ポスターセッションとは? ポスター作りや発表のコツ

ポスターセッションとは? ポスター作りや発表のコツ

ポスターセッションとは、発表者が研究開発の成果や現在取り組んでいることなどを1枚のポスターにまとめ、見学者に対面でその内容を伝える発表形式です。これは主に学会の研究発表で使われている手法ですが、近年では小学校の国語や社会などの授業で発表する際にも取り入れられるようになってきました。

ヤフーでは、技術をテーマにしたポスターセッションを年2回開催しています。2019年2月に開催したセッションで発表されたポスターは、75枚でした。
今回は、ポスターセッションのメリットや見やすいポスターを作るコツ、発表する際に気をつけることなどを、ヤフーのポスターセッションを運営している担当者に聞いてまとめました。

ポスターセッションのメリット

1)気軽に発表・参加できる

ヤフーのポスターセッションへの参加条件は、技術的な話であれば分野は問わず、企画やアイデア段階の内容でも構わないとしており、「取り組んでいることを説明してみたい」と思う人なら誰でも参加可能です。そのため、エンジニア職以外の社員が発表することもあります。2019年2月に開催したセッションでは、人事の担当者による、人事の業務システムから生成されるデータの分析・活用についての発表がありました。

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人事担当者が発表したポスター(※一部を抜粋して掲載しています)

2)他部署の社員に直接、技術的な相談ができる

ポスターの内容だけではなく、その内容について議論できる点がポスターセッションの魅力という意見が参加者から多くあがっています。
自分が担当しているサービスの課題を、セッションで発表していたエンジニアに直接相談してみたことで、その後の連携がしやすくなった、という声も。セッションをきっかけに、担当以外のサービスとつながりやすくなることもメリットです。

ポスターセッション運営のコツ

1)あえてシンプルな運営にする

ヤフーのポスターセッションは現場のエンジニアたちが自ら運営しています。そのような背景もあり、安定して継続開催できるよう、最小限の運営で行うことを心がけています。会場があり、発表者からのポスターと見学者が集まればいいという、かなりシンプルな仕組みのイベントです。

2)発表しやすい仕組みづくりをする

ポスターセッションは、短期間でのポスター作成や発表準備の経験をするのも目的のひとつです。
ただ、ポスター作成については、運営側でテンプレートを用意し、それに沿って書いていけばある程度のものができるようになっています。これは、ポスターの作りこみに時間をかけるよりも、発表内容を充実させてほしいという意図からです。

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ポスターのテンプレートサンプル

ポスターセッションでの発表のコツ

1)ポスター作成

ヤフーのセッションで使用されるポスターは、180cm×90cmくらいのサイズです。少し離れた位置からでも見やすいようイラストやフォントを効果的に使い、ストーリーをしっかり伝えようとしているポスターは目にとまりやすくなります。

  • 「はじめに」「実験結果」「まとめ」などの見出しは分かりやすく強調した上で見出し番号をつけておく
  • 略語の使用は、発表内で多用する必要がある、もっとも重要なもの1、2個にとどめる
  • 視認性と可読性が高いフォントを選ぶ(本文のフォントサイズは32pt以上にするとよい)
  • 結論は1メッセージに絞る
  • 起承転結がわかるレイアウトにし、ストーリーが伝わるように書く

紙のサイズは大きくても、書ける情報量はスライド数枚分くらいです。そのため、伝えたいことをしっかり伝えるには、大事なことだけをシンプルにまとめるのが大切です。結論だけを大きく書いて、残りの内容は吹き出しで補足的に見せるのも効果的です。

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「ランク学習によるYahoo!知恵袋の見出し生成」のポスター(※一部を抜粋して掲載しています)

2)発表

  • 説明は3分以内を目安にまとめる
  • 質問を受けたら簡潔に答え(「はい、ご指摘の通りです」「基本的にはその通りですが、少々訂正したい点もあります」など)、その上で補足を続ける
  • 相手の理解レベルを意識して、それにあった説明を心がける
  • メリハリのある、ポイントを強調した話し方を意識する

議論が発展しやすくなるように、発表者はポスターに書かれている以外の背景も見学者に伝えることを意識すると、よりよい発表になります。
たとえば、発表が上手な社員は、その人がどういうことが気になって自分のポスターを見にきたのかを聞き出し、それに関する説明を取り入れて話しています。そうすると、聞きにきた人は求めていた情報を得られるため、満足度が高くなることが多いようです。

講演会や学会などでも、発表の途中で「ここまでで何か質問はありますか?」など聴講者とコミュニケーションを取りながら進める場面がよくあります。ポスターセッションでも、そのような声がけをするくらいの気配りができるといいかもしれません。

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