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プレスリリース

2015.09.17

ビッグデータ処理基盤の強化を目的に「白河データセンター」に新棟を増設

ヤフー株式会社
株式会社IDCフロンティア

~ IDCフロンティアが従来比半分以下の工期を実現 ~
~ Yahoo! JAPANは設備投資の拡大とエンジニア200人以上を採用(※)し、
マルチビッグデータ利活用を促進 ~

ヤフー株式会社(以下Yahoo! JAPAN)とYahoo! JAPANグループである株式会社IDCフロンティア(以下IDCF)は、福島県白河市の環境対応型大規模データセンター「白河データセンター」に新しく3号棟を建設します。建設規模は1棟50ラック・全6棟で構成される計300ラック規模で、10月1日着工、2016年2月末の竣工を予定しています。 

白河データセンター3号棟は、Yahoo! JAPAN向けに提供を予定しており、増加するデータの格納や、Yahoo! JAPANが保有するマルチビッグデータを活用するための処理基盤強化を目的としています。さまざまな企業がデータセンターで各種のIT機器を利用する場合と比べ、1社専用とすることで設置する機器の画一化と動作環境を絞り込めます。これにより、建物の工期短縮と効率の高いサーバーの収容を実現します。

3号棟は、今後見込まれる需要の変化に迅速かつ柔軟に対応するため、需要に応じて建設を行うモジュール方式を採用し、複数階の建屋型から平屋型へダウンサイジングすることで工期を従来の1年から5か月へと短縮を見込んでいます。また、複数に分割した構造物を現地で組み立てる建設方式の採用と小規模モジュール単位での段階的な施工により、建設コストの最適化も実現します。また、Yahoo! JAPANでは将来の増棟にも備え、優先買取権を有する約20,000平方メートルの隣接地取得に向け、所有する福島県と調整を進めています。

Yahoo! JAPANは、今後もIDCF等の協力を得てデータインフラの整備、強化を進めてまいります。また同時に各サービスの運用で蓄積される膨大な「マルチビッグデータ」の利活用のため、今後1年間で新卒、中途合わせ200人以上のエンジニア職(インフラエンジニア等)を採用していく予定です(※)。Yahoo! JAPANでは、さまざまな分野のエンジニアの採用を強化し、魅力的かつチャレンジしやすい環境を推進してまいります。
※勤務地は東京、大阪、名古屋を予定しております。

 

 
白河データセンター3号棟完成予想図

以上

 【参考:白河データセンター概要】
白河データセンターは、広大な敷地により随時の拡張が容易な地方型データセンターの特長と、郊外型データセンターと同等のネットワークレスポンスを併せ持つデータセンターです。ネットワークの伝送路を直線距離に極力近づける最短経路で設計し、中継ノードも可能な限り少なくすることにより、東京−白河間のレイテンシ*1は3.5ミリ秒前後と東京近郊に位置するデータセンターと同等の応答速度で、東京−大阪間の約1/3、北海道・九州では約1/4、沖縄では約1/10と、物理的な距離に比例しない高速なネットワーク環境を提供します。規模の拡大を続けるインターネットサービスにおいて、これらは重要な要素の一つであり、大量のデータや多くのセッションを扱うアプリケーションではサービスのレスポンスを左右する一因ともなります。

また、3号棟ではサーバーから出る排熱を冷やすための空調ユニットに、外気を導入して空調効率を高める間接外気空調方式を採用します。空調ユニットはサーバールームのモジュールに直接接続され、白河の冷涼な気候も最大限活用して年間のPUE*2は設計値で約1.2を見込んでいます。

本データセンターは、IDCFのクラウドコンピューティングやストレージサービスの東日本最大拠点、またYahoo! JAPANグループにおいても大型データ拠点のひとつであり、グループ全体のインターネット事業におけるインフラ基盤の強化、およびデータ利活用のための基盤整備のために展開していくことを予定しております。

*1 レイテンシとは拠点間の通信の往復時間で単位はミリ秒(msec)で表され、一般的には拠点間の物理的な距離に比例します。東京−大阪間は10ミリ秒前後、東京−北海道・九州間では15ミリ秒前後、東京−沖縄間35ミリ秒前後と言われています(自社調べ)。

*2 PUE(Power Usage Effectiveness)は、データセンターのエネルギー効率を示す指標のひとつで、空調やIT機器などデータセンター全体の消費電力を、サーバーなどのIT機器の消費電力で割って算出します。

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