
- 齊田 祥吾(さいだ しょうご)
- 2012年入社 [新卒]
- COO 金融統括本部 開発本部 エンジニア(リーダー)
現在担当している仕事について教えてください
子会社のワイジェイカード株式会社に出向し、基幹システム刷新プロジェクトに携わっています。ここでの私のミッションは、質を担保しながら効率を上げていくための開発方針を示すこと、効率が上がったことで浮いた工数を整理し、コストパフォーマンスの高い開発環境を作ることです。
開発の現場には、出向前に担当していたYahoo!ファイナンスでのメディア作りとはまた違う面白さがあります。まずプロジェクトの規模が違います。Yahoo!ファイナンスでは30~40人で開発していましたが、現在のプロジェクトには200人近くのスタッフがかかわっており、規模の大きさからくる学びは非常に多いです。例えば業務における生産性を10%改善しただけでもプロジェクトに与えるインパクトは大きく、自分の携わったことが全体に影響を及ぼすという意味でとても刺激があります。
また、ヤフーの持ち味でもあるスピード感を保ちながら金融に求められる高い品質を維持しなければならない点は、自分の腕を試される部分でもあります。走りながら考えるかのように、都度、軌道修正をしながら、どんどんブラッシュアップを図ることで、組織に新しい風を届けたいと思っています。
現在のチームメンバーについて教えてください

私のチームは、多様性に富んでいると思います。ベトナムや韓国出身の方々、博士号を目指している方、育休中の方を含めた8人のメンバーです。コミュニケーションが大変なのでは、と思われるかもしれませんが、エンジニアリングという共通言語があるので、開発業務を行ううえで特別な苦労はありません。
ミーティングでも、テキストに起こしながら会話をするため特に問題はありません。
Yahoo!ファイナンス時代には、主に障がいのある方々で構成されたアプリテスト専門チームと仕事をさせていただいたこともありました。ある日そのメンバーから「テストの実施以外の業務でも貢献したい」と相談を受けたことを機に、それからテストの設計部分にも携わってもらうようになり、これがそのメンバーのステップアップにもつながりました。
このように多様なバックボーンを持つ方と一緒に働くことは、そもそも当たり前のことだし、自分の視野を広げるうえで大切だと思っています。
在学中の専攻、研究内容は?
手広くいろいろなことを学ぶうちにやりたいことが見つかるはず、という思いから経営工学を専攻しました。ここでは、統計、金融工学、プログラミングのほか、オペレーションリサーチ、工程管理などを学びました。
研究では、幼い頃に所属していた団体向けに、ゲーム機「Xbox」のモーションセンサー「Kinect(キネクト)」を利用した、手旗信号を学習できるアプリを開発しました。
当時は大学の友人とスタートアップを立ち上げ、ビジネスコンテストに出たり、ウェブサイト開発をしたりしていたのですが、そのなかで学んだことをお世話になった人のために生かしたいと思うようになったことから、研究のテーマを決めました。
選考中、不安だったことはありますか?
「ヤフーはウェブシステムを作る能力を総合的に身に付けられる環境だ」と感じてはいましたが、実のところ選考中はまだ確証を持てずにいました。そこで、ヤフーに限らずにすでに内定をいただいていた企業を訪問し、社員の方から研修内容や実際に働いている人の様子をざっくばらんにうかがっていました。その都度「ここで働くと、自分の将来はこういうイメージかな」と考えるにつれ、「自分が一番成長できるのはヤフーなのではないか」と気持ちが固まっていきました。
仕事のやりがいや醍醐味、面白さは?

大きく3つあります。
1つは、自分の成長を実感できることです。「学んだことを生かせている」「自分のやったことのない領域に挑戦できている」と感じられるときは素直にうれしいですね。瞬間的に感じるというよりも「いま、なんだか面白いなあ」と思いながら仕事に向かっています。
2つ目は、人にサービスを提供できること。私は、誰かに使ってもらえるサービスを作りたいという思いからこの業界に入りました。現在携わっているプロジェクトも、いずれは人の手に触れるシステムになることに思いを巡らせ、やりがいを持ってかかわっています。
3つ目は、周りにいる人の役に立てることです。例えば、自分が方針を整理した結果、当初想定していたよりも工数が少なくなり、みんなの負担が軽減されたなど成果が数字として表れたときは純粋にうれしいですし、モチベーションにもなっています。
ヤフーの魅力を教えてください
社員のやる気に応えてくれるところです。
加盟店向けのポイントシステムを作る部署にいたとき、「よりたくさんの人に直接インパクトを与えたい」と上司に相談したところ、幸運にもその3カ月後にYahoo!ファイナンスに異動させてもらえました。こうした柔軟性は、ヤフーの良いところだと肌で感じられました。
このように自分の意志でキャリアを切り開ける可能性があるのはうれしいですね。
サービスや業務の幅が広く、さまざまなことに携われる余地があるのは、いろいろなことを実践し、学習したいと考える自分にとって、とても良い環境だと考えています。
よく利用している、あって助かっている会社の制度は?

育児休業制度です。娘が生まれたときに一カ月取得しました。
「もっと長く取ってもいいんだよ」と、当時上司から言われたことを、いまでは私が自分のメンバーに言っています(笑)。
実際、男性社員の育休は取りやすいと思います。育休を取得するための説明会に参加した際、半年以上取得すると話す男性社員がたくさんいました。「ヤフーはワークライフバランスに力を入れている」とあらためて思ったものです。
女性の社員でも、育休明けにリーダーになる人がたくさんいます。フルタイムでバリバリ働き、成果も出している姿を見ているととても刺激になります。一方、家庭を優先して時短で働く人もいます。ライフサイクルのなかで、仕事を頑張りたい時期、家庭に比重を置きたい時期があるのは誰にとっても普通のことです。ヤフーではその時々で柔軟に仕事スタイルを切り替えながら働けることを、たくさんの人に知ってほしいですね。
一日のスケジュール
- 8:00
起床。娘と朝食を食べた後は、妻を職場に、娘を保育園に送ります。
- 9:30
業務開始。会社の周知事項やメール、Slackの確認等の雑務を消化。
- 10:00
メンバーとの朝会。各プロジェクトなどでの課題や進捗の報告、相談を行う。
- 10:30
業務チームでの朝会。各メンバーがやっていることや、その日に障害となりそうなことを確認し、解消する。
- 11:00
ワイジェイカード社の業務委託先との打ち合わせ。プロジェクトにおけるテスト工程の全体方針や課題の整理、対処方法の議論、決定。
- 12:00
ランチ。前日の夜の残りをサクッと食べます。空いた時間は、洗濯物を干したり昼寝をしたりします。
- 13:00
チームメンバーとの1on1。メンバーが話したいことを中心に相談にのったり、対処方法を一緒に考えたりします。健康状態の確認も。
- 14:00
11時に実施した会議の宿題を解消。テストに関する課題解決の仮説とその検証方法をストーリーとしてまとめ、提案資料に起こします。
- 16:00
チームメンバーから課題の草案の報告。仮説や検証方法の正しさのレビューや方針のすり合わせ。具体的な内容まで落とし込めるように議論します。
- 17:00
ワイジェイカード社のステークホルダーに、別途まとめておいた課題方針の相談。
- 18:00
メンバーからの報告内容を確認。お互いに時間が空いていたため、Zoomで認識を合わせ、内容の合意を行う。
- 19:00
終業。妻と娘と食事をしたり、ゆったりと過ごしたりします。
仕事をするうえで一番大切にしていることを教えてください

「学習と実践」です。
友人が大学での学びを生かした仕事をする姿を見て、「格好いいな」と思ったことがありました。自分にもそういう領域はないものかと考えたとき、学生のときにプログラミングが特に面白いと感じたことを思い出し、「自分もこれを突き詰めれば、成果を出せるのではないか」と考えるようになりました。
自分の学びと経験を積み上げることは、自分を形づけるだけでなく、周囲に影響を与えられる存在にも、みんなの役に立てる存在にもなれると思っています。
これからも学びの素となるインプットと、実践というアウトプットを繰り返すことで会社に貢献し、後から振り返ったときに「ちゃんとやってきて良かったな」と思える自分でいたいと思います。
学生へのメッセージ、アドバイスをお願いします
変革の時期の就職活動で大変なことも多いと思いますが、自分が活躍できる場所や自分が貢献したいと思う領域を自己分析しながら見つけてほしいです。これらと会社が目指す方向がマッチしていることが大切なのかなと思います。
相性が良さそうと思える会社はいくつか出てくると思うので、そこからご自身が大切に思っていることが実現できるのかどうかを考えると良いと思います。早く成長したいと思うのであれば、ベンチャー企業も候補に入るでしょうし、仕事内容やキャリアに対し、さまざまな選択肢を求めるのであれば、ヤフーも良い環境だと思います。
働く目的や自分の求める環境に、企業文化が合っていることも大切です。これらがそろった会社と出合えれば、きっと幸福度高く働くことができるのではないでしょうか。
※内容は取材時のものです