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2021.04.06

大ヒットの鍵は40代?! データで見る鬼滅・あつ森・スノスト人気

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こんにちは、Yahoo! JAPANビッグデータレポートチームです。
ちまたでは「鬼滅の刃」の人気が続いています。2020年10月に封切られた『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は記録的大ヒットとなりました。
今回は「鬼滅の刃」人気の盛り上がりをYahoo!検索によるビッグデータで見ていきます。

「鬼滅の刃」人気の変遷

図1は2019年以降の「鬼滅の刃」の注目度の日別推移です。テレビアニメ開始時期から注目度が徐々に上がっています。その後、連載終了時に大きな山があり、映画公開でさらに大きく盛り上がっています。公開日以降は徐々に落ち着きつつあるものの、いまだ一定以上の注目度を維持しているようです。

(図1)「鬼滅の刃」注目度の日別推移

2019年以降の「鬼滅の刃」の注目度の日別推移折れ線グラフ
資料:ヤフー検索(2019年1月1日~2021年2月28日、基準値を100とした指数)

関心の中身も変化していくようです。図2は「鬼滅の刃」の関連検索ワードを代表的なカテゴリーに分類し、その推移を表したものです。なお「ネタバレ」「最終話」「声優」など複数カテゴリーに該当する関連検索ワードの場合は、「漫画・原作」「アニメ」「映画」の優先順位で分類しています。

(図2)「鬼滅の刃」関連ワードの変化

2019年以降の「鬼滅の刃」の関連検索ワードのカテゴリ別月次推移と構成比の変化
資料:ヤフー検索(2019年1月1日~2021年2月28日、基準値を100とした指数)、複数カテゴリーに該当するワードは「漫画・原作」「アニメ」「映画」の順に優先

アニメ放映や連載終了、映画公開などのイベントに関連してそれぞれのカテゴリーへの関心が伸びています。また時系列とともに「グッズ・コラボ商品」への関心が増えています。作品の人気から派生していろんな関連商品へと人々の関心が広がっていく様が見て取れます。

具体的に何が検索されていたのか、ランキングを見てみましょう(図3)。期間中、最も検索されていた関連ワードは「映画」でした。「キャラクター」カテゴリーでは鬼殺隊人気が伺える結果に。「漫画・原作」カテゴリーでは特に単行本ラスト近くへの関心が高かったことがわかります。「グッズ・コラボ商品」ではコンビニや服飾品、食品、ゲームなど幅広いコラボ商品に関心が広がっています。

(図3)「鬼滅の刃」関連ワードランキングTOP50

2019年以降の「鬼滅の刃」関連ワードのトップ50ランキング
資料:ヤフー検索(2019年1月1日~2021年2月28日)、複数カテゴリーに該当するワードは「漫画・原作」「アニメ」「映画」の順に優先

「鬼滅」人気は若年層から上の世代へ波及

では誰が「鬼滅の刃」に関心を示しているのでしょう。図4は2019年1月以降の「鬼滅の刃」関心層の構成変化を見たものです。地域別ではいずれのエリアも同じ動きですが特に九州・沖縄地方と関西地方の伸びが大きかったようです。また、性別構成はほとんど変化が見られませんが、年代別はだんだん年齢層が高くなっており構成が変化しています。特に40代の伸びが顕著です。

(図4)「鬼滅の刃」関心層の月別変化

2019年以降の「鬼滅の刃」関心層の地域別、性別、世代別構成比変化の面グラフ
資料:ヤフー検索(2019年1月1日~2021年2月28日、属性不明データ除外)

年代構成の変化をもう少し長いスパンで見てみましょう。図5は連載開始の2016年2月以降の月別注目度と年代構成の推移です。年代構成は図3で変化が大きかった40代以上と30代以下で色味を分けています。
長期で見たところ、連載当初は20代以下の若年層が関心層のほぼ半分をしめていましたが、アニメ化以降注目度が大きく伸びるとともに40代以上の構成が増え、直近では50代・60代以上も伸びています。「鬼滅」人気が若い世代からはじまり映像化をきっかけに上の世代へと波及している様子がうかがえます。今やファミリーで楽しまれているご家庭も多いのではないでしょうか。

(図5)「鬼滅の刃」注目度の月次推移と年代構成

2016年2月以降の「鬼滅の刃」注目度の折れ線グラフと関心層年代構成の面グラフ
資料:ヤフー検索(2016年2月1日~2021年2月28日、基準値を100とした指数、属性不明データ除外)

その他の人気漫画・アニメでは?

このような年代傾向の変化は他の作品でも見られるのか、いくつかの作品で確認してみましょう。なお以下の資料は2014年1月以降のデータを使用しています。また各コンテンツの注目度はそれぞれの基準値を元に指数化しており、コンテンツ間の比較はできません。
最近話題の「呪術廻戦」は2018年3月に連載が始まりました。2020年10月のアニメ化のタイミングで注目度が飛躍するとともに40代以上の関心が伸びてきています(図6)。「鬼滅の刃」のブレーク時と似通った動きです。今後、さらに大きな盛り上がりが来るかもしれません。

(図6)「呪術廻戦」注目度の月次推移と年代構成

2018年3月以降の「呪術廻戦」注目度の折れ線グラフと関心層年代構成の面グラフ
資料:ヤフー検索(2018年3月1日~2021年2月28日、基準値を100とした指数、属性不明データ除外)

続いて、既存の人気漫画アニメコンテンツ「七つの大罪」と「おそ松さん」です(図7、8)。「七つの大罪」は2012年から2020年までの8年間連載され、2021年3月現在もアニメシリーズが続いている人気作品です。本作品でもアニメ第1期に注目度が上がり、40代以上の世代にも人気が広がったようです。
「おそ松さん」は2015年に赤塚不二夫氏生誕80年記念としてテレビアニメ化されました。アニメ第1期の初期は20代以下の若年層中心だったのが、注目度が高まるにつれ40代以上の構成が伸び、今に至ります。

(図7)「七つの大罪」注目度の月次推移と年代構成

2014年1月以降の「七つの大罪」注目度の折れ線グラフと関心層年代構成の面グラフ
資料:ヤフー検索(2014年1月1日~2021年2月28日 、基準値を100とした指数、属性不明データ除外)

(図8)「おそ松さん」注目度の月次推移と年代構成

2015年7月以降の「おそ松さん」注目度の折れ線グラフと関心層年代構成の面グラフ
資料:ヤフー検索(2015年7月1日~2021年2月28日、基準値を100とした指数、属性不明データ除外)

漫画コンテンツはアニメ化によって特に40代にささり、幅広い世代へ波及する傾向があるようです。

タピオカ、あつ森、スノスト…他ジャンルの人気コンテンツは?

漫画・アニメ以外の人気コンテンツはどうでしょう。まずは「タピオカ」です(図9)。2018年頃から俗に言う第3次タピオカブームで若年層を中心にタピオカミルクティーが大人気でした。2019年頃の新店舗が続々とオープンした時期に注目度が大きく盛り上がるとともに40代以上の構成比が伸びています。ここでも若年層から上の世代への人気の波及が見られます。

(図9)「タピオカ」注目度の月次推移と年代構成

2015年7月以降の「タピオカ」注目度の折れ線グラフと関心層年代構成の面グラフ
資料:ヤフー検索(2014年1月1日~2021年2月28日、基準値を100とした指数、属性不明データ除外)

続いて2001年から続く人気ゲームシリーズ「どうぶつの森」です(図10)。近年もいくつかの商品が発売されました。2017年のスマホアプリリリース時には20代中心に若年層が盛り上がった後40代以上の構成比が伸びています。最新の「あつまれ どうぶつの森(あつ森)」は2019年発売予定だったのが延期され2020年3月に発売、ステイホーム影響もあったのか大きな話題を集めました。その注目度は過去作品の発売時を大きく上回っています。ここでも盛り上がりの初期には若年層、ピークアウト後に40代以上の構成比が上がっているようです。

(図10)「どうぶつの森」注目度の月次推移と年代構成

2014年1月以降の「どうぶつの森」注目度の折れ線グラフと関心層年代構成の面グラフ
資料:ヤフー検索(2014年1月1日~2021年2月28日、基準値を100とした指数、属性不明データ除外)

最後に、2020年1月に同時デビューしたアイドルグループ「Snow Man」「SixTONES」です(図11、12)。2グループはファンから「スノスト」と呼ばれデビュー前から高い人気がありました。両グループともに2018年YouTube進出頃のタイミングで注目度が右肩上がりに伸びています。
いずれも当初は20代以下の若年層中心に関心を集めており、注目度が高まるにつれ上の世代にも緩やかに波及している様がうかがえます。

(図11)「Snow Man」注目度の月次推移と年代構成

2014年1月以降の「Snow Man」注目度の折れ線グラフと関心層年代構成の面グラフ
資料:ヤフー検索(2014年1月1日~2021年2月28日、基準値を100とした指数、属性不明データ除外)

(図12)「SixTONES」注目度の月次推移と年代構成

2015年5月以降の「SixTONES」注目度の折れ線グラフと関心層年代構成の面グラフ
資料:ヤフー検索(2015年5月1日~2021年2月28日、基準値を100とした指数、属性不明データ除外)

まとめ

  • 「鬼滅の刃」人気は若年層からはじまり、アニメ化きっかけで40代以上にも波及し大ブレーク
  • 関心事の内容も時間とともに変化し、グッズ・コラボ商品への関心が増加
  • 他ジャンルの人気コンテンツも若年層から上の世代へと波及。40代以上にささり始めると拡大フェーズに入ったと言える

今回は人気コンテンツについて調べてみました。Yahoo! JAPANビッグデータレポートではこれからもさまざまな形でデータの魅力をお伝えします。今後ともYahoo! JAPANビッグデータレポートをよろしくお願いします。

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