年末はクリスマスや忘年会、新年会などのイベントも多く、つい食べ過ぎてしまうことが多くなりますね。お腹が出てきた……という方もいるのではないでしょうか(^^
ヤフーでは、社員のメタボリック症候群対策のため「スマートチャレンジ」プログラムを実施しています。
今回は、3カ月のプログラムに参加した五十嵐さん、高橋さん、竹内さん、健康推進センターの前田さんにお話を聞きました。
- まず、スマートチャレンジについて教えてください。
前田:
去年の健康診断の結果から「メタボリックシンドローム症候群」予備軍の社員に連絡をします。そこでプログラムへの参加を承諾してくれた方には、今年の健康診断の1カ月前から、食生活や運動などの生活習慣などの改善をはじめてもらい、健康診断で計測した数値の評価をして、さらに2カ月間、結果をもとに引き続き改善してもらうというプログラムです。
特定健診、保健指導の全国目標に「特定保健指導実施率を平成29年度までに45%にする」という目標値があります。
去年の健診で「メタボリックシンドローム症候群」の指導対象者となった方にお声をかけた結果、上期の参加率は87%でした。
- みなさんは、健康推進センターに呼ばれてどうでしたか?
五十嵐:
以前も産業医から呼ばれて「ちょっと気をつけてください」と言われたことがあったので、今回もそんな感じだと思っていました。でも、行ってみたら「よかったら、毎週体重測ったり、生活習慣を改善していきましょう」という、軽い「ライザップ」的な感じでしたね……。
私は運動習慣はあるのですが、お酒を飲む回数が多いので、その時に食べる油ものの量を少し減らしましょう、というアドバイスをもらいました。
高橋:
初回は体重だけでなく、お腹周りを測られるのですが、まさか計測されるとは思っていなかったです。自分のお腹を見る人が家族以外にいる、というショックが!
さらに、あまりの数値に自分でも引いたのですがセンターの方も引くという(笑)
前田:
みなさんには「今の体重の5%減」を目標にしましょうとお伝えすることが多いのですが、人によっては去年の健診の時よりもっと増えてしまっている方もいます……(^^

(お腹周りの計測は、こういう↑状況のようです。 イメージ:アフロ)
※この写真はあくまでイメージです。ご本人たちの写真ではありません!(^^
-プログラムへの参加を決めたら、まず何をするんですか?
高橋:
まず、こうなってしまった原因探しから始まります。食事が原因なのか、運動不足なのかなど。
私の場合は、呼ばれた月は「ほぼ毎日、から揚げを食べている気がします!」というタイミングでした(^^
そしてラーメンもかなりの頻度で食べていたので、少し頻度を減らしたり、ラーメンの汁は飲まないようにしませんか、と提案されました。
運動もこの10年くらいはほとんどしていませんでした。まず、歩く量を増やすように考えていきましょう、目標数値はいくつにしますか? とセンターの方と相談しながら合意の上で決めていくんです。自分が何をしたらいいのかを、合意形成しながら進めてくれたのがよかったですね。
竹内:
私も高橋さんと同じで、数値が悪くなった原因をまず探しました。
原因は明らかで、毎日ポテトチップスの一番大きい袋を食べていたんですね。しかも、そのポテトチップスにベビースターなども混ぜて潰し、粉にして食べるのが大好きだったんです……。これを毎日やっていました(^^
前田さんから、まずお菓子を減らしましょう、運動はすでに毎日やっていたので、その回数を少し増やしましょう、などのアドバイスをもらい目標を決めました。目標を立ててそこに向かってやっていくやり方なのでやりやすかったです。
- プログラム参加を決めて、前田さんたちに会わない間はどのように過ごしていましたか?
五十嵐:
運動は週末だけサッカーをしていたので、それ以外の日は自宅から駅まで15分くらいかけて歩くようにしました。
食生活は、飲み会で食べるおつまみを減らすことを主に意識しました。
以前からやせたいとは思っていて、自宅の食事はすでにヘルシーなものだったんです。ただ、運動した後に飲む回数が多く、その時に食べる内容がよくなかったんですよね。
高橋:
私も家のご飯はヘルシーなんですが、どうしても外食が多く、夜の飲み会で1日分のカロリーを取っていますね! という時もありました……。
外食するお店や、外食の時に食べるものを気をつけるようになりました。
また、食べるスピードも考えた方がいいとアドバイスされました。
私はとても早食いで、家で晩酌する時もテレビを見ながひたすら口に運んでいたのですが、テレビを消してじっくり味わって食べるように心がけました。そうしたら少量で満足できるようになりましたよ(^^
前田:
早食いだと、どうしても満腹を感じるまえに食べ過ぎてしまうので、ゆっくり食べることは大切です。
- 竹内さんは今回の3人の中で一番ストイックに取り組まれたと聞きました!
竹内:
私は食事を摂る時間と内容がメチャクチャでしたね……。
朝ご飯を食べずに出社して、お昼はがっつり食べる。そうすると午後は眠くなるので、お菓子を食べて目を覚ますという悪循環で。仕事したいから食べ続けるという感じでした。
そんな生活を続けた結果、健診で悪玉コレステロール値が標準値の4倍に。このままだと急性心筋梗塞になりますよ、要治療なのでずっと見てくれるお医者さまを探してくださいと言われて、これは本当にまずいなと思ったんです。
【竹内さんの改善前の食事】

(油そばが大好きだったそうです)
次に病院に行くまでの1カ月間、前田さんのアドバイスを取り入れて本気で食生活を改善したら、体重、ウエストの減少と共に、血中の中性脂肪や悪玉コレステロールの値も劇的に改善しました!
【取り組んだこと】
<食事>
・動物性たんぱく質の摂取は魚に置き換え
・サラダ、大豆類を毎日必ず摂取
・油を可能な限り控える
・間食を一切控える、菓子類は可能な限り食べない
・毎日3食を必ず摂取
・パンはライ麦や雑穀入りのものに(白米は普通に食べてました)
・ビールは控え、ほかの酒類に
・糖類を含むジュースは飲まない(ダイエットコークは大丈夫)
※就寝時間から逆算して4時間以上前に夕食を摂るのが望ましい
<運動>
・毎日軽めの筋トレ
・毎日10,000歩をマストに
・とにかく歩く歩く歩く!(酔っ払っても歩く、帰宅が深夜になっても歩く)
【竹内さんの改善後の食事】

(ライ麦パン、山盛り野菜、魚中心のご飯)
竹内:
目を覚ますために食べていたお菓子をきっぱりやめたので、仕事中に眠くなったらちょっと社内を歩いたり、水やお茶を飲むようにしました。
また、寝る4時間前に食べておいた方が消化にいいので、残業する日は19時か20時くらいには夕飯を摂っています。スーパーで大きなサラダ、ライ麦パン、サバの味噌煮を買ったりしました。
運動は、毎日軽めの筋トレをしているのに加えて、1万歩必ず歩いています。酔っぱらっていても必ず歩いていて、もし家の前に着いた時にまだ1万歩になっていなかったら家を通りすぎて1万歩になるまで歩いてから帰っていますよ。
……私の場合、このままでは本当に病気になるかもしれないという危機感もあったので、一気に切り替えた感じですね。
前田さんからもアドバイスをもらっていたこともあって、キチンとやろうと思いました。
でも、土日はちょっとつらかったですね……。仕事をしていないのでのんびり食べる時間もありますし、家族はケーキや焼肉を食べることがあるので(^^
それでも私は魚や野菜のメニューを作って食べていました。子どもに「お父さんまた食べないの?」と聞かれても「うん食べない」って(笑)
五十嵐:
すごい……。オレには絶対できない……。
高橋:
この鉄のような強い意志が欲しい……!
竹内:
歩くことは、ただ歩けばいいだけで、特別なことをする必要がないのがいいですよ。
ちなみに、善玉コレストロールは有酸素運動をすると増えるそうです。 運動や歩くことを続けていると、いつも足の付け根周りが筋肉痛なんですが、その状態が体にとっていい状態なんだそうです。
ただ会社にいるだけでも5,000歩くらいになるので、残り5,000歩を歩くよう意識しました。30分歩けば4,000歩くらいにはなります。
そして、歩く時は途中でできるだけ止まらない努力をしてください。もし、信号が赤になったら、そこで止まらず曲がるくらいの気持ちで、とにかく止まらずに動き続けることが大事です。
家での筋トレと併せて、ひたすら続けていたら、どんどんお腹が引っ込んで筋肉もいい感じについてきました(^^
私の変化を目の当たりにしたせいか、最近、私がいるチームメンバーの間でダイエットブームになっています(笑)

(こまめに体重を測ることも大事とか。イメージ:アフロ)
- 食生活などを改善して、他に変化を感じましたか?
竹内:
仕事面でもプラスの効果がありました。動きやすくなったので、タスクの処理やコミュニケーションなど、すぐにやれるフットワークの軽さを感じています。
また、夕飯を食べる時間が早いので、翌朝胃袋に残っていないからか、寝起きもよくなりました。快適に起きられる感覚がありますよ。
高橋:
健康推進センターの取り組みが、業務の効率化につながっていますね!
五十嵐:
運動や食事についての知識はあって、生活習慣を改善した方がいいことはわかっている。でもなかなかできない私の背中を押してくれたのが前田さんや、健康推進センターの方でした。
毎週会ってた時は、ちゃんとやっていたんですよね。かっこ悪い姿を見せたくないので^^
前田:
人目があった方が頑張れる方もいるようなので、プログラムの改善内容として検討しています。
前田:
「行動変容のステージ」(※)というものがありますが、知識や意志はある「準備期」の方たちは、何かのきっかけがあれば改善に踏み込んでもらえることが多いので、そういう方たちに挑戦してもらえる機会になればいいなと思っています(^^
(※)行動変容のステージ:厚生労働省が平成19年4月に発表した。行動変容に対する準備段階のこと。次の5つのステージに分けられる。
無関心期:6カ月以内に行動変容に向けた行動を起こす意思がない時期
関心期:6カ月以内に行動変容に向けた行動を起こす意思がある時期
準備期:1カ月以内に行動変容に向けた行動を起こす意思がある時期
実行期:明確な行動変容が観察されるが、その持続がまだ6カ月未満である時期
維持期:明確な行動変容が観察され、その期間が6カ月以上続いている時期
- スマートチャレンジの取り組みを通じて、今後やっていきたいことを教えてください。
前田:
このプログラムを通じて、これまで体調を改善したいと思っていた方に取り組んでいただくきっかけになり、結果も出ていることがとてもうれしいです。
一方で、独自の方法でダイエットなどをしている方の中には、間違った栄養バランスの食生活を続けてしまっている方もいるようです。
男性はストイックな方が多いためか、1つの食材だけを食べ続ける方もいるようですが、できるだけバランスよく食べてほしいですね。
高橋:
男性のストイックな暴走(?)を正しい方面に導いてくれるのが健康推進センターのみなさんなんですね。
五十嵐:
俺たちはスマートチャレンジの成果をあまり出せなかったから、前田さんにお願いして、もう一度やってみる?
高橋:
やってみましょう! 年内ゴールを目指して、スマートチャレンジ、リベンジします。まず万歩計を買って、1カ月間は、肉のない世界へ!
五十嵐:
勝負だね!(^^
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……ということで、五十嵐さん、高橋さんのお2人は再び生活習慣の改善にチャレンジすることになりました(^^
この結果は後日しっかりお伝えしたいと思います!