さん、武村さんは、人事の部署に配属予定です。

ほかの社員と同様に、Yahoo! JAPANの人材育成の制度やプログラムにも参加してもらうので、各自の適性をみながら今後の業務内容は調整していきたいと思っています。

また、いくら勤務時間や勤務環境で自由が認められているといっても、自由とアカウンタビリティー(説明責任)はセットです。上司と部下が定期的に1対1で行う「1on1ミーティング」をきっちりやることで、彼らの業務の状況や悩みなどを上司が常に把握できるようにしています。

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(パラバドミントンの杉野明子。東京本社で勤務)

- 「障がい者アスリート制度」の今後の展望を聞かせてください。

もう少し人数を増やしていけるといいですね。今回の制度も私たちにとってはチャレンジであり、うまくいくかどうかは正直まだ分かりません。4人のアスリート社員と相談しながら、どういう働き方が本当にベストなのかを一緒に検討していきたい。
また、社員にも彼らと積極的にコミュニケーションをとってもらうことで、もっと新たな応援の方法を考えていけるんじゃないかと思っています。

この制度がYahoo! JAPANの社員にとっての「新しい働き方」の皮切りになるよう、今後もさまざまな取り組みを導入していきたいと思っています。

(Yahoo! JAPAN所属の障がい者アスリートの紹介サイト)
Yahoo! JAPANの障がい者アスリート
障がい者アスリートが現役期間に、 競技活動と両立して業務経験やスキルを習得できる制度を開始(お知らせ)
多様性がイノベーションを加速 ヤフーのダイバーシティの取り組み(CSRレポート)

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