ヤフーに片づけのプロがやってきた 「捨てない片づけ」とは?

ヤフーに片づけのプロがやってきた 「捨てない片づけ」とは?

ヤフーの東京本社では、9月に控えた東京・紀尾井町へのオフィス移転に向け、少しずつ片づけが始まっています。
引っ越し後は固定席がなく、各自が好きな席で仕事をするようになるため、各自の荷物はロッカーに入るダンボール1箱分くらいにまで減らす必要があります。

でも、自分の持ち物をいきなりダンボール1箱に減らすことが難しい人も。たとえば「大事に集めているフィギュアやグッズが机の上にないと落ち着かない」とか「昔作った企画書を捨てたくない!」など……。

(写真が新オフィスで使用するロッカー。社員が会社で使用するモノを収納するスペースは、ここだけになります)


片づけのプロ「ライフオーガーナイザー」がやってきた


先日、片づけのプロである「ライフオーガナイザー(※1)」のみなさんにお願いして、モノが多くて困っている社員の机を、プロの技で片づけてもらいました!

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(ヤフー社内に、片づけのプロ集団が続々と)

今回密着させてもらったMさん。悩みは、
「お菓子が多い!」
「辞める人がくれたものが捨てられない」
「書類が出しにくくて使いにくい」
だそうです。

実際に机を見てみると……。

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あれ、案外キレイ。これは1時間以内にあっさり終わってしまうのでは?
なんて思っていたのは甘かった。

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よく見ると、机の上にはお菓子が山積み。

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引き出しの中、きたなっ! 

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  袖机の中もゴチャゴチャしています。

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机の下にもいろいろある。

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もう、笑うしかなくなっているMさん。

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Mさん:
「どうぞよろしくお願いいたします! 快適な机で仕事をしたいです!」

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まず、ライフオーガナイザーのお二人がMさんに「どんなお仕事をされていますか?」「毎日お仕事で使うものは何ですか?」などとヒアリング。

ライフオーガナイザーは、ただモノを捨てたり整理するだけではありません。その人が人生の中で何を大事にするのかを選んでもらう、「人の数だけ片づけ方法があり、正解はない」という考えで、それぞれに合った片づけ方法を提案してくれるのが特徴です。

「Mさんが効率よく仕事をする空間にするためには、どうしたらいいか」を、これから一緒に考え、片づけていきます。

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Mさん:
「お菓子は大事です。毎日必ず食べるので、近くに置きたい」

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ライフオーガナイザーさん:
「では、これからMさんのものを分類していただきますね!」

ライフオーガナイザーの片づけでは、片づけるモノの分類の項目も本人に決めてもらいます。
今回は、「残す(新オフィスにも持っていく)」「家に持ち帰る」「保留」「人にあげる、返す」「捨てる」の5項目になりました。

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まず、机の中、袖机の中のものをすべて出せる広い場所へと移動します。

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「もう、やるしかない」という顔。

出したすべてのモノを、それぞれ「残す(赤)」「捨てる(黒)」「自宅に持ち帰る(黄緑)」「保留(黄色)」「人にあげる、返す(グレー)」の布の上にどんどん分別していきます。

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「こんなに大量のお手ふきとストローはいらない!」

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すぐにこれだけ、捨てるモノが出ました。

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Mさん:
「これは……使ってる……かな」

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そして、その場にいた全員が気になっていたのが、ダイオウイカのぬいぐるみ。   

Mさん:
「お気に入りなんです。会社を辞める人から、『託す!』と言われて。かわいくなってしまったので、タコも買いました!」

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Mさん:
「これはな~。う~んう~ん」

しばらく悩む。

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Mさん:
「残します!」

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ポーチの中身も全部、出しながら分類していきます。

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Mさん:

「紫外線対策は大事だから……日焼け止めは残す。何だか細かいモノが多いな~。普段、机の中にあるものをちゃんと見てなかったですね」 

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時々、鋭いまなざしになるライフオーガナイザーさん。

ライフオーガナイザーさん:
「ガムのこのボトルは、2つも必要ですか? 1つは家に持って帰りませんか?」

Mさん:
「いや……ガムは必要なので、ストックとして残したいです」

ガムを残すかどうかで静かな戦いが。意外なところで時間がかかりました。

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書類1枚1枚も丁寧に確認していきます。

こうやって一つひとつのモノを片づけていくと、その人の大事にしているものや、価値観が見えてくるそうです。

そして、「これはいらない」とか、「これはこんなになくてもいい」などとブツブツつぶやきながら片づけることで、より自分の価値観を確認する作業になっていくとか。

しかし、お菓子の量がすごいですね……。

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Mさん:
「全部ちゃんと食べてます! お菓子は気分転換のために必要なんです。
今回片づけてみて、化粧品はリップや香水が多いなと気がつきました。
お菓子と同じく、仕事の合間に気分を変えたり、癒やされたりするためのものが大切なんだとわかりましたね」

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ライフオーガナイザーさん:
「個別包装のお菓子は、袋から出してまとめてはどうですか?」

Mさん:
「そうします! 今日食べるお菓子……っと。」

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「今日食べるお菓子」が多すぎてファスナーが壊れました。

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黙々と仕分け続け……。

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仕分け終了!  全部のモノを見渡すことも大切な片づけの手順です。 
左から、赤:残す、黄緑:家に持ち帰る、黄色:保留、グレー:人にあげる・返す、黒:捨てるモノ。

Mさん:
「自分の傾向がすごくよくわかりました。こんなにたくさん入っていたなんて思わなかった!」

やりとげた感でいっぱいですが、ここからまだまだ続きます。 

まず、捨てるものを分別します。誰かにあげたり、リサイクルに出したりできるものがないかも確認。

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Mさん:
「これは○○さんにあげるっと」

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Mさん:
「では、捨てますよ!」

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どんどん捨てて……。

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スッキリ!


残すものも分類します。
お菓子と化粧品、文房具に分けてから、ダンボールに入れてみると……。

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入った!

新オフィスで実際に使う予定のロッカーに収納してみます。

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Mさん:
「本当に、ダンボール1箱分くらいしか入らないですね……。毎日使うパソコンは、ケーブルをつけたままザックり入れたいです」

ライフオーガナイザーさん:
「仕事に必要なものを持ち歩く、エコバッグ的なものがあるといいかもしれませんね」

次の職場での働き方をイメージしながら仕分けていきます。
ライフオーガナイザーさんが用意してくださったカゴに、お菓子や化粧品、文房具などを分けることで、取り出しやすく整理しやすくなりました。
そして、頻繁に使うものは手前に、ストックする物やあまり使わないものは奥に置きます。


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……無事、ロッカーにすべて入った!

Mさん:
「もう、引っ越しまでこのままにしておきたい」

全員:
「ダメです」

ロッカーから全部出して、改めて机にしまいます。

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引き出しスッキリ!

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お菓子コーナーもスッキリ!

Mさん:
「お菓子はやっぱり机の上に置きたい」   

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袖机もスッキリ! どのカゴに何が入っているかラベルも貼りました。

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「やりきった!」

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こんな感じだった机まわりが……。

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こうなった!

Mさん:
「片づける前は正直、それほど片づける所はないんじゃないかな? なんて思っていたのですが(^^
思っていた以上にモノがあってびっくりしました。
だんだん判断のスピードが上がってきて、楽しくなってきました。
終わって気分スッキリ! 引っ越しまでこの状態を保ちたいです!」

ライフオーガナイザーさん:
「ヤフーさんのオフィスは、もっと書類や本などが山積みになっているのかと思ったのですが、情報を扱うお仕事の方が多いからか、片づいている机が多い印象でした」

……とのことですが、実際に会社の持ち物をダンボール1箱分にするのはけっこう大変だなと思いました! 

ライフオーガナイザーの片づけとは

今回、来ていただいたみなさんに、ライフオーガナイザーならではの片づけ方法やコツを伺いました。

その1:捨てない片づけ

「とにかく捨てなくては!」となりがちですが、ライフオーガナイザーの片づけは、まず「片づける=捨てるではない」というところから始まります。

片づけを頼んだ人は、「捨てなさい」と言われると思っていることが多いので、「捨てなくてもいいですよ」と言われると「何で?」となり、逆に「これは2つもあるのに」とか「これはもう使っていないのに」などと、捨てる理由を探し始めるのだそうです(^^

「捨てなくてもいい」と言われた方が手放しやすくなる、というのがライフオーガナイザーの考え方です。

その2:人によって片づけ方の向き不向きがある

「これは好き」「これは嫌い」などの感情でモノを分けることが得意な人と、「使う使わない」や、使う頻度や「これは高かった」という値段などの理屈で分けたほうがうまくいく人の2つのタイプがいるのだとか。
依頼者がどちらのタイプなのかを、前もって理解した上で片づけを行うそうです。

最後に「これは大変だった!」という片づけ経験をお聞きしてみました。

「新聞記者の方の机を片づけた時に、朝から8時間かかったことがあります。
保管している資料はすべて新聞のネタとしても使うし、これまで自分が書いた記事が載っている新聞にも思い入れがあるので捨てられないものが多い、というお客様でした。
そのため、色別のファイルを用意して、赤は緊急性の高いもの、青は対応を急がないもの、緑はネタづくりの参考など、これから記事にしたいと思っている資料、に分類しました。
これまで書いた記事が載った新聞は保管されていればいいとのことでしたので、机の近くではない場所に保管し、これから記事になるかもしれない資料は近くに置きたい、ということで机の近くに収納する、という方法で片づけさせていただきました」

机の片づけだけで8時間もかかることがあるんですね……! 

「ちなみに、ライフオーガナイザーには、片づけが好きではないから勉強したという人も多いんですよ(笑)
いかに自分の暮らしを楽に、快適に過ごすことができるかを大切にしながらお客様にもご提案しています。
ヤフーのみなさんも、今回の引っ越しを機会に、新しいオフィスで効率よく働くためのモノの持ち方を改めて考えてみてくださいね!」

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(今回片づけに来ていただいたライフオーガナイザーのみなさん。
左から、 沼本ゆきさん、下村志保美さん、西川明美さん、髙原真由美さん、吉本雅代さん、吉川圭子さん) 

(※1)ライフオーガナイザー
片づけ・収納のプロフェッショナル。モノだけではなく思考や時間の整理、再現性のある具体的な片づけの技術を、総合的に体系立ててまとめられたものがライフオーガナイズというスキル。その専門的な資格を持っているのがライフオーガナイザー。資格取得者延べ人数は現在国内で1,600人。日本ライフオーガナイザー協会は、2008年の12月に設立。 


【関連リンク】
一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会
片づけ収納ドットコム(時間を生み出す片づけと収納のコツ)

本社移転にあわせ、東京本社勤務の全従業員約5700名を対象に机を不規則に配置したフリーアドレス制の導入や、社外の方も利用できるコワーキングスペースを新設  (お知らせ)
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