「Yahoo!カーナビ」で安心・安全なドライブ体験を

停めた車の中でYahoo!カーナビの画面を見せるサービスマネージャーの上永

2014年7月31日にリリースした「Yahoo!カーナビ」。スマホアプリでカーナビが無料で手に入り、いつでも、どこでも最新の地図で安全運転をサポートします。

今回は、IoT時代のカーナビの価値や、今後のデータ活用の展望についてYahoo!カーナビ サービスマネージャーの上永に聞きました。

  • 「安心・安全」が最大の価値
  • サービスづくりは利用者視点とコミュニケーションを重視
  • データ活用で「交通事故減少」という社会課題の解決に貢献したい

「安心・安全」が最大の価値

-サービスの概要・開始の経緯について教えてください

Yahoo!カーナビは、スマホアプリでカーナビサービスが受けられるもの。これまでにアプリは1200万ダウンロードを突破しました。

「なぜスマホでカーナビなのか?」という点については、ヤフーがインターネット黎明(れいめい)期から掲げてきた「ユーザーファースト」の考え方に基づきます。今から5年くらい前に、サービス利用者の声をアンケートなどでヒアリングしたときに、浮かび上がってきたテーマの一つが「地方の課題」でした。

公共交通網が発達した首都圏と異なり、地方都市では「一人一台」で車が普及し、車での移動が多い状況があります。こうした地方都市の課題を解決するために「スマホアプリでカーナビサービスを提供しよう」ということになりました。

カーナビの最も大きな役割は「安心・安全に目的地までナビゲーションする」こと。Yahoo!カーナビも、利用者を安心・安全にナビゲーションすることを最重要視しています。

-具体的な機能面で、安心・安全に関わるものはありますか?

「運転力診断」という機能があります。これはスマホのセンサーから得られるデータをもとに運転傾向を採点し、総合的な安全運転のアドバイスを行うものです。

また、画面の見やすさも重要な要素です。文字サイズや色味、アニメーションを工夫し、利用者に運転に集中していただけるように「画面を注視しなくても1秒以内に必要な情報が視認できる」配慮をしています。

そして、ルート探索についても、道路の幅などを考慮した「車載ナビに近い」ルート選びをするように設計しています。このあたりも実際に車を運転する利用者の立場に立った安心・安全に関わる機能といえると思います。

スマホアプリの長所は、なんといっても「インターネットにつながること」。いつでも最新の地図を無料で使える利便性が最大の特長です。私たちは利便性と、先ほどお話しした安全性を両立したサービスを提供したいと考えています。

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(Yahoo!カーナビの運転力診断結果)

サービスづくりは利用者視点とコミュニケーションを重視

-2017年4月にサービスマネージャーになったそうですが、これまでの経歴について教えてください

2009年4月にヤフーに新卒で入社しました。最初に携わったのは「Yahoo!知恵袋」で、エンジニアとしてウェブページの開発や機能追加、各種ツール類の開発などを担当しました。その後、開発チームのリーダー職を経て、2015年4月からYahoo!知恵袋のサービスマネージャーとなり、2017年4月から現職に就いています。

-Yahoo!知恵袋のサービスマネージャー時代にはどんなことに注力しましたか?

大きく2つの軸があります。ご存じのとおり、Yahoo!知恵袋はユーザーが投稿し、他の参加者とコミュニケーションしながら悩みや課題を解決するサービスです。ですから、質問する人、閲覧する人が「悩みが解決できた」状況を作るにはどうしたらよいか、そのサービス改善が1つ目の軸です。

そして、2つ目の軸は、1つ目に付随して、アプリのダウンロードや利用促進のための戦略づくりや施策実行の部分です。

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(Yahoo!カーナビサービスマネージャーの上永)

-Yahoo!カーナビのサービスマネージャーを任されたとき、どんなことを意識しましたか?

Yahoo!知恵袋のサービスマネージャーを2年務めていましたので、とにかくその経験を生かそうと考えました。
Yahoo!カーナビは、はじめて担当するサービスで右も左も分からない状態だったので、まずメンバーと積極的にコミュニケーションする機会を設けました。

その中で、現状の課題は何かを見定めて、1つずつ解決するために行動していきました。また、自分たちのアプリだけでなく、車載ナビも利用者視点で使ってみて、比較しながら「自分だったらどんな機能が欲しいだろうか」を考えるようにしてきました。

-メンバーとのコミュニケーションという話も出ましたが、サービスマネージャーとして大切にしていることは何ですか?

まずは「ユーザーファースト」。Yahoo!カーナビをどんなシーンで、どういうふうに使っているのか、お客様の立場になって考えることです。もちろん、ビジネスの観点もあるので、できること、やらなければならないことのバランスを上手にとることが大事です。

そして、チームのマネジメントについては、メンバーが東名阪の3拠点に分散しているので、コミュニケーションを多くとって、お互いの認識を合わせることを重視しています。サービスマネージャーに就任した当初は、メンバー一人ひとりと直接意見交換する機会を意識して多く設けました。

メンバーの中には、なかなか自分の意見が言えない「声の小さい」メンバーもいます。しかし、そういう人ほどよくよく話を聞いてみると、いいアイデアを持っていたりするのです。そこを引き出すのも自分の役割だと考えています。

サービスのベースにあるのはメンバーとの信頼関係。お互い遠隔地にあっても話が通じる関係性の構築を大事にしています。

-実際にユーザーの声を機能改善にフィードバックした事例はありますか?

カーナビの特性として「命を預かる」側面がありますから、アプリの信頼性、安定性は最も重要視すべき要素です。運転中にアプリが不具合を起こしたら、事故を誘発しかねないからです。

そこで、アプリのレビュー欄を常時モニタリングして「使えない」「落ちた」といった書き込みがあったときは、迅速に対応しています。
また、アプリのバージョンアップの際も、事前のテストを入念に行い、リリース直後は大きなトラブルがないか、常時モニタリングしています。

他のサービスにはなかなかない緊張感がありますが、その分、利用していただくお客様に「無料でありがたいね」などの声をいただくと、やりがいもひとしおです。

笑顔で語る上永

データ活用で「交通事故減少」という社会課題の解決に貢献したい

-アプリの機能改善など、今後の展望についてお聞かせください

長期的視点では、カーナビだけでなく自動車の未来像も考える必要があります。いつか完全自動運転が実用化されたら、カーナビは必要なくなるかもしれません。長期的なテクノロジーの進化と、ユーザー視点を組み合わせて、この1年でどんな価値を提供できるかを考える必要があります。

IoTの時代を迎え、コネクテッドカーの普及が進み、車がインターネットに接続することは当たり前になりつつあります。自動車メーカー、車載ナビメーカーとの協業を強めながら、われわれの強みを生かしたサービス改善に取り組んでいきたいです。

たとえば、2017年の第45回東京モーターショー2017で、われわれは「スマートデバイスリンク」(SDL)という、車載モニターとスマホを接続する技術を生かし、車載モニター上でYahoo!カーナビが操作できる試作機を出展しました。

また、ヤフーの全社的な方針として「データ活用」というテーマがあるので、それをカーライフ領域まで広げたいと考えています。具体的には、ソニー損害保険株式会社と、新しいテレマティクス自動車保険の実証実験に取り組んでいます。
これは「PHYD(ファイド  Pay How You Drive)」と呼ばれるドライバーの走行速度、加速・減速などの運転特性データを活用した保険のことで、一般的には車のセンサーを利用しますが、われわれはスマホのセンサー等から得られたデータを自動車保険に活用できないか、現在まさに検証中の段階です。

Yahoo!カーナビを使うことで、ドライバーの安全運転支援や事故防止につながる新たなサービス、納得感のある新しい保険商品の提供を目指しています。

-交通事故の減少など社会課題の解決という点で、データ活用の可能性をお聞かせください

愛知県や千葉県など5つの県警と協力し、県警のホームページで公開している取り締まり情報や規制情報を、Yahoo!カーナビから配信するサービスを、すでに提供しています。

また、まだ具体化はしていませんが、全国の自治体や警察などの情報と連携し「この場所で急ブレーキが多い」「急ハンドルを切るドライバーが多い」といった実走行データに基づく「ヒヤリ・ハット」(自己注意情報)マップを提供していく構想もあります。これも、安全運転の啓発に向けた取り組みの一つです。

ドライバーが一番多く車を利用するエリアは、自宅周辺の半径10km程度の範囲内ではないでしょうか。そこを安心・安全に走行してもらうための機能改善、プロダクトの充実など、今後も車載ナビにはできないスマホアプリという強みを生かしたサービス改善に取り組んでいきたいと考えています。

駐車場に停めた車の中でYahoo!カーナビアプリの画面を見る上永

※記事内容および、社員の所属は取材当時のものです。

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