「社会人や母親だけでなく、一個人としても過ごせた」サバティカル休暇

「社会人や母親だけでなく、一個人としても過ごせた」サバティカル休暇

ヤフー勤続10年以上の社員が取得できる「 サバティカル休暇」。自分のキャリアや人生を見つめなおす目的で、最短2カ月から最長3カ月取得できます。

今回は「自分をゆっくりと見つめなおしてみたい」という思いでこの休暇を取得した、2人のお子さんを育てるお母さんでもある後藤さんにお話を聞きました。


- サバティカル休暇をとろうと思った理由を教えてください。

今年でヤフーに入社して17年目になりました。その間に2度の育児休暇をいただき、子育てをしながら働いていたということもあって、なかなか「自分だけのために」時間を使うということがありませんでした。
でも、子どもたちが成長して日々いろいろなことに頑張っている姿を見ているうちに「私ももっと頑張りたい!」という思いがムクムクとこみあげてきたんです。

それをきっかけに、まず10年くらい続けていた仕事から、まったく別の職種にチャレンジしようと思い、社内の異動制度に手を挙げて一昨年異動しました。
異動後は新しい環境で新しいことを学ばせていただき、とても充実していました。
そして、長男が小学校を卒業するのを機に「少し、自分のために時間を使ってみたい」と、サバティカル休暇を取ることにしました。同じ部署のみなさんからは「ぜひ行ってきてください」とあたたかく言っていただき、ありがたかったです。

サバティカル休暇中に海外への留学を計画していたため、子どもたちをはじめ家族の理解と協力が必要でした。ですが、私がサバティカル休暇に向けて半年前から英語の勉強をしていた姿を子どもたちも見ていたので、なんとなく理解をしてくれていたようです。


留学先で、21歳の友だちができました

- サバティカル休暇中はどのように過ごしていたのですか?

最初の1カ月間は「普段できないようなことをしよう!」と思い、前から習いたいと思っていたピラティスに通ったり、学生時代の友だちに何年かぶりに会いに出かけたり。また、学校や地域の活動にも関わることもできました。
ほぼ毎日出かけて誰かと会っていましたが、子どもの学校が終わる14時半くらいまでに帰宅しないといけないので、案外時間はなかったです(^^
でも……息子たちはランドセルを置いてオヤツを食べると、すぐに遊びに行ってしまうので「おかえり、を言うこの5分のために私は帰ってきたのか!」と感じたり(笑)

その後、2月に2週間、語学留学のためセブ島へ行きました。
留学中は毎日、朝の6時50分から授業をビッシリと入れ、18時以降はフリースピーキングの授業も受けて、さらにその後も23時くらいまで自習室で勉強しました。
2週間という短期間でしたが、すごく集中できました!

image

(朝の6時50分から始まる授業もあったそうです)

学校には、韓国や台湾などのアジア圏から来ている学生さんや、勉強するために会社を辞めて留学に来たという方もいたのですが、なかには子どもを連れてきているお母さんもいたことにはびっくりしました。お母さんも子どももそれぞれ英語の勉強に取り組んでいて、そういう留学の仕方もいいなと思いました。

「就職が決まっていて、社会人になる前に勉強しに来ています」とか「欧米留学する前の2カ月間、勉強します」という学生さんが多く、みなさんとても勉強熱心でした。金曜日の夜と週末は外出できるのですが、遊びに行くこともあまりなく、授業以外の時間は、自習室で熱心に勉強している人が多かったですね。

image

(マンツーマンの授業で、先生と)

今回の留学中、いろいろな国の人と英語でいろいろなことを話して、今まで自分の中になかった、いろいろな価値観を知ることもできました。
たとえば、学校の先生方の中には授業が終わってから、夜も働いているという人もいました。電話のコールセンターやオンライン英会話教室の先生をやっている方が多く「毎日2時間しか寝てない……」と、みなさんとても眠そうな時もありました(^^

仕事だとどうしても先輩後輩の関係になってしまいがちですが、留学先では「一個人として」接してもらえて楽しかったです。なかなか、21歳くらいの友だちができる機会ってないですよね!
2週間という短い期間でしたが、とても深い関係を築けたように思います。

そして、いろいろな価値観を知ったことで物事をいろいろな視点で見ることができるようになり、視界が広くなったような気がします。

- 帰国してからはどのように過ごしていたのですか? お子さんたちの反応は?

長男は「あれ、もう帰ってきちゃったの」という感じでした(笑)次男はちょっと寂しかったようです。

帰国してから、留学中に友だちになった人たち(20代!)と一緒に、金沢へ旅行に行ったことも楽しい思い出になりました。
「予算は○円以内がいいな」と言われて、ホテルや旅館ばかり探していたのですが、視点を少し変えて探してみたら「ゲストハウス」に泊まる方法もあることに気づいたんです。築115年の古民家でしたが、中はリノベーションされており、とてもきれいでした。
なんだか、考え方がすごく自由になった感じがありましたね。

金沢では、前からやってみたかった座禅も経験してきました。「煩悩が浮かんできたら投げるイメージをして」と言われたのですが「煩悩が大きすぎて投げられません!」と思ったり……(^^
これも、仕事をしているとなかなかできない経験でした。

image

(金沢旅行にて)


一個人として過ごせたサバティカル休暇

今回のサバティカル休暇で、語学の勉強をしたり、仕事をしていると時間的に会えなかった人に会ったり、ピラティスや座禅など、やってみたいと思っていたことを一気に消化したことで、なんだか自分の内面がリセットされて、クリアになったような気がしています。
たとえば、今の仕事や環境に小さなモヤモヤがある人などは、思い切って休暇をとってみてもいいのかもしれません。そして、自分の中にあるモヤモヤをゆっくり見つめなおすことで「(これまでいた仕事や環境の)あれはよかった」と思える部分が必ず出てくるのでは、と思います。

私も、お休みをいただくまでは、仕事の依頼を受けると「ああ、ちょっと重いなあ……」と感じてしまったこともあるのですが、今は仕事を任せてもらえることはすごくありがたいことなのだと、あらためて思っています。
当たり前だと思っていたことが、実は当たり前ではないことってたくさんあるのだなと。

サバティカル休暇をとるまでは、日々の仕事や育児に追われがちなことも多く、効率の良さを重視していたような気がします。
ですが、今回少しゆったりとした時間を過ごせたこと、その中でいろいろな出会いや経験が得られたことで「効率だけを大切にするのではなく、『余白』の時間のようなものを残しておいてもいいのかもしれない」と思うようになりました。
3カ月間休むことも、留学することも最初は不安でしたが、いくら頭の中でシミュレーションしても予想外のことは起きますし、それらも含めてとてもいい経験になりました。新しいことに挑戦してみたいと思っている人は、ぜひ思い切って飛び込んでみてほしいです(^^

最後に、留学中は家族とも離れ、社会人でも母親でもない、一個人として過ごせたことが、とても貴重な経験でした。
そして、周囲の人の助けは必要ですが、「子どもがいるから……」とやりたいことをあきらめることはないんだな、と考えられるようになったことは、とても大きな変化だと思っています。

image

(留学していた学校の終了証)

【関連リンク】
3カ月の「サバティカル休暇」をとってみた
3カ月のサバティカル休暇をとってみた(留学編)