約1300万人が使う、Yahoo!天気・災害の舞台裏

約1300万人が使う、Yahoo!天気・災害の舞台裏

Yahoo! JAPANのサービスのうち、Yahoo!カテゴリ(ディレクトリ型検索)以外で最も古いサービスが、Yahoo!天気・災害です。1996年7月に、Yahoo!ニュースと同時にリリースしました。 リリース当初は天気予報だけを提供していましたが、2004年からは、地震や津波などの防災情報も提供するようになりました。

今回は、Yahoo!天気・災害の今後の目標、仕事をする上で心がけていることなどについて、サービスマネージャーの田中に聞きました。

・「とりあえずやってみる」姿勢で臨む
・毎日使ってもらえるアプリを目指して

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(気象予報士の資格を持つYahoo!天気・災害サービスマネージャーの田中)

現在の1日の利用者数は、パソコン版が約300万人、スマートフォンのウェブ経由が300万~400万人、アプリ版がiOS・Android合計で約600万人です。

台風など天候が荒れるときにはアプリ版だけで1000万人以上、全デバイスで3000万人以上に利用していただいています。

- どのような体制で運営しているのですか?

メンバーは私を入れて15人。企画が2人、デザイナーが2人、11人はエンジニアで、30歳~40歳くらいのメンバーが多いです。
Yahoo!天気・災害とYahoo!防災速報のメンバーは、同じ部屋で和気あいあいとやっています。あえて狭い部屋にいるのは、何かあったときにすぐ動く必要があるからなんです。地震が起きた際などに、大声で指示すれば全員に届く範囲にいるようにしています。

「とりあえずやってみる」姿勢で臨む

- 入社後の経歴と、サービスマネージャーの仕事について教えてください

入社前は気象予報士として気象会社に勤めており、2008年にヤフーに入社しました。Yahoo!天気・災害に配属されてからは約9年で、途中1年間は別の業務を担当していましたが、残り8年は「天気一筋」です。

サービスマネージャーには2012年に就任し、別業務を担当後、2014年7月に天気が大阪拠点に移転するタイミングで再び同じ業務に就きました。
仕事の内容としては「御用聞き」が主ですね。何か困ったことがないか目を配ったり、「次はこんなことをやったら面白いんじゃないか」「今後サービスをどうやって大きくしていくか」とメンバーと話したりしていることが多いです。それらをもとに、気象会社と新しい施策やプロダクトについて相談することもあります。

サービスを運営する上で大切にしていることは「とりあえずやってみる」ことです。何が当たるか分からないので…。
天気予報は毎日見てもらいたいサービスということもあり、起動してもらえること、起動後にガッカリさせないこと、使って良かったと思ってもらえることを重視しています。

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- これまで大変だった点や、苦労したエピソードがあれば教えてください

2014年に、東京から大阪にサービスを移管するのは大変でした。東京のエンジニアが大阪に行くのではなく、完全に新しいチームを作ったので、引き継ぎは少し苦労しましたね。
開発的な部分はスムーズに引き継げたんですが、天気や災害情報を扱っていると、大雨や台風が来たときの対応など、瞬発力で動かないといけない部分があるんです。新しいメンバーがそういう対応に慣れるまでには1、2年かかりました。

東京にいた頃は、ずっと昔から対応しているメンバーが多かったので慣れていたんですが、大阪ではゼロからチームを立ち上げたので、たとえば津波警報が出たときにどう動かないといけないかなど、マニュアルがあってもなかなかすぐに動けるものではないんです。毎回経験を積み重ねながら、チームを作りあげていくような感じでした。

特に、天気のようなサービスは1年、春夏秋冬を通してやってみないと分からないことが多く、その点が他のサービスと違うかもしれません。
大阪のメンバーが慣れるまでは、何かサポートをするというよりは、「何でも聞いていいよ」という雰囲気を作ることを意識していました。

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- やりがいを感じるのはどんなときですか?

やはり、電車の中などでサービスを使っている人を見たときはうれしいですね。たくさんの方に使っていただけるようになったので、知人から「Yahoo!天気・災害使っているよ」と声をかけてもらうことも増え、非常にやりがいを感じています。

また、SNS上でシェアされている内容で「雨雲レーダーを見て走って家に帰ったら、玄関に着いた途端に大雨が降り始めてぬれずに済んだ」という投稿がありました。
そのような、ユーザーからの「助かった」という思いを目にするのは、とてもうれしいです。ご意見を送っていただくフォームから、わざわざお礼のメッセージを送ってくださる方もいるんですよ。

サービスのシンプルさと、雨雲レーダーがどこよりも使いやすくつくられているという点が、ユーザーのみなさんから支持されている理由だと思っています。

- 競合サービスについて、差別ポイントやどういう部分を意識しているか教えてください

競合は、Appleの標準アプリと、それ以外では気象会社のサービスです。これらとYahoo!天気・災害との違いは、天気予報やそれに付随する表現を、どれだけ独自にできるかどうかという点です。
自社で予報している会社は、的中率をアピールしたりもしていますが、われわれは気象会社からいただいたデータを表示しているので、内容(気象情報)は差別化できません。

ただ、僕らの強みは、いくつかの気象会社から情報をもらうことで「良いとこ取り」ができるところです。差別化のポイントは、その上で「いかにシンプルで分かりやすい・使いやすいものを作るか」にこだわっている点ですね。

- 的中率の話題が出ましたが、天気予報は「当たって当たり前」で、外れるとクレームになる印象があるのですが…

クレームはものすごくたくさんいただきます(笑)。8割は「天気予報が外れた」という内容で、僕らがどうすることもできない部分です・・・。
そのため、それ以外のクレームに対してはすべて対応していこうと考えています。
いただいたクレームはご意見・ご要望として伺い、そして天気予報はある程度外れることも分かった上で、たとえば「降ってきた雨がいつ止むのか?」「いつ降り出すのか?」を分かりやすくするため日々工夫しています。

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毎日使ってもらえるアプリを目指して

- 今後の目標と、取り入れていきたい機能があれば教えてください

Yahoo!天気アプリを毎日使ってほしいと思っていますし、ユーザーに「毎日見たい」と思われるようなアプリにしていきたいと考えています。
数値的には、DAU(Daily Active Users=1日あたりのサービス利用ユーザー数)1000万が目標です。
毎日1000万人に使ってもらえるアプリにしたいです。インストールされているだけではなく、稼働率を上げたいですね。

天気アプリ内に「みんなで実況!タイムライン」という投稿機能があるんですが、今はまだ「晴れ・雨・曇り・雪」と気になるコメントを選択して投稿するだけなんですね。
競合のアプリを見ても、画像や動画を投稿できたほうが、より現在の状況を伝えやすいと思うので、そのようなリアルタイムな情報を、より分かりやすく伝えられるように改善していきたいと思っています。

また、「アプリをこうやって使ったら便利ですよ」というノウハウ動画を作ってお知らせに掲載するなど、ユーザーに使い方を伝える努力はしているのですが、まだユーザーとの接点が少ないと思っています。今後は、ユーザーとのコミュニケーションをもっと増やしていきたいですね。

- 最後に、ユーザーへのメッセージをお願いします!

天気予報は「シンプルで分かりやすく」が一番だと思っています。
とはいえ、まだ「これで完成!」といえる段階ではないですし、もっと伝えられる情報や使い勝手を良くするための改善点があると思います。
これからも、みなさんからのご意見をもとに、毎日使ってもらえる天気アプリを目指していきます!

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【関連リンク】
Yahoo!天気アプリ

文/筒井 智子(リベルタ)
写真/筒井 智子(リベルタ)、Yahoo! JAPANコーポレートブログ編集部