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企業情報

2015.07.21

データを視覚的に分かりやすくして誰もが平等に情報を得られるように

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こんにちは。データ&サイエンスソリューション統括本部制作の西村です。
今回は「データの可視化」について書いてみたいと思います。

私には子供がいますが、1人の母親として、デザイナーとしてこれまでに経験してきた制作のスキルを生かし、人のために自分に何かできる事はないかという思いがありました。

現在ヤフーのビッグデータを扱う部署に在籍していますが、 データを可視化して情報を分かりやすくすることで、地域や子供たちの環境を良くしたり、 社会の情報格差をなくしたりできるのではないかと考えるようになりました。

例えば国や行政などが公開している理解しにくいデータを視覚化して、親しみを持たせ、興味深いものにすることができれば、 今まではなかなか気づかなかったことが見えるようになり、少しでも状況が変わってくるのではないかと思いました。

ビッグデータの可視化

そのために、まずはヤフーコーポレートサイトで定期的に発信している、 「Yahoo! JAPANビッグデータレポート」内の記事で、データの可視化に取り組んでみました。

Yahoo! JAPANビッグデータレポート「リニアは日本をどれだけ狭くするのか」

▼東京駅から日本全国への「到達所要時間マップ」

これは「Yahoo!地図」のルート探索機能を活用し、東京駅から日本全国約19万地点への到達時間を地図上に可視化したものです。

例えば、同じ北海道でも日本最北端の宗谷岬まで4時間56分かかりますが、東端の納沙布岬までは6時間56分と、2時間も異なることが分かります。 群馬県の草津温泉までは3時間30分かかりますが、距離の離れている兵庫県の有馬温泉にも3時間37分と、だいたい同じくらいの時間で行く事ができます。

このように、データをグラフや地図で視覚化することによって、データが教えてくれる意味合いを、「ぱっと見」で分かるようにしています。

データがより身近な存在になるように~社内向け情報発信

また、データがより身近な存在になるように、社内に向けて情報発信をしています。

▼社内情報発信

サービス別24時間ユーザー利用状況 全体と天気・災害、路線情報、ファイナンスなど複数のサービスを時間ごと利用状況を色の濃淡で表現

上記はYahoo! JAPANのさまざまなサービスの、平日における時間帯別ユーザー数の推移をインフォグラフィックで表現したものです。

ユーザーがどの時間帯にそれぞれのサービスを利用しているのかが一目で分かるようになっています。

普段は社内のツール上でユーザー数を確認できますが、このように複数のサービスを俯瞰(ふかん)して見ることで、 新しい気づきにつながればと期待しています。

「天気・災害」と「知恵袋」のように、ユーザー数がピークとなる時間帯が全く異なるサービスがある一方で、 「スポーツナビ」と「BEAUTY」のように、ジャンルが違ってもユーザー数推移の傾向が似ているサービスもあります。

インフォグラフィック化されたデータから得られた新たな気づきを通じて、例えば利用時間帯が同じサービス同士で相乗効果を生むようなことができないかなど、施策のきっかけになればと考えています。

ユーザー数の時間帯ごとの動きは、さらに「平日か休日か」「性別」「年代」「パソコンかスマホか」など新たな軸を加えることで、また別の発見につながります。ユーザーをより深く理解するためにも、参考にして頂けたらと思っています。

情報を視覚化して地域の課題解決のために生かす

私個人の社外の活動としては、会社の課題解決休暇などを利用して、発達に課題を抱える子供たちを支援する民間非営利団体(NPO)の定例会に参加したり、地元のNPOの話や取り組みを聞きに行ったりしています。

発達に課題があり、目で情報を追うのが苦手な場合は、文字情報をイラスト化することによって理解を促すことができます。 生活の一連の流れや、なかなか伝えられない自分の気持ちなどを、イラストや記号などのカードで表現することによって、コミュニケーションをスムーズにすることができるそうです。

また、地域を活性化すれば、そこで活動するNPOが注目され、支援を受けやすくなるという話も伺いました。最近では多くの自治体が「open data」といって、公共データを誰もが自由に使えて再利用、再配布できるように公開しています。

このようなデータを活用し、わかりやすく可視化することが、 地域活性化につながり、NPOの活動や地域の課題により注目が集まるようになればいいと思っています。

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最後に

最近は、Yahoo! JAPANサービスと連携して、ヤフーのビッグデータを使ったインフォグラフィックも制作しています。

東京・大阪ではどんなブロック紙・地方紙ニュースが読まれているの?~Yahoo!ニュースのデータから~

今後は動的なデータビジュアライゼーションにも取り組んでいき、社内外に向けて、情報を分かりやすく伝えていくことで、 誰でも平等に情報を受け取ることができるようにしていきたいと思っています。

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  • 西村 由梨子
  • デザイナー
  • データ&サイエンスソリューション統括本部

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