広告ビジネスのプロフェッショナル オペレーション編

広告ビジネスのプロフェッショナル オペレーション編

ヤフーの広告ビジネスにおける「オペレーション」とは、契約まわりや受注の手続きから、品質の審査、配信設定など、広告が掲載に至るまでのすべての実務を担当する部隊です。

「Yahoo!プレミアム広告」などのオペレーション業務を統括する渡辺に話を聞きました。

―経歴と、業務内容を教えてください。

新卒の時に入った会社でシステムエンジニアとして働いたのち、ベンチャー企業に転職。企業の立ち上げの時期に広告企画を担当し、2004年、ヤフーに入社。もう10年以上たちますが、オペレーション業務一筋です。

広告サービス別に担当が分かれており、私はずっとYahoo!プレミアム広告を担当していて、この4月からYahoo!プレミアムDSPも加わりました。チームリーダーとして、受注の手続き、契約の書類データや実際に表示する広告バナーをシステムに反映する、といった実務を行うメンバーを統括しています。

また、新商品などの企画の際に、企画担当、プロダクト担当、営業担当から「この商品のオペレーション部分はどういったフローにするのが良いか」など、実際に案件が動き出す前に相談を受けることもあります。社外からの問い合わせもあり、社内・社外ともにさまざまな立場の人と関わる業務です。

真の要望に応えたいので、背景まで聞く

―普段、業務をする中で心がけていることは何ですか?

「中立」ですね。オペレーションのメンバーは、どのような状況でも中立でなければならないと思っています。

例えば、クライアント様から要望があった場合。要望の内容はさまざまですが…配信設定までしたのちに、お客様のご都合で配信を取り消したいということがよくあります。世の中のニュースにも左右されるので、何か大きな事故などがニュースになると、その関連ジャンルである商品・企業の広告を止めたい、とか。

お客様の要望にはできるだけ応えていきたいですが、実際に応えるかは、掲載するページや世の中から見た印象などを総合的に考え、ジャッジをしなければなりません。それなりの事情があるのなら、急なものや、変則的なものでもなるべく対応したいので、その要望の背景まで詳しく聞くようにしています。

そういった要望は担当営業から私たちに伝えられますが、「急きょ取り下げたい」といったクライアント様の要望だけが先行して伝えられた場合でも、「なぜ、そこに至ったのか」という本質的な部分を聞いたうえで、歩み寄ります。私たちオペレーション側にとっても負荷になりすぎない形で要望に応える、というところには気を遣っていますね。

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震災時の混乱を教訓に、有事体制を強化

―今までで一番苦労した案件、印象に残っている案件はどんなものでしたか?

2011年の東日本大震災のときのことは強く印象に残っています。

もちろん弊社だけでなく、全国の会社が大変だったとは思いますが…。

まず、災害時に必要な情報を優先して掲載するため、一部サービスでYahoo! JAPANの広告の表示を一時取りやめる、という対応を行ったので、オペレーション側でもそれに伴う調整などがありました。そしてクライアント様、代理店様からも、地震の発生直後から問い合わせが殺到。普段は1日1~2件ほどである問い合わせや依頼が1日100件以上となり、現場は非常に混乱しました。情報を集約する間もなく「とにかく一つひとつ答えていく」という日々が1カ月くらいは続きました。

恥ずかしながら、当時の有事体制は、そこまでの甚大な被害が出るような災害に対応する体制としては不十分でした。その反省から、今は広告ビジネスの部署全体で、有事対応の体制をより細かい想定で作っています。Yahoo! JAPANの各サービスを運営している人たちとも、対応項目や担当者を定期的に確認しており、その後の大規模災害発生時には、比較的スムーズに対応ができています。

全員が「オペコンサル」になることを目指す

―チームの普段の雰囲気は?

女性が多いのですが、明るくてポジティブ。そして、よく気が付く人たちが多く、困っている人がいれば、それぞれが自発的にサポートするような環境です。

ママ社員も多く、私自身を含めチームの半数が時短勤務ですね。どうしても子供の病気などで突発的なお休みも発生しがちですが、いつでも誰かが引き継げるよう、情報はなるべく共有するようにしています。知識量や、事故を未然に防ぐためのアンテナの張り方のような部分はやはりベテランの方が優れているので、それを若手が学べる機会を作るなど、みんなで情報の粒度を同じにしていくことをチームで心がけています。

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―最後に、今後取り組んでいきたいことを教えてください。

オペレーションって、特に若手からはつまらないイメージに映りがちかも(笑)。クリエーティブな感じがあまりしないので、どうしても「企画」などの職種のほうが華やかに見えるのかもしれません。

でもヤフーの広告ビジネスのオペレーション部隊が目指すのは「オペレーションコンサルタント」です。

「○○をやりたい。処理をお願い」と言われるのではなく、「○○をやりたい」と言われたら自分で情報を取りにいき、「だったら、こういう処理の方法を採るとスムーズに進行すると思います」といった提案までできることが求められています。

何かに困っている人たちの本質的な課題を考え、提案までできるオペレーション部隊へ。従来の「オペレーション」という立場のイメージを払拭(ふっしょく)したいです!

弊社の営業から「前回の難しい要望に迅速丁寧に対応してもらったことで、お客様にご満足いただけ、今回も受注につながりました!」などと感謝の声をもらうことがうれしい、と話す渡辺。社内のさまざまな部署から頼られる立場なので、そういった声が何よりの励みになるとのことです。

写真/中里健太、安田美紀

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