「ボランティアしたい人は増えている?」Yahoo!ボランティアの使われ方

「ボランティアしたい人は増えている?」Yahoo!ボランティアの使われ方

2003年に立ち上がったYahoo!ボランティアは、外部団体と連携しユーザーにボランティア情報を提供しています。
今回はYahoo!ボランティアの使い方・使われ方について、担当の永さん、情報提供団体「CANPAN」の吉野さん、そして実際にYahoo!ボランティアを利用する団体「NPO法人かものはしプロジェクト(以下かものはし)」の草薙(なぎ)さんにお話を伺いました。
(左から、かものはしプロジェクトの草薙さん、CANPANの吉野さん、Yahoo!ボランティアの永さん)

Yahoo!ボランティアはどのようなサービス?

永:
Yahoo!ボランティアには、世の中にあるボランティア情報を広げる・伝えるという役割があると思っています。現在3つの情報提供もとから、国際協力、地域貢献、災害支援などさまざまなボランティア・イベント情報をいただき、Yahoo!ボランティアのサイト上に表示しています。その情報提供もとの一つが「CANPAN」となります。

吉野:
CANPANサイトに載っているボランティア情報がYahoo!ボランティアにも掲載されるようになってから、ページのアクセス数がとても増えました。一般の人に目にしていただく機会が増えたのだと思います。もともとCANPANは助成金でNPOを応援している日本財団が関係していることもあり、業界団体向けのサイトでしたので。
9年くらい前まで、団体は紙の文化だったため、オンライン上でデータ化してもらう作業は大変でしたが、データ登録を日本財団の助成金申請の条件にしたことをきっかけに、現在は約1万3000団体の登録があります。

永:
Yahoo!ボランティアでは、CANPANとその他の情報提供もとを合わせて、2万団体近くの団体のボランティア・イベント情報を見ることができるようになっています。

使い方としては、地域やカテゴリー、キーワードを入れて検索することも可能ですので、その人の興味関心に合わせて情報を探していただくことができます。また、ボランティア初心者ガイドなどのコンテンツも掲載しています。

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(かものはしプロジェクトのイベントの様子)

たとえば、どのようなイベント・ボランティア情報が掲載されているのでしょうか?

草薙:
「かものはし」は、子どもが売られない世界をつくるためにカンボジアとインドで活動している団体です。月々1000円から支援をして下さっているサポーター会員の方が4000人ほどいて、会員の方からの会費が年間活動費の6割を占めています。
サポーター会員として応援してくださる方を増やすために毎月約8回、年間で約100回は活動報告イベントを実施しています。主にこういったイベント情報をCANPAN、Yahoo!ボランティアで掲載していただいています。

吉野:
最近はボランティア情報だけでなく、「かものはし」のようにイベント情報を多く掲載する団体が増えてきているように思います。イベントのほうが参加のハードルが低く、数年前と比べて気軽にNPO団体などに関われる機会が増えましたよね。

永:
「かものはし」の場合、CANPAN・Yahoo!ボランティアを見て実際に参加する方は何名くらいいるのでしょうか?

草薙:
参加者アンケートを見る限り、多い時は月10名程度はCANPANやYahoo!ボランティアを見たことをきっかけにきていただいています。毎回のイベントが10〜15人なので、月約100名の参加者のうち1割程度になります。

吉野:
CANPANの場合は、自分たちのイベント募集もサイト上で行っています。運営のお手伝いなどで募集人数が少ないこともありますが、毎回学生を中心にきちんと人数が集まっています。
「かものはし」の募集情報は、見出しのつけ方などがうまいですよね、私もこういう団体の情報を見ると行ってみようという気持ちになります。

草薙:
ありがとうございます。会員の方に定期的にアンケート調査を行って、会員イメージを作っています。例えば、A君はソーシャルビジネスに興味があり自己啓発系の本を読んでいる、Bさんは、丁寧な生活をする女子で平日は早く起き、ヨガを定期的にいっている、などです。彼らに響く文言はなんだろうと考えて情報発信を行っています。

永:
どんな人に来てほしいかが明確ですよね。「かものはし」のような団体が増えてくれることが一番よいことなのですが、他の団体でここまでできているところは少ないのが現状です。
プラットフォームを提供する側として、団体の負担を増やすのではなく、見せ方の工夫や、参加者の管理も含めて機能提供することで、一般の方の参加のハードルを下げていければと思っています。

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(CANPANのイベントの様子)

ボランティアに関心のある人は増えている?

永:
災害時には、たくさんのボランティアが現地に駆けつけています。ページのアクセス数も急激に伸びます。ですが、災害以外ではここ数年で急激にアクセス数が伸びているということはありません。

吉野:
CANPANも同じで、災害時はアクセス数が伸びるので、すぐに寄付できる団体やボランティアにいける団体の情報を出せる準備を常に行っています。

永:
2015年9月に起きた鬼怒川の災害の時にも感じましたが、ページへのアクセス数から、ボランティアに参加する意識を持つ方は増えているのだと思います。
特に災害時にボランティアに関心を持つアクティブ層が今後は、「かものはし」のような活動にも流れていけるような動線を作りたいと考えています。

草薙:
「かものはし」では600人くらいがボランティア専用のメーリングリストに参加してくださっていますが、実際に活動されている方は1割弱です。
そこでイベント参加者にボランティア意識に関するヒアリングをしてみたことがあります。時間をたくさん使わないといけないとか、きちんと最後まで関わらないと不義理になる気がするなど、ボランティアに参加することを重く捉えている人が多いことがわかりました。
この結果をもとに、いまは気軽さを出すイベントも実施しています。ただ、こういったイベントから定期的な参加者になってくださる人はまだまだ少ないので、単純にハードルを下げることがいいのかはわからないですが……。

吉野:
参加してみて思っていたのと違ったら嫌だ、と一歩を踏み出せない人がいるのも確かですよね。募集情報に前回のイベントの様子が写真で上がっているだけで雰囲気もわかり、期待値とのギャップ、ミスマッチは少なくなると思います。

永:
期待値もそうですが、期待値と満足度のバランスがとれたときに、次回参加や会員になろうというモチベーションが生まれるのだと思います。
満足度は団体に頑張ってもらうしかありませんが、期待値に関しては事前の募集情報でミスマッチを防ぐことができるはずですよね。ここは自分たちの役割だと思うので頑張ります。 

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(かものはしプロジェクトが、現地で支援する女性たちの様子)

さらなる課題解決に向けて……

永:
ボランティアや会員をもっと集めたいという団体からの声は常にいただいていますが、現在はプラットフォームとして場を提供しているだけの状況です。ボランティアへの意識が高いアクティブ層に対して、機を逃さず参加チャンスをつくるため、特集形式などでプロモーションを行っていければと考えています。

吉野:
CANPANとしては、メルマガからの参加率も高いので、メルマガにも力を入れていこうと考えています。地域の方にその地域の情報を届けることができればなと思っています。

草薙:
「かものはし」は、もともとカンボジアで事業を展開しており、2012年からインドに事業を広げました。支援の輪が確実に広がっています。これはサポーター会員の方からの安定的な資金サポートがあったからこそできたことです。イベントを周知してもらう仕組みがあるから支援が集まり、ミッションに忠実に活動ができています。今後も活用していきたいと考えています。

永:
本日は貴重なお話をありがとうございました! 

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