こんにちは、「Yahoo! JAPANビッグデータレポート」チームです。
2013年12月に公開した「インフルエンザだけじゃない!? ビッグデータと流行性感染症との関係」で、検索データからインフルエンザの感染状況がリアルタイムで把握できそうである、と報告いたしました。
公開当時はまだ患者数が少ない時期だったのですが、例年同様1月に入り増えてきていますので、インフルエンザの感染拡大が収まるまで毎週最新状況をお届けいたします。
早速、ビッグデータ分析による今週のインフルエンザ状況をご覧ください。
(2014年3月4日をもちまして、インフルエンザ状況の更新はすべて終了いたしました。)
(図1)インフルエンザ患者報告数と某治療薬の検索数
- 資料:
- 国立感染症研究所、Yahoo!検索
2月24日~3月2日週のデータによると、某治療薬の検索数から推測される患者報告数は21.9(人/定点)となり、4週連続の減少となりました。先週の推測値と同様に、厚生労働省から発表された患者報告数も減少が緩やかとなっており、急激な終息ではなくじわじわと患者数を減らしている状態であることがうかがえます。
(図2)各都道府県別のインフルエンザ状況マップ
- 資料:
- Yahoo!検索
「各都道府県別のインフルエンザ状況マップ」は先週と同じく、「減衰」領域に多くの都道府県がとどまる状態となり、石川県など一部の地域においては検索割合スコアが先週比で100%を越える地域も増えてきています。また、先週スコアの上位であった東京都や青森県のスコアが減少する一方、石川県のほかに福井県や岩手県、宮城県などがスコアの高い地域として上位に来ています。
(図3)「インフルエンザ」の各都道府県別検索分布
- 資料:
- Yahoo!検索
検索比率の分布は日本全域において偏りがなく、ほぼすべての地域からインフルエンザの関心が高い状況が続いています。
インフルエンザの最新情報や対策方法について
- Yahoo!ヘルスケア - 毎年約1000万人が感染するインフルエンザ
急な発熱や全身症状が特徴で、重症化する危険も。予防するには?
健康セルフチェック - インフルエンザチェック - Yahoo! JAPAN - 冬のウイルス対策特集
ビッグデータから見るノロウイルスの状況について
(このレポート記事は、2014年1月23日公開時点のものです)
今回は、ノロウイルスの状況に関しても追加報告をいたします。
2014年1月に入ってから連日のように、ノロウイルスの集団感染に関するニュースが報道されています。例年、ノロウイルス患者報告数は年末にピークを迎え、その後は終息していくことが多いのですが、今年は年始に再び増加しました。
ノロウイルス患者報告数との相関がある「嘔吐下痢症」の検索数推移も同様の動きをしており、直近の2014年1月13日~1月19日までの週では先週に比べ増加。この状況からもノロウイルスは終息には向かっておらず、感染拡大が続いていることがわかります。
(図4)ノロウイルス患者報告数と「嘔吐下痢症」検索数の推移
(指数: 期間最大値=100 )
- 資料:
- 国立感染症研究所、Yahoo!検索
2014年1月13日~1月19日の都道府県別検索分布では、九州地方からの検索比率が高い傾向にあり、当該地域ではよりいっそうの警戒が必要です。
(図5)「嘔吐下痢症」の各都道府県別検索分布
- 資料:
- Yahoo!検索データ
2014年1月6日の週から毎週お届けしてきた「ビッグデータ分析でみるインフルエンザ感染状況」ですが、インフルエンザのピークはすでに過ぎ、今後は引き続き患者数を減らしながら終息していくと見られますので、今週の報告をもちまして更新を終了いたします。 今回の推測値の推移データなどをもとに、さらに精度を高めてまいりたいと思います。今後とも「Yahoo! JAPAN」ビッグデータレポートをよろしくお願いいたします。