「関西の魅力を全国に伝えたい」 大阪編集室発の街ネタメディア

「関西の魅力を全国に伝えたい」 大阪編集室発の街ネタメディア

ヤフーの子会社ワードリーフが運営するニュースサイト「THE PAGE」には地域版もあり、そのうちのひとつ「THE PAGE 大阪」では関西の地域情報を全国に向けて発信しています。
そのTHE PAGE 大阪編集室で、地域の身近なネタを動画記事でお届けする連載企画「ま・ち・ぶ・ら THE PAGE 大阪」を担当する柳曽(やなぎそ)さんに、地域に根ざした情報を発信することへの思い、またそのちょっと変わった(?)取材スタイルについて聞きました。
「関西が好きな理由は、人と人のつながり。だれとでもとすぐに仲良くなれますから」と柳曽さん。
柳曽さんの取材風景に密着した動画も一緒にお届けします!(ページ下でご覧になれます)

「一人でカメラ3台、カバンが中継局」  独自のスタイルで街ネタ取材

- 連載企画 「ま・ち・ぶ・ら THE PAGE 大阪」、見ました! 動画の冒頭に「企画・構成・撮影・編集/柳曽文隆」とありますが、本当に柳曽さんが全部一人で制作しているんですか……?

ま・ち・ぶ・ら THE PAGE 大阪(以下「ま・ち・ぶ・ら」)
「THE PAGE 大阪」の編集メンバーが関西の街の「ちょっと気になる話題」をゆるりとお届けする動画記事。2015年2月に連載スタート。

はい、企画から取材、写真撮影、動画撮影、レポーター、動画の編集、原稿執筆まで、すべて一人でやっています。取材先でもよく「一人でようそんないっぺんにやりますねぇ」と驚かれるんですけどね(笑)

- 取材は基本的に一人で、ということですが、写真や動画の撮影などはどのように一人でやっているのですか?

このカメラがあれば、写真撮影と動画撮影がいっぺんにできます。
上が動画撮影用のビデオカメラ、その下が写真撮影用の一眼レフカメラになっています。

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- すごい、2つのカメラが合体していますね……! どこでこんなカメラを見つけてきたのですか?

いや、自分で勝手にくっつけました(笑) 名づけて“ダブルカメラ”。
最初、一眼レフカメラとビデオカメラをそれぞれ両手に持って取材してたんですよ。そうしたら通行人の方から非常に怪しまれまして……。怪しまれずに、一度に写真と動画の両方を撮るにはどうしたらよいか、と考えた結果、2つのカメラを合体させることを思いついたんです。量販店で使えそうなパーツを購入して、くっつけました。そのパーツの本来の使い方とは違う使い方なんですが……なんせ一人でやってるからしゃーない、くっつけざるを得なかったんです!(苦笑)

ほかのメディアが取り上げない面白い出来事にスポットライトをあてたい

- 柳曽さんが一人で、その“ダブルカメラ”を持って「ま・ち・ぶ・ら」の企画を始めることになったきっかけを教えてください。

「THE PAGE」は、世の中の動きや社会問題をわかりやすく解説するニュースサイトとして2013年に創刊しました。2014年、私がヤフー大阪編集室にいたころ、ワードリーフの奥村倫弘社長から「『あなたの街の気になるニュース』をコンセプトに大阪版をやってみないか?」と声をかけられ、同年に「THE PAGE 大阪」が立ち上がりました。

大阪版らしいニュース記事を模索していたところ、「関西の街には、テレビや新聞などの大手メディアが取り上げないような面白い出来事がまだまだたくさんある。そこにスポットライトをあてられたらどうだろう」と思い、ちょうど今から約1年前の2015年2月に「ま・ち・ぶ・ら」の連載をスタートさせました。

私はヤフーに入社してからYahoo!ニュースやYahoo! JAPANトップページの編集をしていましたが、その前は新聞記者でした。テキストと写真で記事を作成することはずっとやってきましたが、その場の空気感をより分かりやすく伝えられる動画コンテンツにもとても興味を持っていたので、記事の中で動画も一緒に紹介してみよう、となりました。
ただ、やってみようにも、「THE PAGE 大阪」編集室のメンバーは私一人。動画に写真にテキストに、どうしても一人ですべてをやるというスタイルになり……あの“ダブルカメラ”の考案に至ったわけです。

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(“ダブルカメラ”を使い、上で動画、下で写真を撮影中の柳曽さん。確かに同時に撮れています……!)


- 「ま・ち・ぶ・ら」の連載ラインアップを見ると、関西に本社がある有名企業への取材から、とてもローカルでディープな街角の話題まで、多岐にわたりますね。どのようにネタを選んでいるのですか?

ネタを選ぶ基準としては、「これを取り上げたらみんな面白いと思ってくれるだろうな」という編集者としての勘によるところも大きいですが、やはり地域密着のメディアとして、この記事を大阪版から全国に向けて発信することに意義があるかどうか、という点は常に考えています。

街を歩いていて「なんだこれは?」と気になるものを見つけたらとりあえずカメラを回して突撃取材したり。また、ユーザーや地元の方に「こんな面白いものがある」と教えていただいて伺うこともありますね。
連載開始から1年、人と人とのつながりのおかげで、取材先が広がっていきました。地域密着メディアとして、ユーザーのみなさんとのつながりはこれからも大事にしていきたいなと思っています。

- 連載開始から1年、ユーザーからの反応はいかがですか?

おかげさまで、認知度も上がってきました。この間も「THE PAGE」の腕章をつけて取材していたら、通りすがりのおばちゃんに背中をバチンとたたかれて「あんた、いつも見てるで! その“赤いの”(THE PAGEのイメージカラー)!」とおっしゃっていただいたりね(笑)

全国からの反応という点だと、たとえば、アナウンサーの桑原征平さんの記事は反響が大きかったですね。桑原さんはかつて「おはよう!ナイスデイ」など全国ネット番組の司会をされていましたが、テレビ局を定年退職後は関西のラジオ番組でご活躍中です。そんな桑原さんの近況を取材して配信したら、全国各地のみなさんから「久しぶりに征平さんのお顔を見られてうれしかった」という反応を多くいただきました。桑原さんご本人も「インターネットってすごいなあ」とびっくりされてましたね。

桑原征平アナ71歳誕生日にコラボ弁当販売 街ぶらに密着 (THE PAGE 大阪)

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(桑原征平アナウンサー(左)への取材中のひとコマ)

また、大阪といえばだんじり祭りが有名で、特に岸和田のものは全国的にメディアなどでも紹介されますが、ほかにも地元で盛り上がっているだんじり祭りはあるので、それを紹介しました。「よくぞ取り上げてくれた」と反響がありましたね。

幹線道路埋め尽くした大阪・平野だんじり合同曳行 (THE PAGE 大阪) 

 ユーザーからどんな反応をもらったときが一番うれしいですか?

「こんなのあるんだ、知らなかった」「あれってそういう意味だったんだ」といってもらえたときは素直にうれしいですね。でもやっぱり一番うれしいのは、「THE PAGE 大阪」で取材させていただいた人が、その記事をきっかけにほかのメディアで大きく取り上げられたり注目されたりしたときですね。よそのメディアが取り上げないところにスポットライトをあてられた、というのが本望なので。

- 柳曽さんは、「ま・ち・ぶ・ら」のような街ネタ記事だけではなく、速報性が重視されるニュース記事なども同時に担当していますよね。

はい、関西で行われる注目度の高い記者会見やイベントなどの取材も多いですね。ネットメディアとしては1秒でも早く記事をアップすることが求められるので、右手で動画や写真を撮りながら、左手でパソコンをいじってイベントの最中に記事をアップする……ということはしょっちゅうやっています。

- 一人でやることの苦労も多いのではないかと思いますが……

そりゃ大変だと思うことはありますね。一人の無力さや限界を感じることもあります。けれど、やめようと思ったことはありません、一人でやることの苦労も含めて面白いんですね。
街中で三脚でビデオカメラを固定して、録画のスタートボタンを押して、すかさずカメラの前に立ち、「はい、みなさんどうもー!」とレポートしたりするときはさすがに恥ずかしいですよ~(笑) でも、恥ずかしいと思っていたら前に進めない。

また、ユーザーのみなさんにとっては、こちらが一人体制でやってようが三人体制でやってようが関係ないですから。独りよがりにならないよう、周りの先輩やユーザーのアドバイスは常に参考にさせていただきつつ、記事の内容や映像、写真の表現力など、総合的にもっと力をつけていきたいと思っています。

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(カメラにパソコン、三脚、Wi-Fiルーターなど、柳曽さんが常に持ち歩いているという取材道具一式。「カバンが中継局。これさえあれば動画記事はすぐ作成、配信できます」)

- 今後、「THE PAGE 大阪」をどのようなメディアにしていきたいですか?

最近、「ま・ち・ぶ・ら」の動画ではレポーターの女性に出演していただくようになったのですが、自分もたまに画面に出るようになりました。今まではカメラを回しながら声だけの出演だったのですが、どうも画面がさみしいと感じるときがあってね。また、レポーターがいたほうが伝わりやすいときもあるので。
実は、これには、ユーザーのみなさんに作り手の横顔を見てもらいたかった、という狙いもあるんです。

以前、取材先でお会いした方に「柳曽さんが『THE PAGE』の記事を書いているとわかったら、なんかサイトを見るたびに親しみがわいてきました。見方が変わりますわ」と言われたことがあって、「これやな」と思った。
知っている人がやっているのと、知らない人がやっているのでは受け取られ方が違う。ユーザーのみなさんに「THE PAGE 大阪」を身近な存在だと感じてもらうことで、「自分たちの地域のメディアだ」と思ってもらいたい。

私はユーザーのみなさんも「THE PAGE 大阪」の一員だと思っています。みなさんと一緒に関西発の全国ニュースをもっともっとお届けしていきたい。それが今一番の夢であり、実現せなアカンことやと思っています。

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(最近、関西の街を360度映像で紹介する連載「天球de関西」もスタート。通天閣の屋外展望台にて、3台目のカメラとして導入した天球カメラを左手に。「“ダブルカメラ”で片手が空いたはずが、結局また両手がふさがってしまった。そのうちブレーメンの音楽隊みたいに上にどんどんカメラが重なっていくんちゃうかな?(笑)」)

【特別企画】柳曽さんの取材に密着!「ま・ち・ぶ・ら THE PAGE 大阪」×「Yahoo! JAPANコーポレートブログ」コラボ動画

柳曽さんの取材風景に密着した動画をご紹介します。大阪のシンボルの情景とともにお楽しみください^^  動画はもちろん、柳曽さんご自身による編集です! 


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