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2020.11.16

入社式からずっとリモートワーク、20新卒エンジニアたちにホンネを聞いてみた!~就活のこと、仕事のこと、コロナ禍での新しい働き方のことetc.~

ヤフーには100を超えるサービスがあり、そのほとんどを自社開発しています。今回は、その開発を支えるエンジニアの中でも2020年4月に入社し、異なる部署で働く4人に、学生時代の過ごし方やインターンシップ、就職活動といった入社前の話から、コロナ禍での社会人生活など、入社後から現在についての話を聞きました。

プロフィール


室田 雅貴(むろた まさたか)
メディア統括本部 Yahoo!ニュースアプリiOSエンジニア
大学院卒業後、2020年に新卒入社。Yahoo!ニュースアプリのiOSエンジニアとして企画開発に携わる。
三上 大河(みかみ たいが)
金融統括本部 ウェブエンジニア
2020年に新卒入社。カード系のシステムの開発、運用に携わる。HackDayの現チャンピオン。
小倉 輝(おぐら ひかる)
サイエンス統括本部 機械学習エンジニア
大学院卒業後、2020年に新卒入社。機械学習エンジニアとして、広告配信におけるデータ分析やモデリング、開発業務を担当。
雨宮 裕一郎(あめみや ゆういちろう)
O2O統括本部 バックエンドエンジニア
大学院卒業後、2020年に新卒入社。メッセージングプラットフォームの開発、運用を担当。メッセージングプラットフォームとは、システム間で流れるデータ(メッセージ)を管理するコンポーネントのこと。社内では各部署のシステム同士をつなぐことなどに利用されている。

インターンやハッカソンで技術力を磨いた学生時代

今日は20新卒として入社したエンジニアのみなさんに、インターンシップや就職活動、コロナ禍での入社についてなど伺いたいと思います。よろしくお願いします!

(室田、三上、小倉、雨宮)
よろしくお願いします!

それではまず、学生時代はどのようなことに力を入れていましたか?

僕は大学が新潟だったのですが、大学院在学中に都市部の副業人財と地方の仕事をマッチングさせる会社を起業しました。特に就活が終わった後はこの会社の経営にひたすら打ち込んでいましたね。研究は、Bluetoothやすれ違い通信などに使われる端末間通信について取り組みました。

僕はハッカソン荒らしをしていました(笑)。ハッカソンにたくさん参加し、幸いにも多くの賞をいただきました。出場したうち、9割は入賞していたと思います。ヤフー主催の「Hack U」でも最優秀賞をもらって、その招待枠で「Hack Day」にも参加し、最優秀賞をもらうこともできました。
実はハッカソンって1~2日で終わるのに、エントリーシートに書ける受賞歴もできるし、旅行や賞金などの副賞ももらえるので、スキルさえあればコスパがいいと思います(笑)。ちなみに研究は「人間の色の見え方について」。情報系ではありませんでした。

僕は長期のインターンに夢中でした。機械学習を専攻していたので、研究と実務の両方に取り組むことで自分のスキルを磨きたかったんです。先輩たちが楽しそうにプログラミングのアルバイトをしているのを見て「格好良い!」と思って、就活が終わった後も長期インターンをしたり、業務委託で企業から案件を請け負ったりしていました。内容は機械学習を使ったR&D系のものが多かったですね。
研究は「機械学習における公平性」をテーマに、AIが性別や人種について差別的な予測をしないようにするにはどうすればいいのか、という内容でした。

僕はゲームにはまったりするような、ごく一般的な学生生活を送っていました。学部3年生からPHPでプログラムを書きはじめて、そこからウェブ系のインターンに参加するようになりました。専攻は機械学習で、データ活用の前処理を行う基盤づくりをしていました。

▲メディア統括本部 室田 雅貴

より多くの人に幅広いサービスを提供したい

みなさん、すごい技術力を持っていると思うんですが、ヤフーに入社しようと思ったきっかけや理由を教えてください。

僕はもともとセキュリティに興味があったのですが、10社くらいのインターンを経験するなかで、だんだんサービスづくりが楽しいと思うようになって。自社サービスを持っている会社で働きたいと考えるようになりました。
なかでもヤフーは多くのユーザーがいて、100以上のサービスを展開している。特定のジャンルに偏っていないから入社後にいろんなことを学べて、キャリアの幅も視野も広がりそうだ、と思いました。副業もOKだったので、自分の経営する会社と両立して、スタートアップとメガベンチャーどちらの空気感も体感できると考えました。

年齢や性別、好みに関係なく、より多くの人が使ってくれるサービスに関わりたいと思っていました。それから、Hack UやHack Dayで知り合ったヤフー社員のみなさんの技術力が高くて親しみやすい人柄の方ばかりで安心感があったということもヤフーを選んだ理由の一つです。
企業選びについては、自分が開発したプロダクトを見せたときに社員の方が面白がってくれること、という基準がありました(笑)。それは僕に興味があって、面白いと思う感覚が近いということだと思ったので。

僕は社会人になってからもデータサイエンスや機械学習の仕事をしたかったので、ビッグデータを扱っている会社で働きたいと考えていました。とりわけ修士の2年間、アドテク企業でアルバイトをするうち、もっと広告の仕事をしたいと思い、広告ビジネスが強いヤフーに興味を持ちました。
それといずれ副業もしたいと考えているので、柔軟な働き方を選べる点も決め手のひとつでした。

僕たちは物心ついたときにはもうパソコンがあって、ブラウザーを立ち上げたらトップにヤフーのポータルサイトが出てきた世代です。インターネットが大好きで、シンプルにヤフーに憧れがありました。

▲金融統括本部 三上 大河

インターンや逆求人イベントから就活をスタート

みなさんが就活をされていたのは2018年ごろだと思うのですが、どのような活動をしていたのですか?

学部3年生の春休みからインターンに参加しはじめ、実際の就活は修士1年の夏休み後からでした。インターンからそのまま選考に入るケースが多かったので、エントリーシートはほとんど書いていません。
面接では自分のこれまでの経験と選択について根拠を語れるようにしていました。ほかの就活生と同じ型にはまったやり方をするのではなく、自分の強みを磨き、とがった人財であることが内定への近道だと考えていました。

僕も学部3年の頃からインターンに行き始め、本格的に就活を始めたのは修士1年からです。逆求人イベントから選考に進むことが多くて、室田くん同様、エントリーシートはほとんど書いていません。また、ハッカソンやLT、技術イベントなどに登壇して「話す」トレーニングをしていたことで、面接にもスムーズに臨むことができました。
ヤフーの面接でうれしかったのは、細かくフィードバックをもらえたことです。面接後に良かった点と改善点を指摘してもらえたので、次の選考や他社の面接でも生かすことができました。

僕は学部4年のときに参加した逆求人イベントから就活を始めました。サマーインターンは修士1年の夏に受けて、そこから本選考に進みましたね。エントリーシートでは学園祭で開発したアプリ制作の経験や、情報系や数学系の資格、大学院での研究などについて書きました。
いま振り返ってみると、当時から技術ブログやポートフォリオサイトを用意しておいて、それをエントリーシートに書けばよかったと思っています。たくさんエントリーシートを書くので、共通化できれば手間も少なくてすみますし、ポートフォリオを公開する技術自体も評価対象になると思うので。面接対策については、自分を飾って入社後に苦労するのは嫌なので(笑)、自分のできることを淡々とアピールすることに努めました。

僕は修士1年の秋頃から就活を始めました。僕の場合、受けたすべての企業でエントリーシートを書いたのですが、GitHubや過去につくったアプリケーションのURLなどを載せていたので、面接でもそこから質問されるケースが多かったですね。
面接では、事前に資料を作っていき、いきなりパソコンを開いて「これ、見てください」ってプレゼンを始めたら、意外とウケがよかったですね。

就活する前に、ヤフーのインターンシップには参加しましたか?

夏のインターンに参加しました。地方の大学に通っていたので、夏の2カ月は長期間上京できる数少ないチャンスです。ヤフーのインターンは交通費や宿泊費、それから日当とすべてを支給してもらえたので本当に助かりました。
参加したのは、Yahoo!ニュースのフロント画面に、就活生に役立つ情報を集約した「就活」タブを追加するプロジェクトでした。エンジニア2人とデザイナ-1人という小規模なチームで、5日間で企画から実装まで行うものでした。
ヤフーのインターンはサポートが手厚かったのが印象的です。関わっているプロジェクトとは別の部署のエンジニアと1on1で話す機会も設けてくれたので、企業理解の参考になりました。

僕は、機械学習によって広告バナーの配信を最適化するプロジェクトに参加しました。自分なりに頑張ったつもりではあるものの、やればやるほど課題やもっとできることが見えてきて、広告ビジネスに興味を持つ大きなきっかけになりました。

僕はいろいろなインターンに応募しているうちに、他社のものが決まってしまったのでヤフーのインターンには参加できませんでした。自分に合うジャンルを見定めたかったので、ウェブ系やスマホアプリの開発を含めてフロントエンドからインフラまで幅広い分野のインターンに参加しました。

僕もヤフーはちょうど別のインターンと被っていてダメでした。他社のインターンでは、できるだけ実際の業務に近いプロジェクトにチャレンジできるものに参加しました。研究と就活の両方に取り組んでいるとなかなかアルバイトをするのも難しいので、日当が出るインターンはありがたかったですね。

インターンや選考過程で、ヤフーの社員に対してどのような印象を持ちましたか?

ヤフーが主催するハッカソン「Hack U」で、1カ月の開発期間中、先輩エンジニアにSlackでアドバイスをもらえたことが印象に残っています。世の中にリリースしているサービスを手掛けているからこそ、技術的なアドバイスはもちろん、ユーザーが求めることまで教えてもらえたのはありがたかったですね。

技術力が高いと思いました。インターン中に先輩エンジニアと機械学習について濃度の高い議論ができたのですが、それがとてもうれしかったです。こういう人たちと一緒に働いて、もっとスキルを磨きたいと思いました。

逆求人イベントに参加したときに、人事の方に「ぜひオフィスに遊びに来てください」って言われたのですが、僕はそれを真に受けて本当に遊びに行きました(笑)。社食でランチをしながらフランクに雑談できて、親しみやすい印象を持ちました。

▲サイエンス統括本部 小倉 輝

起業や国際学会を目指した内定後の学生生活

内定が出てから入社まではどう過ごしましたか?

内定が出てからは一度、プログラミングを全部やめたんです。自分の会社を立ち上げるために、プレゼンテーションや資金調達、ビジネスモデルのブラッシュアップなどに力を入れたかったからです。入社までに事業を軌道に乗せたくて必死でした。

僕はハッカソンの副賞としていただいたシリコンバレーツアーへ行きました。現地では500startupsというベンチャーキャピタルに、自分のプロダクトをプレゼンしました。英語で「競合アプリはどこだ?」「日本に同じようなアプリはあるのか?」と聞かれて、うまく答えられず撃沈したんですけど(笑)。それと、クラウドソーシング系の会社の長期インターンにも参加し、1人で新規サービスを作成していました。

僕も国際学会に出たくて、研究に力を入れました。実際に論文が採択されて本当に良かったと思っています。長期インターンや業務委託の案件も引き続き取り組み、GitHubやポートフォリオページも充実させました。

僕はスキルアップをしたくて、入社してから必要になりそうな技術を猛勉強しました。ウェブアプリを作ってみたり、自分でテーマと期間を決めて「一人ハッカソン」みたいなことをしたこともあります。並行して子どもにプログラミングを教えるアルバイトもしていましたね。あとは、だらだらして過ごす最後のチャンスだと思って(笑)、気ままな生活を送っていました。

室田さんと雨宮さんは、入社に合わせて上京されたとのことですが、それはいつ頃だったのですか?

僕は群馬寄りの埼玉に住んでいて、3月上旬に上京しました。上京してからは家の近所をぶらぶらしたり、図書館に入り浸ったり、オンラインゲームをしたりなど、1カ月くらいはのんびりとひとり暮らしを楽しんでいました。

僕は上京したのがちょうど3月25日で、東京都に外出自粛要請が出た日だったんです。その翌週が入社式だったのですが、それ以後はずっと家で過ごしています。入社前は、内定者懇親会で仲良くなった同期とZoom飲みをしていました。

小倉さんと三上さんは、卒業式や卒業旅行はどうしましたか?

卒業式も卒業旅行も全部キャンセルになってしまったので、残念でした。せっかく論文が通った国際学会も、現地へ行けず動画の提出になったので、送られてくる英語のメールを必死に読みこみながら、資料をつくることに必死でした。気づけば不安に思う間もなく4月になっていました。

HackDayでの副賞のSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)を卒業旅行にしようと思っていましたが、イベント自体が中止になってしまい本当に残念でした。
コロナ前に、先ほども触れたようにクラウドソーシング系の会社で長期インターンをしていたのですが、その会社はもともとリモートワークを推奨していたんです。だから、もともとリモートで働くことに抵抗はなかったのですが、ずっと家にいるとなかなか気持ちの切り替えができないのは最初ちょっとつらかったかもしれません。

▲O2O統括本部 雨宮 裕一郎

コロナ禍入社もオンラインで積極的にコミュニケーション

コロナ禍で入社して、どんな新入社員生活を送っていますか?

最初は職域によらず32のグループに分かれて、1週間ほどオンボーディングの研修を行いました。その後、エンジニアだけで言語に関する講義や、社内で採用している開発手法や独自技術など、基礎的な知識を体系立てて教えてもらいました。

データサイエンス系の場合は、いま室田くんが言った全体研修のあと、専門的な研修がさらに1カ月ほどありました。それから配属先が決まるという流れです。ですので本配属は8月からでした。チームに慣れるために、その少し前から1on1をしてもらっていました。

僕は金融統括本部に配属され、PayPayカードの開発を担当しています。6月に配属されてからすぐに実務を任されました。UIチームなど他部署と連携して開発することが多く、最初のうちはどのチームの誰に何を聞いたらいいのか把握するのが大変でしたね。

リモートで仕事をするとき、先輩たちとのコミュニケーションについては、どうされていますか?

OJTのメンターにSlackでZoomのURLを送って、積極的に1on1をしてもらっています。チームのメンバーは7人なのですが、先輩の顔と名前を覚えようと定期的に30分ずつ時間を取ってもらって話をしています。そのおかげでみなさんともかなりなじむことができました。

チームの先輩といろいろ話をしたかったので、こちらから先輩に話しかけて、「5分間コミュニケーション」をお願いしています。先輩の空いているスケジュールを見て、Zoomで5分くらいの短時間、話をさせてもらうという感じです。

ヤフーは10月からの「無制限リモートワーク」を7月に発表しました。本音ベースで、どう思われていますか?

僕は率直にうれしいですね。自分の経営する会社も「どこでも暮らせる社会」をテーマにしているので、入社していきなりその夢がかないました。会社員と経営者の両立もしたかったですし、理想の働き方ができてヤフーを選んで本当によかったなと思っています。もちろんコロナの影響で大変なこともありますけど、この環境をどう楽しむのか、ポジティブに考えたいですね。

僕もそうですね。「やった!」と思いました。コアタイムはありませんし、通勤や住む場所、自分の状況にかかわらず、自由な働き方を選べるようになりました。確かに「出社したらきれいなオフィスで仕事して、社食のおいしいご飯が食べられたのだろうな」と思ったりもしますが(笑)、「たられば」で愚痴を言うのは好きではありません。入社から半年以上たって、リモートでの働き方にもだいぶ慣れてきたと思います。

僕も単純に、「ポジティブなニュースが来た!」と思いました。もともと学生時代の業務委託先もリモートワークだったので、在宅勤務にはそれほど抵抗がありませんでした。最初の頃は、ほかのメンバーとうまくコミュニケーションできるかなとか、本当にリモートだけで大丈夫なのかなとかちょっと不安でしたが、SlackやZoomを使って問題なく意思の疎通ができるので、その不安はすぐに払しょくされました。勤務時間の制限は緩くなりましたが、規則的な生活を送るように気をつけています。

僕は正直、新卒が恒久的にフルリモートワークをするのは大変かもしれないと思っています。もちろん僕も、フルフレックスや働く場所に制約がない点はとても良いことだと思っています。だけど、社内のことや業務に関する情報が少ない新卒のうちは、オフラインの方が仕事の全体像がわかりやすいのではないかと思っています。ただ、実際やってみると、当初心配していたより不便は少ないですね。

就職活動で大切なのは、“自信を持って語ること”

最後に学生のみなさんへメッセージをお願いします!

コロナの影響もあって、就職活動はとても大変だと思いますが、ヤフーでは働き方を選べる環境が整っているので、それをポジティブに捉えて飛び込んでほしいなと思います。

学生時代には、自慢できることをたくさんつくった方がいいなと思います。面接対策やエントリーシートに書くことに困らないためにも、アピール材料をたくさんそろえておくことをおすすめします。

就活で相対するのは人です。面接も書類選考も、人がいるから成り立ちます。面接のときもきちんと希望を言わなきゃ伝わりません。やりたい仕事や手に入れたいものを、はっきり伝えてみるといいのではないかと思います。

自分の技術や取り組んできたことについて、自信を持って話した方がいいと思います。完璧なキャリアや、ほかの人とまったく違う自分だけの経験なんて学生のうちはなかなかありません。自分の経験をしっかりと自信を持って語れれば、それで大丈夫だと思います。

今日は4人の新卒のみなさんに、学生時代や就活対策などについてうかがいました。入社を検討されている方はぜひぜひ参考にしてください!

(所属や内容は取材時のものです)

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