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プレスリリース

2016.03.25

「北九州データセンター」と「白河データセンター」に新棟を増設、 サービス処理基盤の強化と外販需要用途に

株式会社IDCフロンティア
ヤフー株式会社

~Yahoo! JAPANのインターネットサービスおよびクラウドなどのインフラ基盤の強化に向け~

Yahoo! JAPANグループである株式会社IDCフロンティア(以下IDCF)とヤフー株式会社(以下Yahoo! JAPAN)は、環境対応型大規模データセンターである福岡県北九州市の「北九州データセンター」と、福島県白河市の「白河データセンター」にそれぞれ新棟を建設します。

建設規模は「北九州データセンター」が1棟約610ラック規模、「白河データセンター」が1棟70ラック・全6棟で構成される計420ラック規模となり、工期は「北九州データセンター」が2016年2月から12月中旬の約11か月、「白河データセンター」は同年4月末から10月末の約6か月を予定しています。

「北九州データセンター」の新棟となる6号棟は、Yahoo! JAPANとIDCFのクラウドサービスおよび外販での利用を予定しています。「北九州データセンター」は、クラウドサービスにおける西日本地域の提供拠点であり、外販のハウジングサービスなどにおいては、東京・大阪に集中するシステムの地理的分散や電力供給会社の分散により事業の継続や災害対策に機能を発揮します。将来は最大11棟までの増設が可能であり、拡張余力をシステム選定の条件とした企業の大規模需要にも応えます。

「白河データセンター」の新棟となる4号棟は、2016年3月に第1期分が竣工した3号棟に引き続きYahoo! JAPAN向けに増設され、増加を続けるデータの格納や、Yahoo! JAPANが保有するマルチビッグデータを活用するための処理基盤強化を目的としています。さまざまな企業がデータセンターで各種のIT機器を利用する場合と比べ、4号棟を一社専用とすることは、設置する機器の画一化と動作環境を絞り込み、設備の許容範囲も小さくして無駄を排し、建物の工期を短縮して効率の高いサーバーの収容を実現できます。

また今後見込まれる需要の変化に迅速かつ柔軟に対応していくため、需要に応じて建設を行うモジュール方式を採用し、サイズを複数階の建屋型から平屋型へダウンサイジングすることで工期を従来の1年から約半年に短縮することを見込んでいます。さらに、複数に分割した構造物を現地で組み立てる建設方式の採用と小規模モジュール単位での段階的な施工により、建設コストを最適化することができます。

「北九州データセンター」と「白河データセンター」は、今後もグループ全体のインターネット事業におけるインフラ基盤の強化、およびデータ利活用を目的とした基盤整備のために展開していく予定です。

IDCFは、データセンター事業を基盤としたクラウド事業の拡大を推進しており、クラウドでデータを処理するだけでなく、「データ集積地」(データも集積するセンター)となるべくビジネスモデルの変革を進めています。今後も、Yahoo! JAPANと共にグループの事業を支える根幹であるデータセンターおよびバックボーンネットワークの増強を継続し、高品質で安定したインフラ基盤を提供してまいります。

名称

北九州データセンター

場所

福岡県北九州市

工期

6号棟:2016年2月着工~2016年12月中旬竣工(予定)

■稼働済み
5号棟:2012年3月着工~2013年4月
4号棟:2011年7月着工~2012年4月
3号棟:2010年11月着工~2011年9月
2号棟:2008年7月着工~2009年3月
1号棟:2008年1月着工~2008年9月

敷地面積

6号棟:約2,900平方メートル(倉庫棟含む)
全体 約39,900平方メートル

延床面積

6号棟:約5,200平方メートル(倉庫棟含む)
5号棟:約5,800平方メートル
1~4号棟:各棟 約3,000平方メートル
計 約27,800平方メートル(1~6号棟および管理棟・倉庫棟など施設含む合計)

ラック数

6号棟:約610ラック
5号棟:約530ラック
3~4号棟:各棟 約570ラック
1~2号棟:各棟 約530ラック
計 約3,340ラック(1~6号棟の合計)

建物構造

6号棟:鉄骨造
5号棟:鉄骨造
1~4号棟:鉄骨鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造、一部鉄筋コンクリート造)

規模

6号棟:地上3階
5号棟:地上3階、地下1階
1~4号棟:地上2階

床荷重

6号棟:1,200kg/平方メートル
1~5号棟:1,000kg/平方メートル

実効電力

6~8kVA/ラック

受電能力

30メガボルトアンペア

電気事業者

九州電力

空調方式

6号棟:水冷空調システム
5号棟:直接外気空調+水冷空調システム
1~4号棟:直接外気空調+空冷空調システム

用途

Yahoo! JAPAN各サービス、クラウドサービス、コロケーションサービス


北九州データセンター6号棟完成予想図

名称

白河データセンター

場所

福島県白河市

工期

4号棟:2016年4月末着工~2016年10月末竣工(予定)
3号棟:2015年10月着工~2016年3月初旬竣工 ※第1期200ラック分

■稼働済み
1号棟および管理棟:2011年9月着工~2012年9月
2号棟:2012年10月着工~2013年9月(2014年6月稼働)

敷地面積

4号棟:約3,400平方メートル
全体 約45,000平方メートル

延床面積

4号棟:約2,300平方メートル
3号棟:約1,900平方メートル
1~2号棟:各棟 約5,900平方メートル
計 約19,000平方メートル(1~4号棟および管理棟など施設含む合計)

ラック数

4号棟:約420ラック(約70ラック×6棟)
3号棟:約300ラック(約50ラック×6棟)
1~2号棟:各棟 約600ラック
計 約1,920ラック(1~4号棟の合計)

建物構造

鉄骨造

規模

4号棟:地上1階
3号棟:地上1階
1~2号棟:地上4階

床荷重

4号棟:1,500kg/平方メートル
3号棟:1,500kg/平方メートル
1~2号棟:1,000kg/平方メートル

実効電力

8kVA/ラック

受電能力

25メガボルトアンペア

電気事業者

東北電力

空調方式

4号棟:間接外気空調+空冷空調システム
3号棟:間接外気空調+空冷空調システム
1~2号棟:直接外気空調+水冷空調システム

PUE

設計値 約1.2

レイテンシ

東京-白河データセンター間 3.5ミリ秒前後

用途

Yahoo! JAPAN各サービス、クラウドサービス、コロケーションサービス


白河データセンター4号棟完成予想図

【参考:北九州データセンター概要】
北九州データセンターは、広大な敷地へ需要に応じて1棟ごとに建設を行うモジュール方式と、商用としては国内で初めてサーバーの冷却に外気を取り入れる外気空調方式を採用した環境対応型のデータセンター群です。2008年に1号棟の運用を開始してから増設を進めており、将来は最大11棟まで建設が可能です。敷地面積約39,900平方メートル、延床面積約27,800平方メートル、総ラック数は約3,340ラックと西日本最大級の規模を誇ります。

北九州市は地震、津波などの自然災害が発生するリスクが非常に低く、東京・大阪など首都圏に集中するシステムの移設や分散など、ディザスターリカバリーの拠点としても有利な立地にあります。6号棟では、サーバーから出る排熱を冷やすための空調ユニットに水冷空調システムを採用しており、従来のデータセンターでは一般的な空冷空調システムと比較して、高負荷時の空調電力抑制を見込んでいます。

【参考:白河データセンター概要】
白河データセンターは、広大な敷地により随時の拡張が容易な地方型データセンターの特長と、郊外型データセンターと同等のネットワークレスポンスを併せ持つデータセンターです。ネットワークの伝送路を直線距離に極力近づける最短経路で設計し、中継ノードも可能な限り少なくすることにより、東京−白河間のレイテンシ*1は3.5ミリ秒前後と東京近郊に位置するデータセンターと同等の応答速度で、東京−大阪間の約1/3、北海道・九州では約1/4、沖縄では約1/10と、物理的な距離に比例しない高速なネットワーク環境を提供します。規模の拡大を続けるインターネットサービスにおいて、これらは重要な要素の一つであり、大量のデータや多くのセッションを扱うアプリケーションではサービスのレスポンスを左右する一因ともなります。

また、4号棟では3号棟に引き続き、サーバーから出る排熱を冷やすための空調ユニットに、外気を導入して空調効率を高める間接外気空調方式を採用します。空調ユニットはサーバールームのモジュールに直接接続され、白河の冷涼な気候も最大限活用して年間のPUE*2は設計値で約1.2を見込んでいます。

■白河データセンターの紹介動画
ヤフーの環境への取り組み ~呼吸するデータセンターとは?~
http://csr.yahoo.co.jp/report/volume8/#movie01

*1 レイテンシとは拠点間の通信の往復時間で単位はミリ秒(msec)で表され、一般的には拠点間の物理的な距離に比例します。東京−大阪間は10ミリ秒前後、東京−北海道・九州間では15ミリ秒前後、東京−沖縄間35ミリ秒前後と言われています(自社調べ)。

*2 PUE(Power Usage Effectiveness)は、データセンターのエネルギー効率を示す指標のひとつで、空調やIT機器などデータセンター全体の消費電力を、サーバーなどのIT機器の消費電力で割って算出します。

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