女性が「責任ある立場に立ちたい」と思った時に必要なこと

女性が「責任ある立場に立ちたい」と思った時に必要なこと

今回は、ヤフーのグループ会社であるJコミックテラス取締役の佐藤さんに、女性が「責任ある立場に立ちたい」と思った時に意識した方がいいことや、仕事をする上で大切にしていることなどを聞きました。

- 今担当している仕事を教えてください。

今、実は仕事においては3人格くらい持っています。
1つ目は、ヤフーの映像・エンタメサービス事業本部で企画担当として。
2つ目は、株式会社GYAOの電子書籍サービス部の部長として、Yahoo!占いと電子書籍サービスをみています。
3つ目は、今年設立した株式会社Jコミックテラスの取締役をやらせていただいています。

ヤフーに入社してからは、Yahoo!ビューティとYahoo!占いの企画を担当していました。その後はYahoo!占いや、Yahoo!コミック、Yahoo!ブックス、Yahooゲームなどのデジタルコンテンツを担当し、リーダーもやらせていただくように。
社内での異動は多かったですが、やっている仕事はそれほど変わっていません。当時、課金サービスがまだ2サービスしかなかったことと、作業の内容がとても煩雑だったので、担当を頻繁に交代するのはデメリットだと判断されたのかなと思います(^^

その後、GYAOに出向。電子書籍部の部長になった後に会社をいくつか立ち上げる経験も積ませていただき、現在にいたります。

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- 仕事におけるターニングポイントはいつでしたか?

かなりさかのぼりますが、入社後にYahoo!占いを担当させていただいたことが、今につながる大きなポイントだったのではないかと思っています。
占いなどの課金サービスは、関係者がとても多いんですね。PSI(決済システム)やCS(カスタマーサービス)の担当者もいますし、提供元、サービスを担当しているメンバーもいます。そんな中、窓口担当が少なかったので「この件なら佐藤さんに聞けばいい」となりやすかったんです。
また、決済システムについてしっかり知ることができ、会社のお金の動きがわかったという意味でもラッキーだったなと思いますね。

- 現在、責任ある立場にいることについてどう感じていますか?

ヤフーでは「出世」というよりも「配役」をいただいた、ということだと思うのですが、配役をいただけるようになりたい理由は、目標としてわかりやすいから。もうひとつは自分で決めたり判断したいという思いが強いのと、上の人にしか見えていない何かがあるのではないかと。そこを見たいという思いが強いんです。
現場にいると、上の人たちが決めたことが、部長やリーダーなどを経由して降りてきますよね。そのことがもどかしくて、なぜその判断をしたのかという経緯を、もっと近い場所で知りたいと思いました。

自分自身は、達成意欲も異常に強く、常に自分の足りないところを埋めたいとか、状況をより良くしたいと思っています。これでよしという時はないですね。いつも満足していないという感じです。

上の人と話す機会がある時には、自分が興味があることについて話すようにします。任せてくれたらやりたい! とも伝えるようにしています。
やりたい仕事を任せてもらうためには、まず、大変で面倒な仕事を率先してやることも大切だと思っているので、仕事のえり好みはしません。
楽な仕事ばかり選んでいると、難しいことを任せると不安だと思われかねない。大変で誰もやりたくないような仕事こそ積極的にやった方がいいと思います
課金サービスは売り上げは小さいのに煩雑なので、当時はまさに「誰もやりたがらない」仕事だったんですよ。

仕事をしていれば、日々不満なことや思い通りにならないこともありますよね。
私も現場にいた時は「いつまでこの仕事を続けるんだろう」「私はこんなことやりたかったのかな」と不満ばかり溜めていたこともありました。でも、それを解消するためのアクションは何もしていなかったんです。
ある時、そのことを指摘され、自分の意識を変えようとしたことも、今の仕事のやり方や任せてもらえる仕事につながっているのではないかと思います。

- 佐藤さんが仕事をする上で大切にしていることは何ですか?

役職に就いて一番変わったことは、一人で成功するより、みんなで成功するほうがより楽しいと思うようになったことです。
みんなが明日も会社に来たいと帰るときに思ってくれるといいなと。みんなが同じ目標に向かって走れることを大切にしたいと思っています。会社が望むこととみんなのベクトルを合わせていく必要もあるので、これは永遠の課題なんですけどね……。

私個人の仕事をする上でのポリシーは「常に、やったことがないことをやる」です。いくつか仕事の選択肢があったら、今までやっていないことを絶対に選ぶようにしています。

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- 女性が「責任ある立場に立ちたい」と思った時には、何が必要だと思いますか?

まず、上長や斜め上にいる管理職などから、自分が何を期待されているか、求められているのかを明確にすることが大切だと思います。
女性って、ちゃんとやっていれば周りの人たちが自分のことをこう見てくれているはず、という期待が大きいんですよね。それは、女性がちゃんと、アピールは下手だけど努力している人のことまで見ているから。
でも、男性は目に見えるものしか見えない場合が多く(笑)、周りが見ていてくれるはずという期待をあまりしないので、自分の仕事を認めてもらうためにはしっかりアピールするんです。

生物学的な違いだとは思うんですが、そこを意識してどうやって変えていけるかだと思います。自分のやっていることをアピールするのは恥ずかしかったり言いにくかったりするとは思いますが、そこをちゃんと発信することが大事です。

また、女性は公平に物事を見ることが得意だと思うので、マネージャーに向いていると思っています。
ただ、マネージャーになると現場にいる時以上に「清濁飲み込まなきゃいけない」こともあるんですよね。女性はマジメなので白黒をつけたがることが多いですが(笑)、その折り合いを自分なりにつけたり、時にはグレーもよしとすることも必要です。私も、意識して別の視点を持つようにしています。

- 取締役になって、なにが一番変わりましたか?

取締役会などで、今までは自分が担当している領域の売り上げや数字を伸ばしていけばよかったのですが、今はさらに3、5年後を見据えたこのアクションと判断なんだよね、ということを何度も聞かれるようになりました。部長の時にはなかったくらい、厳しく覚悟を確認されるようになったことが一番違いますね。
でも、親(会社)からの愛情をひしひしと感じます。わが子には厳しいよねと。もっといいサービスを作るために怒られているので、とてもありがたいことだと思っています。

もちろん、ストレスは感じることもあります。ただ、ストレスを「嫌なもの」と思わないようにできるだけしています。
ストレスを感じる時って、自分の思い通りにならないからなんですよね。でも、自分の思い通りにコトが運んだら、本当にサービスにとってハッピーなのだろうか? 思うようにしています。ストレスは自分のワガママの一部なんだと思うと切り替えられますね。

部下とのコミュニケーションがうまくいかない時も、私のコミュニケーションのパターンが少ないから、うまく伝えられていないのかもしれないと。
私自身、メンバーから上がってきているので、上長とメンバーとのギャップが生じることもわかっています。これまでの上長たちがしてくれたように、私ももっとメンバーに寄り沿って話す必要があるのだろうと思います。

- ストレス解消はどのようにしていますか?

今は週1回、スポーツ(キックボクシング)をしています。リーダーをやっていた時は毎日走っていました。走ることで、自分の言動を内省できるんです。

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ちなみに、お酒も好きで、最近は特に飲んだりみんなと騒ぐ時間が楽しいです♪実は、管理職になるまでは飲み会にはほとんど参加していなかったのですが、飲むコミュニケーションの大切さを実感して、これまでの上司に「ごめんなさい」と言いたくなりました……。

自分が上司の立場になってみると、飲み会に行きたくないというメンバーがいると心配になるんですよね。飲みたくない何かがあるのかな……と。
飲み会を設定することで、当時の上司もみんなが思っていることを言いやすい場をつくってくれていたのだろうと思うと、申し訳なかったな~と反省しました。

- 働く女性たちに期待することを教えてください!

最近は、厚生労働省が「3年間で女性管理職20%増加」という目標を掲げていたりしますよね。もし、女性社員が会社の中で上がっていけるラインに乗っている、乗れる状況にあるのであれば乗っちゃえ! と思っています。もし仕事において迷うことがあったら、今までやったことがないことをやった方が楽しいのではないかと。

私がこれまでやってきたことは、決して特別なことではありません。いちメンバーとして現場で仕事をして、人が嫌がることも積極的にやり、与えられたチャンスにはキチンと乗りました。「チャンスがほしい」と自分で言うことも大切です。

先ほど、女性はマネージャーに向いているとお話しましたが、もし、今みなさんが働いている会社にずっといるつもりなのであれば、ぜひマネージャー業を経験してみていただきたいです。
プロフェッショナルとして働き続けることは、キャリアを一定期間ストップして子育てをする可能性がある女性にとっては、もしかしたら難しい時期もあるかもしれません。
でも、マネージャーに求められるものはある程度は普遍的で時間軸にとらわれない面があるのではないかと思うんです。そういう理由でも、女性にこそマネージャーを目指して欲しいですね。

私自身、子どもを産んでからも仕事はずっとしていたいですし、きっと70歳になっても働いているだろうと(笑)
その時も、みんなが生き生きと働ける環境を整える立場でいたいと思っています。
私がこうありたいと思う上長像は「いつも明るく、前向きに元気でしなやかな人」。上司は、みんなにとって不安な時に頼れる存在であることも大事だと思います。そして、抜くところと締めるところを上手くメリハリをつけられて、率直な人、同じ目線に立って一緒に悩んでくれる人、でしょうか。

- これから、取締役として何をやっていきたいですか?

一番は、やはりJコミックテラスの売り上げと利用者数を、1日でも早く拡大させることです。
役割としては、今私がやっている役員よりも上の立場になる、代表取締役は普通の役員と何が違うのかを知りたいと思っています。まだ未知の世界なので、いつかGYAOかヤフーの役員もやってみたいです(^^
そして、女性のマネージャーがもっと増えて、いろいろな価値観が反映されていけばいいですね。

役職は決してゴールではないので、その立場になって何を具体的にやれるか、やりたいかだとは思っています。自分がヤフーの宮坂さん、川邊さんだったらどうするか、GYAOの宮本さんだったらどうするか? と日々妄想しています。

仕事では、占いやマンガなど、日本文化に根ざしたサービスに長く関わり続けていますが、今後もインターネットを通じて、もっと多くユーザーにコンテンツを見てもらいたいです!

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(沖縄で。ちゃんとリフレッシュもしています!)

【関連リンク】
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