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2015.11.09

ヤフーの公式カメラ隊が、社内イベント写真の撮り方のノウハウを伝授

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今回は、公式カメラ隊発足のきっかけをつくり「カメラ隊の母」と呼ばれている山田さん、最初の撮影メンバーの隼田さん、林さん、小堀さん、堀江さんにお話を聞きました。


さらに「公式カメラ隊同士でインタビュー中の写真を撮りあってください!」とお願いしました。重鎮メンバーがお互いを撮りあっている姿がとても新鮮でした!(^^ 

- 公式カメラ隊発足のいきさつを教えてください。

山田:
ヤフーが新しい体制になり、全社員が集まるイベント「Yahoo! Meeting」の3回目(YM3)を、東京国際フォーラムでやることになったのがきっかけです。

私は当時、広報室で社内広報を担当していました。社の歴史に残るだろうこのイベントの記録写真を撮らなければと思ったのですが、当時の広報室の人員だけでは、記録撮影に専念できる余裕も機材も腕もありませんでした。
これはカメラマンが必要だと思い、社長の宮坂さん(当時の事業部長)から「すごく写真が撮れるヤツがいる」と紹介してもらっていた隼田さんにお手伝いをお願いしました。

さらにカメラマンを社内公募したところ「機材は自分で持ち込み、もしカメラが壊れても責任はとれません」という条件にもかかわらず、20人以上の方から応募がありました。そのなかから撮影をお願いしたのは5人になります。

YM3の前日に、顔合わせと撮影の打ち合わせのため集まってもらいました。

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(左が山田さん)

林:
お互い初対面だし、それぞれが持ってる機材も知らなかったので、とりあえず互いに持ち込める機材を言って、ホワイトボードにどんどん書いていったのですが、アルファベットと数字しか出てこない。

でも、私たちには何のことだかわかるので、どんなレンズや本体を持っているかを確認しあって「おおーー!」とか言っているわけですよ。

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(こんな↑感じだったそうです)

山田:
私は書かれている内容がさっぱりわからないので、ポカーンとしながらその様子を見ていました……。どうやら、カメラをやる人同士では、自分の名前と持ってる機材を言えば、人となりと撮影のスタイルやテイストがわかるのだそうです。

この機材だったらこの配置だよね、とみなさんの間で決めたら、あとはもう当日の撮影に臨むしかない、という感じでした。

隼田:
あの時は「あるものを撮る!」という感じでしたね。

林:
そもそも全員、国際フォーラムに一度も入ったことがなかったですからね……。
そんな中、イベント最後に山田さんの無茶なオーダーが。

山田:
ステージ前にいる役員とその後ろの客席にいる社員をできるだけたくさん入れて撮って! とお願いしました。

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(YM3の集合写真)

山田:
この時集まってくださった、のちのカメラ隊のメンバーになっていくみなさんが、本当にいろいろなバリエーションの写真を撮ってくださったんです。

たとえば、YM3の時には、小堀さんは受付周辺で女性陣を撮ってくれました。
普通に撮ってしまうと、ヤフーの男女比だと4人に3人は男性になってしまうんですが、女性社員たちの華やかな雰囲気を撮ってくれたので、広報としては、とても助かりました。

小堀:
YM3の時は「記録が残っていればOK」という感じでしたが、この時の撮影をきっかけに、全員が「会社の看板を背負って出す写真がこれではだめだ!」と危機感を持ったんです。
その時に撮影していたメンバーは、YM3の撮影後に全員機材を買い替えたんですよ(笑)

公式カメラ隊はみんないい意味でのライバルです。同じ案件を撮った時には比べられるので、勝ちたい! という思いはみんな持っていると思います。
いい写真を撮れば何万人に見てもらえる機会もありますし、メンバーはそれぞれが自己責任で頑張ったり、メンバー同士で切磋琢磨してスキルを伸ばしています。

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(小堀さん)

堀江:
私はいわゆる写真の「練習」はしないんです。好きだったら練習と意識しないと思うので。楽しいという気持ちしかないから「努力してますか?」と聞かれても「してません」って言います。楽しかったら努力をしている! という気分にはならないですね。  

新宿駅南口などの、 テレビでよく放映されて報道関係者が行きそうな現場が近くにあると、とりあえず行ってみることがあります。
先日、山手線が止まった時は、駅の電光掲示板の前で駅員が説明しているところが画になるのではと思って撮りに行きました。
その場のみんなが困っている空気感が伝わるように撮ることを意識しました。 写真はその現場の状況や熱量を伝えるものだと思っています。

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(堀江さん)

- 当時は、山田さんの依頼は無茶なものも多かったそうですが……。

林:
当時のカメラ隊は、何をどう撮ってとはあまり言われなかったんですよ。「何月何日にここに行って、いい感じのものを撮ってきて」って言われるだけ(笑)
社内で節分に豆巻きをした時の撮影の依頼もちょっと無茶でしたね。

小堀:
「豆が飛んでるといいな~」とかいわれるんですよね(笑)

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林:
それから、これはYM4の写真なんですけど、この時の依頼も忘れられないんですよ。
「パペポ(※)みたいに宮坂さんと井上さんの写真を撮って」と言われたんです。
(※)1987年から1998年まで放送された、笑福亭鶴瓶と上岡龍太郎のトーク番組。

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隼田:

正しく言うと「ツーショットのフルショットで」ですかね。

林:
でもそんな指示じゃなかった(笑)

山田:
「親密感と、熱量」なんですよ、パペポって。それは伝わりましたよね?(^^
でも、こんな風に社外のプロカメラマンに撮影依頼をしたら怒られますよね……。

カメラ隊のメンバーは読解力もありますし、みんなの方が宮坂さんのいい表情も知っている。なので安心してこういう無茶なお願いもできるんです。
機材も何もわかっていない私が細かく言うより「こういうところで使いたいです」とか「宮坂さんのこういう面を伝えたいんです」ということだけ伝えたら、あとはお任せしてしまった方が、確実に思った以上の写真に仕上げてもらえるんです。

さきほどの豆まきの写真も「豆がにゅにゅっと飛んでいた方がいいな。躍動感がある感じで」と伝えたら、みなさんがそれを形にしてくれました(^^

隼田:
社内イベントの写真を公式カメラ隊が撮る最大のメリットは「社内の文脈をよくわかっている」点だと思っています。
たとえば社長の宮坂さんのことを「こんな時に笑うんだろうな」「こういうことが好きなんだろうな」と予測しながら撮ることができるのが強みではないかと。

YM3のあった2012年の6月からカメラ隊としての活動が始まり、2013年に山田さんが社内広報の担当を外れたことをきっかけに、カメラ隊に直接撮影の依頼がくるように体制をつくって社内にアナウンスしました。
それまでは月3件くらいの撮影依頼だったのですが、依頼が一気に増えて、多い時には月に15~20件くらいの依頼がきたこともありました。

最初は、飲み会の写真を撮ってほしい、とか誕生日だから撮影に来て、という依頼がかなり多く、対応しきれなくなったので、何かのメディア媒体露出(社内広報記事、ソーシャル、ブログなど)に掲載される写真を撮影する、というルールを設けました。

メンバーも年々増えて、今では80人になっています(^^

- ちなみに、みなさんにとって山田さんはどんな存在ですか?

林:
カメラ隊の飲み会やイベントには必ず山田さんを誘いますし、 今でもカメラ隊のメンバーだと思っています。

堀江:
アメとムチの使い分けがうまい、逆らってはいけない人 (笑)

小堀:
「大地」ですかね。
隊員、カメラ隊がすくすく育つ場。心のホームグラウンドというか。
これからも、カメラ隊設立の思想は脈々と受け継がれていくと思います。

隼田:
「カメラ隊の母」だと思っています。

- カメラ隊には、指導する時の名言も多いですよね。

【名言の一部】
「死ぬほど感度を上げてください」
「迷ったらシャッターを切れ」
「いいからシャッターを切れ」
「豆をとめろ!」

林:
私が言うことは「前に出ろ」「こぼすな」この2つだけです。

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(林さん)

山田:
YM5の時に、その時はじめてステージ下という大役を任された新人の片山さんを指導していた堀江さんと隼田さんはこわかったですよ(笑)
最後の重要なシーンの撮影では、設定の数値まで指示して「いいから押せ!」と。

でも、カメラ隊に入ってきた若手を、役員の近くでどんどん撮影させることで、撮れるように育ててしまうんです。すごい育成方法だと思います。
カメラ隊には、マネジメントに長けた人と、育成が上手な人たちが集まっているなと。

- カメラ隊の今後について

隼田:
公式カメラ隊は、アマチュアだからこそうまくいっていると思っています。たとえば、「撮影部」のような組織になってしまったら、ここまでのパフォーマンスは発揮できないのではないかと。
ボランティアで楽しいことをやるために集まっている集団だからこそ、モチベーション高く撮影にのぞめて、もっとうまくなろう! というポジティブフィードバックが回るんですよね。

今後もこの体制を維持しつつ、もし組織が必要になったら、数人社員が組織に属して、あとはボランティアでというのが理想です。

また、各拠点に1名ずつはカメラ隊をおきたいので、あとは福岡と札幌で声をかける人を見つけたいと思っています。
さらに最近は、ベトナムの拠点にもカメラ隊がいるので、ビデオ会議で写真を見せてもらってアドバイスもしています。

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(隼田さん) 

山田:
いまや私が関わっていたころとは比べ物にならないほど大きな隊になりました。案件も社内にとどまらずメンバーは幅広く活躍していてすごい成長だと思います。
でも、発足当時も今も変わらないのは、カメラ隊の撮影活動は本当に、愛と情熱でできてるということ。素晴らしい社員ボランティア組織だと思います。

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