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2020.09.09

「新しい働き方は採用をどう変えるのか?」ヤフーの採用理念、今後の理想像

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今回は、ヤフーの採用活動の方針や理念、課題や今後の理想などについて聞きました。新型コロナウイルスの影響、そして先日発表した「ギグパートナー」は、社員の働き方や求める人材像をどのように変えていくのでしょうか?

金谷 俊樹(かなだに としき)
2007年入社。採用・育成を中心に企画、組織開発、グループ会社人事を担当。ヤフーの評価制度設計、ヤフーが目指す方針を定義した「バリュー」浸透などの施策を行う。2019年10月より、ピープル・デベロップメント統括本部コーポレートPD 本部長として労務・給与や採用などの業務を管掌。

ヤフーの採用コンセプト

IT業界には、目に見える製品がありません。そのためシステムを作る「人」がとても大きな資産となります。会社を成長させるためにも、どのような人に働いてもらうかはとても大切です。

ヤフーの採用コンセプト、求める人物象は以下の3点です。

1.変化を楽しみながら乗りこなしていける、または自ら変化を作り出せる人
2.たとえ失敗したとしても、最後までやり抜く意志や力がある人
3.ずっと学び続けられる人

新卒採用でもキャリア採用でも、その人がこれまでどのようなことをやってきたのか、過去に成し遂げたことがどれだけの再現性をもっていることなのか、そして1つのエピソードを深掘りして聞くことが多いです。
具体的には「そのプロジェクトには何人メンバーがいましたか?」「当時の上司はどのような人でしたか?」「あなたはそのプロジェクトにおいてどのような立ち位置でしたか?」「どんな困難があり、どのように解決しましたか」などです。その人が、おかれた状況下でどんなことを考え、どう乗り越えてきたのかを聞かせていただくことでどのような考え方をするのか、どのような力を持っているのかを見ています。
また、スキルについては専門性をしっかり確認するため、エンジニアやデザイナー出身の採用担当者に、テストや質問項目の作成に関わってもらっています。

また、「この年齢、この経験年数であれば、このくらいまで成長していてほしい」という期待値との比較や、今後の伸びしろなどについても見させていただいています。
これは、「コップの大きさと水の入り具合」を確認するとたとえることがあります。同じ量の水が入っていても、コップ自体が小さくてあふれそうな状態であれば、もうそれ以上水が入らないので、今後の伸びがあまり期待できないですが、コップが大きければ、まだこれから水が入る=成長する可能性がある、というように考えています。

また、どうしてヤフーで働きたいのか、その意味や意義をしっかり語れるかどうかも大事です。ヤフーでどのような役割を果たしたいのか、どんなことを成し遂げたいのか知りたいですね。

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新型コロナウイルスは採用活動をどう変えたか

一番大きく変わったことは、一度もお会いしないまま入社する方が100%になったという点です。2020年3月からは全面オンラインで採用活動を行っており、今月(2020年8月)はすでに「完全オンライン」で採用させていただいた方が働き始めています。

全面オンラインとなるまでは「なんとなく、(一度は)会った方がいい」と思っていました。これまでも遠方に住んでいる方にはオンラインツールや電話などで面接を行っていました。ただ、最後の一回だけはヤフーに来社してください、とお伝えしていました。
また、対面の面接と違い、たとえば一般的に必要だと言われるような、身だしなみやマナー面については、画面越し、さらに上半身しか映っていないオンライン面接ではわかりません。面接を受ける側、行う側の両者にとって、情報量がこれまでよりかなり減っていることを実感しています。
ですが、この状況になったことで、逆にいろいろな情報がそぎ落とされてより本質的な面接ができるようになるのかもしれない、とも思っています。

オンラインでの採用活動についてはそこまで大きな課題はないと先ほどお伝えしましたが、入社後には課題がまだあると感じています。たとえば「偶然の出会いが減る」「上司や同僚などとの関係を深めることが難しい」という点です。
今年4月以降に入社した社員は、いまだに他の社員にほとんど会っていないため、社内で「知り合い」を増やしていくことが難しい状況です。そのため、新しく入社された方の受け入れ時には、上長に「入社の初日だけは、その方と直接会ってコミュニケーションをとってください」とお願いしています。

今後は、いかに自部署に閉じずに人間関係を広げていくための取り組みを会社側からも用意する必要があると思います。ヤフーで始まっている取り組みとしては、グループワークを実施して偶然の出会いを作ったり、Yahoo!アカデミアのように社内の横の関係をつないだりするようなものがありますが、まだ全社員に広げるまで至っていないのが現状です。

リモートワークにおける「信頼貯金」の貯め方

また、リモートワークが続いていることで、「これまでの信頼貯金を切り崩している」と言う人もいます。「信頼貯金」とは、人間関係で生まれた信頼を貯めておくことで、必要な時に相手の信頼に頼ることができるという考え方ですが、オンラインのコミュニケーション上では新たな信頼貯金を貯めることは難しい面があるかもしれません。
また、これまでは直接話さなくても、近くにいる部下や同僚の様子から「頑張っているな」「忙しそうだな」「何か悩みがあるのかな」など感じとれる部分があったと思いますが、それができないという点でも、難しさを感じています。

ヤフーに限らず、今後は多くの会社で「リモートワーク」の働き方を選択する方向に向かっていくと思います。この状況下では、より能動的に自分から動くという意識を持つことがとても大切になってきます。リモートワークの環境においては、自分のやりたいことややれることをどんどん発信していかなければ、他の人たちに見えにくいからです。
また、特に中途入社の社員は、これまでは入社後新しい環境や仕事の進め方にまず慣れることが重要でしたが、今は「自分の立ち位置を見つけながら、できるだけ短時間で新しい環境に慣れ、実力を発揮する」ことが求められていると思います。

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ヤフーが実現する新しい働き方「ギグパートナー」が生まれた背景

ヤフーは今年10月1日より、リモートワークの回数制限とフレックスタイム勤務のコアタイムを廃止し、新しい働き方へと移行します。また、ヤフーを副業先として働く「ギグパートナー」を約100名受け入れる予定です。

ギグパートナーの考え方は、社員の10月以降の働き方を検討していく中で生まれました。「社員が今後、働く場所も時間も制限されなくなるのなら、社員以外の人がこれまでよりヤフーに関わりやすくなるのではないか」と考えたんです。
最初に、IT業界において人材は大きな資産だとお伝えしましたが、この制度は社員の採用を減らして(ギグパートナーに)置き換える、ということではありません。ヤフーで働く私たちが、社員として仲間になっていただく以外の方法で、新しい方と一緒に働ける機会を増やすことが目的です。
社員として採用する以外の、一緒に働く仲間を増やす手段ができたと思っていますので、その上で何ができるのか、改めて考えているところです。

ヤフーの人事はこれまでも状況に応じてフレキシブルに変化し続けてきました。 10月からはじまる新しい働き方、ギグパートナーのみなさんとの協業。ヤフーは、今後も変化に対応しながら柔軟に、社員にとって最適な働き方をつくっていきます。

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