「コワーキングスペースと違う場に」LODGEの目指す姿

ヤフーのオープンコラボレーションスペース「LODGE」は、2017年11月1日で グランドオープンから1年をむかえました。2017年12月24日現在の累計利用者数は約110,000人。イベント実施回数は約670件となっています。

今回はLODGEを運営している植田に、近年コワーキングスペースがはやっている背景や、今後の取り組みについて聞きました。

-植田さんはどのような経緯でLODGEのサービスマネージャーになったのですか?

私はエンジニアとしてヤフーに新卒で入社後、リーダーや部長として人の成長、プロジェクトマネージャーやサービスマネージャーとしてプロダクトの成長に携わってきました。LODGEのサービスマネージャーに就いたのは、2017年4月からです。
ヤフーが社会から求められる会社であり続けるため、今まで誰もやっていない「場」をつくって、何か新しいことを生み出したいと思ったのが、LODGEを担当したきっかけです。

-近年コワーキングスペースがはやっている背景には、どのようなことがあると思いますか?

LODGEで名刺交換をすると、複数の名刺を持っている人が多いんです。1つの企業に所属して、毎朝出勤して定時まで仕事をして帰るというスタイルが一般的ではなくなってきているのかなと感じています。複数の副業を持って「今日はこの会社の仕事をやろう」「明日は本業の仕事をしよう」など、自由な働き方が認められる社会になってきましたよね。
さらに、本業の仕事も会社に出勤しなくてもできるようになるなど、働き方が多様化することで、会社や自宅以外で仕事をできる場所が求められるようになってきたのではないかと感じています。

どんな仕事をするかによって、静かな環境で集中したいときもあれば、若干の雑音があったほうが良いときもあります。1つの場所でそれらの需要すべてをかなえる必要はないと思うんです。
LODGEはにぎやかな場所ですし、他の利用者に話しかけてもいい場所です。「今日はLODGEに行く気分だな」というように、目的や気分でその日に働く場所を選べる時代になりつつあるのではないでしょうか。

LODGEのサービスマネージャー 植田
(LODGEのサービスマネージャー 植田)

-「コワーキングスペース」ではなく「オープンコラボレーションスペース」と掲げている意図を教えてください

いわゆる「コワーキングスペース」は、「静かに・集中して作業する場所」というイメージが浸透しつつあって、実際そういうスペースが多いです。ですが、LODGEは「オープンコラボレーション」を掲げており、それは普通のコワーキングスペースとは違うことを強く打ち出したいというメンバーの思いからです。

たとえば、約6,000人のヤフー社員にメッセージを送れる社内チャットのようなシステムで「LODGEに今こういう利用者の方がいて、こんな社員に会いたがっている」と送ることで「ちょっと会って話してみたい」という社員とつなぐこともできます。他にも、コミュニケーターという役割の社員や、カウンターにいるスタッフを介して、直接声をかけて利用者同士をつなぐ取り組みを行っています。

LODGE

-利用者と社員をマッチングして、仕事につながった例はありますか?

面白いプロダクトを持っている利用者とYahoo!ショッピングの担当者をつないで、そのプロダクトをLODGEに展示したり、Yahoo!ショッピングで買えるようにしたりという話を進めています。

他には、統合開発環境(※)の「Unity」を学ぶ人の多くが読む本を執筆しているエンジニアの方から、LODGEでイベントを開催できないかという相談を受けたことがあります。それをきっかけに、彼を通じていろいろなエンジニアとつながることができました。そこから定期的にエンジニア向け勉強会を開催しました。
その勉強会に社員が参加しスキルアップした結果、担当しているデータビジュアライズの仕事に3D要素を入れてリリースした事例もあります。

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LODGEを利用している方とのつながりをきっかけに、ヤフーの社員がプラスの価値を生み出すことができる。それこそが、企業の中にこの場所を作った意義だと考えています。
さらに最近では「いつも無料で使わせてもらっているから、何かあれば協力しますよ!」と言ってくださる利用者の方も増えてきて、ありがたいですね。

ほぼ毎日通ってくださるような常連さんの中には、話しかけてみたらすご腕のエンジニアだったという人もいます。「社員向けの勉強会をやってくれませんか?」とお願いしたら快く引き受けてくださったこともあるんですよ。

LODGEのサービスマネージャー 植田

-LODGEを、今後どのような場にしていきたいですか?

直近の課題は、以前は外部の利用者と社員の割合が半々くらいだったのが、最近7対3くらいになってしまっていること。社外の方に席を空けようと配慮している社員もいるのですが、もっと社員にいてほしいですね。「LODGEを使うと、あなたの本業にもメリットがある」ことを社員にもっと伝えていきたいです。
たとえば、新しい機能やサービスを作るときに、LODGEの利用者に対してユーザーテストを実施させていただくなどの事例を増やしていきたいと思っています。

もう1つ注力しているのが、利用者の方と社員とのマッチングを増やすこと。外部の人と社員をつなぐためには、ヤフーがどんな事業をやっているか、事業課題は何かを知っておく必要があります。そのため、カンパニーごとに代表者を決めて、各カンパニーのニーズをヒアリングしています。

これからも、「LODGE」が利用者のみなさんとヤフー社員の「コラボレーション」を生み出す場所としてあり続けられるようにしたいと思っています。

LODGEのサービスマネージャー 植田

【関連リンク】
オープンコラボレーションスペース「LODGE」の2017年